「六次の隔たり」知り合いを6人たどれば、世界中の誰とでもつながることができる
「知り合いの知り合いを6人たどれば、世界中の誰とでもつながることができる」という面白い話が新聞のコラムの中で書かれていました。
早速ネットで調べてみると、有名な話のようで、「六次の隔たり」というのだそうです。
六次の隔たりとは
六次の隔たり(ろくじのへだたり、Six Degrees of Separation)とは、人は自分の知り合いを6人以上介すと世界中の人々と間接的な知り合いになることができる、という仮説です。
多くの人数からなる世界が比較的少ない人数を介して繋がるスモール・ワールド現象の一例とされます。
SNSに代表されるいくつかのネットワークサービスはこの仮説が下地になっている。
つまり、人は6人とつながれば全世界の人とつながることができるということです。
因みにスモール・ワールド現象(スモールワールドげんしょう、small world phenomenon, small world effect)は、知り合い関係を芋づる式にたどっていけば比較的簡単に世界中の誰にでも行き着くという仮説です。
あえて日本語にすれば(広いようで)「世間は狭い」現象です。
この仮説は社会心理学者スタンレー・ミルグラムが1967年に行ったスモールワールド実験 (small world experiment) で検証され、その後この仮説をもとに六次の隔たりという有名なフレーズが生まれました。
この仮説は、スタンレー・ミルグラムの実験を裏づけとして大きく広まりましたが、それ以前から文学作品などを通じて知られていました。
この仮説を描いた最古の作品はハンガリーの文学者カリンティ・フリジェシュによる1929年の小説『鎖』とされていまするが、「六次の隔たり」という名称は、劇作家ジョン・グエアの戯曲に由来します。
この戯曲は後に『私に近い6人の他人』(原題:Six Degrees of Separation)として映画化されました。
六次の隔たりの理屈
前提条件として、知り合う人の知り合いには、自分の知り合いの人はいない、つまり、重複した知り合いはいないという前提です。
そして、人は平均して44人の知り合いを持つと言われています。
1人の人と知り合ったら44人と知り合いになります。
その44人からさらにそれぞれの44人の知り合いと知り合いになることができ、この場合は、44×44=1936人と知り合いになります。
そしてさらに、この1936人のそれぞれの44人とさらに出会い、それをずっと繰り返します。
これを6回繰り返したとします。
そうすると、以下の人数と知り合いになります。
44×44×44×44×44×44=7,256,313,856人
6人つながれば72億人以上の人とコネクションを持つようになり、これは世界人口より多くなります。
よって、知り合いの知り合いを6回辿るということ繰り返せば世界中の人とつながることができるという六次の隔たりが成立します。
もちろんこれは、知り合いが重複しないという前提の理論上の話ということで、現実では知り合いが少ない人や、他の知り合いと重複してしまうこともあるので、6人ぴったりとはなりません。
ミルグラムのスモールワールド実験
一般に六次の隔たりを語る上で多く言及されるのが、イェール大学の心理学者スタンレー・ミルグラム教授によって1967年に行われたスモールワールド実験です。
この実験ではネブラスカ州オマハの住人160人を無作為に選び、「同封した写真の人物はボストン在住の株式仲買人です。
この顔と名前の人物をご存知でしたらその人の元へこの手紙をお送り下さい。
この人を知らない場合は貴方の住所氏名を書き加えた上で、貴方の友人の中で知っていそうな人にこの手紙を送って下さい」という文面の手紙をそれぞれに送りました。
その結果42通 (26.25%) が実際に届き、42通が届くまでに経た人数の平均は5.83人で、ほぼ6人でした。
この実験は六次の隔たりの実証実験としてよく引き合いに出されますが、前述の26.25%という割合、世界中ではなくアメリカ国内に限っている点に問題ありとされています。
バラエティ番組での検証
日本のあるバラエティ番組で、「与那国島の日本最西端の地で最初に出会った人に友人を紹介してもらい、何人目で明石家さんまに辿り着くか」という企画が行われたことがあります。
結果は7人で6人に近い数字でした。
ソーシャル・ネットワーキング・サービス
2010年4月29日にカナダの調査会社「Sysomos」が、Twitterにおけるユーザーのつながりを分析したところ、Twitterユーザーのほとんどは「5次の隔たり」以下であるという結果を発表しました。また、11年11月21日に発表された、Facebookがイタリアのミラノ大学と行った調査でも、目標となる相手を含めた知り合いの平均が、計算上4.74、つまり「5次の隔たり」以下であることが明らかになりました。
このような調査結果から、近年のSNSでは、実生活よりも他人同士のつながりが「近い」ことが分かります。
