アニメ短編映画「No Time for Nuts」は、ドングリに異常な執念をみせる氷河時代のリスとラットの合いの子動物が、タイムマシンで誤って未来へ送られてしまう
監督はクリス・ルノーとマイク・サーマイヤーです。
本作品は2006年11月21日に、Ice Age：The Meltdownの公開と同時にリリースされました。
本作品のストーリーは、スクラットが、どんぐりを追って、タイムマシンによって誤って未来に送られてしまうドタバタコメディーです。
プロデュースは、ジョン・C・ドン、キン・ロリ・フォルテ、音楽は、クリストファー・ウォード、配給は、20世紀フォックスです。
上映時間は７分です。（他に4Ｄ版の12分のバージョンもあります）
2006年 アニー賞-短編アニメーション賞を受賞しました。
2007年アカデミー賞最優秀アニメーション短編映画賞にノミネートされました。
しかし「デンマークの詩人」に敗れました。
あらすじ
舞台は2万年前の氷河期です。
Ice Ageシリーズ2作目の作品中で、スクラットScratはドングリを取り戻した後に、ドングリを隠す場所を探していました。
スクラットがどんぐりを抱えて、氷河の中を歩いていると、氷の下で何か光るものを見つけます。
掘り起こしてみると、それは人間のタイムトラベラーが氷の下に埋めたタイムマシンでした。
スクラットは、タイムマシンに入っていた日付(5月25日、20,000 B.C)を、誤って起動してしまいます。
スクラットはマシンの周りを嗅いでいる間に、誤ってタイムマシンのボタンを押したため、マシンの電源が入り、ドングリを未来の時代へ送ってしまったのでした。
スクラットは、大切なドングリが消えてしまったため怒ってタイムマシンを上下に揺さぶると、タイムマシンが再び起動してスクラットを中世へ送ります。
送られた未来で、ドングリが岩の下に挟まっているのを見つけます。
その剣を、岩を動かしてドングリを取り戻すために、利用しようとします。
スクラットは剣を引き抜きますが、その直後、どこからか、たくさんの矢が彼をめがけて集中的に飛んできます。
スクラットは、とめどなく飛んでくるたくさんの矢をはらうため剣を振り回します。
スクラットが、剣を振り回しているうちに、偶然どんぐりに当たって、ドングリが岩から外れます。
と同時に、スクラットの尻尾が、岩に挟まってしまいました。
なんとか尻尾を引き抜いて、タイムマシンとドングリを抱えて、弓矢の攻撃から身を隠す場所を探し、たまたまあった穴の中へ逃げ込みます。
それは大砲の砲身の中でした。
そして大砲から打ち出され、何百もの矢が飛んでくる方角へスクラットは飛んでいきます。
タイムマシンは空中を飛んでいる最中に起動し、ドングリを再び別の未来へ送ってしまいます。
スクラートはドングリが消えてしまったので、慌ててタイムマシンを再起動させます。
スクラットは、今度は古代ローマ時代のコロシアムに現れます。
スクラットはドングリを見つけて手を伸ばしますが、その時馬車が通り過ぎて、スクラートの尻尾が引っ掛かり、競技場を引きずられます。
スクラットは石に当たって、尻尾もろとも開放され、ようやくドングリを手にすることができました。
その後、ファンファーレが聞こえ、スクラットは得意満面で誇らしげに、ドングリを抱えて、勝利の剣闘士のように群衆の歓声にこたえます。
ところが、スクラットは後ろのトンネルから近づいてくるライオンのうなり声を聞きます。
彼は元の時代へ戻ってきたと思って大喜びしますが、そうではありませんでした。
スクラットは、実際には1912年4月14日にいました。
スクラットは氷山に逃げますが、その氷山にタイタニック号の船首がぶつかって、スクラットは挟まれて氷山に押し込まれます。
スクラットは氷山の裏側から落ちますが、タイムマシンが起動して、スクラットとドングリは最初の氷河期へ戻ってきます。
しかしスクラットはそこで過去の自分に遭遇します。
2匹のスクラットは、ドングリを取り合います。
2匹が争っている間に、タイムマシンが起動してドングリを未来へ送ってしまいます。
スクラットはドングリが消えたので悲鳴を上げますが、もう一匹のスクラットが怒ってタイムマシンを蹴ったため、起動してスクラットは未来へ送られます。
その後、スクラットは、タイムマシンをすぐに作動させないと、命を失っていたかもしれない多くの危険な状況にタイムスリップします。
宇宙ロケットのノズルの真下で、正に点火され焼け死ぬ寸前でタイムスリップして逃れます。
現代の宝石店で、スクラットはダイヤモンドとドングリを間違えて拾い上げ、セキュリティアラームが鳴り響き、レーザーで補足され、驚いて両手をホールドアップしますが、タイムスリップで逃げ出します。
スクラットは、現在の女の子のロッカールームで、叫び声とともに ローラーブラシを投げつけられ、当たってひっくり返った瞬間にタイムマシンが起動して消えます。
フランス革命でギロチンの刃の下に現れ、多くの歓声とともにギロチンの刃が落下して首が切り落とされる寸前にタイムスリップします。
ベンジャミン・フランクリンの凧揚げ実験中、雷の落下で危うく感電死する寸前にタイムスリップで逃れます。
古いレンガ造りの建物を、取り壊す鉄球解体クレーンの鉄球がぶつかり、瓦礫の下敷きになる寸前で消えます。
原子爆弾の爆発の直後であったり、突進してくる列車のレールの上でひかれる寸前であったり、ミケランジェロのダビデの前(これは彼を脅かすものではないですが、彼はかなり恥ずかしいです)等々、スクラットはタイムマシンのせいで、散々な目にあいます。
怒ったスクラットはタイムマシンを殴ります。
すると、カレンダーや様々な時計が浮遊する奇妙な時空間を漂います。
スクラットは、彼のドングリを見つけ、近づこうとしますが、大きな時計がぶつかってきた瞬間、無数のスクラットに分割され空間を浮遊します。
しばらくして、時計が遠ざかると、集束してまた元の一つのスクラットに戻ります。
しかし、今度は体が伸びてタイムマシンと一緒にワームホールに引き込まれますが、引き込まれる直前でドングリをつかみました。
ワームホールを抜け、スクラットが目を覚ますと、目の前に巨大なオークの木がありました。
スクラットは、オークの木にたくさんのドングリを見て大喜びします。
スクラットが今まで追ってきたドングリを、ポイっと投げ捨てるとタイムマシンに当たり、また起動しそうになりました。
スクラットまたどこかへ送られてしまうと恐れ、慌ててタイムマシンをバラバラに壊してます。
これでゆっくり、木にたわわになったドングリを自分のものにすることができると、木に飛びつきドングリを取ろうとします。
しかし、スクラットがどんぐりをいくら引っ張っても取れません。
それが何らかの記念碑であることに気づきます。
貼られた銘板に「ここに最後のオークの木が立っていた」と書かれていました。
スクラットは彼が持ってきたドングリが、唯一の本物であると気づき、そのドングリに飛びつきますが、ばらばらになったタイムマシンが最後の起動の光線をドングリに当て、どこかの時代に送ってしまいます。
ドングリのない未来に取り残されたスクラットは、悲痛な叫び声を上げます。
