貧血を改善する生活習慣

私は、毎年、名古屋市の特定検診を受診していますが、毎回指摘されるのが、貧血です。

若干、規定値を外れているのですが、定年退職するかなり以前から、この傾向は続いています。

特に著しい症状は無いのですが、正常では無いと言われると、何となく気持ち悪いもので、出来たら改善したいものだとは以前から思っていました。


貧血

貧血とは、血液中のヘモグロビンの濃度が低くなった状態を言います。

ヘモグロビンには全身に酸素を運ぶ役割があり、貧血が続くと体内が酸素不足になります。

もっとも多い貧血の種類は、鉄欠乏性貧血です。

鉄欠乏性貧血が続くと心臓や脳に負担がかかります。

そのまま症状が続くと、心筋梗塞や記憶力の低下などを引き起こす恐れがあるそうです。

ヘモグロビンは主に鉄を含む「ヘム」という色素とたんぱく質が結合(ヘムたんぱく質)してできいます。

これが酸素と結合して全身に運ばれていきます。

そのため体内に含まれる鉄が減少してしまうと、ヘモグロビンも減り酸素を運搬する能力が低下してしまいます。


症状

貧血の症状は、貧血の原因によって異なります。

一般的に、疲労、倦怠感、顔色が悪くなる、頭が重くなる、冷たい手と足、動悸、めまい、免疫力の低下、息切れ、爪の変形、などがあります。

爪の変形、就寝時に足がむずむずして寝つけない「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」、そしてまれな症状ではありますが、「氷が食べたくなる」という症状が出る人もいます。

貧血が徐々に進行した場合には、体が低酸素状態に慣らされるために、相当に強い貧血になるまで特に自覚症状が無いこともあります。

診断

身体検査と血液検査を行います。

血液検査は貧血の診断を確認するだけでなく、ポインティングにも役立ちます

全血算 (CBC)

血球の数を数えます。ここでは、血液中の赤血球の数とヘモグロビン値を記録します。

基準値は研究機関・検査施設によって若干異なりますが、概ね男性でヘモグロビン濃度13.0 g/dl、女性で12.0(あるいは11.5)g/dl程度とされます。

赤血球の形態

赤血球の大きさや形によって、貧血の原因がわかり、それに応じた治療を行うことができます。

正常な赤血球に比べて、鉄欠乏貧血の赤血球は色が薄く、小さい赤血球や形の悪い赤血球などが目立ちます。

こういった赤血球は、正常な状態と比べて質が良くない赤血球といえます。


鉄の1日の摂取推奨量

体の代謝によって、成人男性では約1mg、女性では約0.8mgの鉄が1日に損失しています。

この損失する鉄を食事から補う必要があります。

食品中に含まれる鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があります。

前者はレバーや赤肉、赤身の魚などの動物性食品に多く含まれています。

後者は野菜や卵、牛乳、ひじきやわかめ、切り干し大根、のり、ごま、きなこ、ほうれん草などの植物性食品などに多く含まれています。

この2種類で大きく違うのは体内での吸収率で、「ヘム鉄」で高く、「非ヘム鉄」で低いです。

実際はヘム鉄か非ヘム鉄の、どちらかのみを食べるということはありません。

また食事の内容などの影響も受け、食べた鉄のおおよそ15%程度が吸収されると報告されています。

日本人成人(20~49歳)が1日の食事から鉄を摂取する量は、成人男性では7.5mg、月経のある女性では10.5mg(月経のない女性:6.5mg)が推奨されています。


食品に含まれる鉄量


鉄の他にもヘモグロビンなどの材料になるたんぱく質・鉄の吸収を高めるビタミンCの摂取も大切です。

さらに赤血球が作られるときには葉酸(ビタミンの1種)やビタミンB12などが必要になります。


たんぱく質

たんぱく質は、肉類、魚類、卵、大豆・大豆製品などに多く含まれます。

鉄もたんぱく質も多く含む食品には牛肉やレバー、カツオなどの赤身の魚、あさりなどがあります。

ビタミンC

ビタミンCが多い食品には緑黄色野菜・果物などが挙げられます。

ピーマン(赤・黄)やブロッコリー、キウイ、レモンなどに多く含まれます。

葉酸

ビタミンB12と同様に、赤血球合成に必要な栄養素です。

のり、パセリ、肉のレバー、煎茶、抹茶などに多く含まれます。

その他、葉酸の多い食品は、ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリー、納豆などです。

ビタミンB6

ヘモグロビンの合成に関わる補酵素です。

にんにくやピスタチオ、ごま、肉のレバー、赤身の魚などが多く含みます。

ビタミンB12

赤血球の合成に関ります。

肉や魚などの動物性食品に含まれ

ビタミンB12の多い食品はレバー、魚介類、チーズなどです。

ビタミンE

抗酸化作用により、赤血球が壊れるのを防ぎます。

うなぎ、大豆・大豆製品、アーモンド、くるみ、ごまなどに多いです。

ビタミンB12、葉酸と同じく、赤血球の合成に関わっています。

ホタルイカ、桜海老、牛レバー、大豆・大豆製品、ごま、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、ココアなどに含まれます。

亜鉛

亜鉛を摂ることで赤血球が壊れやすくなるのを予防できます。

亜鉛と言えば、牡蠣が代表的ですが、赤身の肉、うなぎ、甲殻類、卵黄などにも多く含まれています。

このように動物性食品・植物性食品をバランス良く組み合わせて食べることがポイントになります。

鉄の吸収利用を良くする

鉄は胃酸が分泌されると吸収されやすくなります。

柑橘類や酢などの酸っぱいものを食べたり、よく噛んで食べたりして胃酸の分泌を促すと、鉄の吸収率が高まることが期待できます。

食事中に避けた方が良い食べ物

カルシウム・炭酸・食物繊維・シュウ酸・タンニン・フィチン酸は、鉄の吸収を阻害します。

カルシウムを多く含む牛乳や乳製品を摂る時は、鉄分の多い食品とタイミングをずらすと良いです。

シュウ酸は、ほうれん草などの葉菜類の野菜やコーヒー、ココア、紅茶、緑茶などに含まれています。

フィチン酸は、赤ワインやコーヒー、紅茶、緑茶に含まれるタンニンや豆類やライ麦、玄米に多く含まれます。

栄養価の高い食材ですが、貧血が気になる時は玄米ご飯やライ麦パンは控えます。

緑茶やコーヒーにはタンニンという成分も含まれており、鉄分の吸収を阻害するとのことです。

日頃から飲む・食べる習慣があると、知らぬ間に鉄の吸収率を下げている可能性があるので、摂りすぎには注意します。

食後すぐにコーヒーや紅茶を飲むと鉄の吸収を妨げてしまうので、少し時間を空けてから飲むようにします。


生活習慣

貧血対策は、栄養の偏らない食生活と規則正しい生活を送ることだそうです。

運動には内臓機能を回復させて鉄分の吸収を高め、赤血球の生産を活発にする作用があります。

また、質のよい睡眠をとることで、元気な血液を作ることにつながります。