車検での車のエンジンオイル漏れの合否は検査員や検査官しだいだが、駄々洩れは不合格、オイル滲みは合格することが多い


ディーラーで車の6か月定期点検をして、メカニックからエンジンオイル漏れがあると言われ、高額の見積もりを出されると、ショックを受けます。

車検が近いと、ディラーでは、必ず営業マンが車の買い替えを勧めてきます。

以前、新車6年後ぐらいのときでしたがオイル漏れがあるとディラーで言われて、エンジンブロックカバーのパッキンを交換して高額の費用を請求されたことがありましたが、その後もエンジンオイル漏れは完全に無くならず、ディラーで漏れ防止剤で様子をみる処置を取られ、その後何回か車検を受けてきました。

ポタポタ垂れてくるほどでも無いオイル漏れで、果たして車検が通らないものか懐疑的になりますが、実際はどうなのか調べてみました。


車検でオイル漏れがあった場合は検査員や検査官の判断次第


オイル漏れがあるとき、それが車検に合格するかどうかを決めるは、民間車検場の場合は自動車検査員、ユーザー車検の場合は国の出先機関である陸運支局や軽自動車協会の検査官になります。

どちらも同じ保安基準に則って車検の合否の判断をしていますが、オイル漏れがあると、どの程度の漏れ方で車検に合格できるかどうかは、ある程度の線引がされていますが、明確な定義が細かく決められているわけではないようです。

車検に合格できるかどうかの判定は、主に目視によるため、完成検査で下回りを見て、オイル漏れが見つからなければ合格となります。

民間車検は国の代行で営業しており、不正があれば資格をはく奪されてしまうため、ユーザー車検よりも検査自体が多少厳しいのが現状です。

ユーザー車検での合否

ユーザー車検では検査の最初のほうで外観検査でのエンジンルームの検査、そして最後のほうで下回り検査というものが行われます。

その時にエンジンルーム内のオイル漏れと、下回りのエンジンオイルの漏れが確認されます。

エンジンルームではボンネットを開けて検査をされますので、あまりにひどい漏れの場合には合格しません。

下回り検査ではラインに車を乗せて、下から検査官が車の下回りのエンジン漏れを実際にチェックします。

この時にエンジンをかけているだけでポタポタとオイルが漏れたり、目視でオイルが滲んでくるのが分かる状態だと車検に通らない可能性が高いです。

ユーザー車検では、ユーザーが直前にオイル漏れを高圧洗浄機で、きれいに洗い流して、洗浄後は漏れてこないレベルなら、エンジンルームと下回り検査で、検査官は目視でオイル漏れの存在に気づくことができないので、あっさりと合格となります。

ディーラーや民間車検場での合否

ディーラーも民間車検場も「陸運局指定工場」ということであれば、車検の進め方は同じやり方になります。

車を分解して点検した時に、整備士が法定点検の内容に従って車の状態を点検します。

ユーザー車検と同様に、ユーザーが直前にオイル漏れを高圧洗浄機で、きれいに掃除していると目視でオイル漏れが確認できないか漏れが軽微になることになります。

オイル漏れが発見された場合は検査員が車検に通る状態なのかを判断します。

オイル漏れと一言で言っても、その漏れ方は様々で、下回りを点検していて、オイルパンなどに滴になって垂れていたり、飛び散っているような場合は「オイル漏れ」と判定されます。

それに対して、じんわりと湿ったように黒ずんでいて、指で触ると少し指先が汚れるような程度だと「オイルにじみ」となります。

基本的には、「オイル漏れ」は車検には合格しませんが、「オイルにじみ」は車検に合格するケースが多いようです。

ただし、検査員や検査官が目視で確認した上での判定であるため、『これは漏れである』と判定されると不合格になってしまいます。

ディーラーや民間車検のある整備工場で、見積りや点検で、一旦オイル漏れを指摘され、修理を促されたら、国から車検委託をされている立場上、撤回はあり得ませんから、他の整備工場へ依頼しない限り、従わざるを得ません。

特にディラーは安全に対するプライドもありますから、前言をひっくり返すことはありません。

オイルダダ漏れが、なぜ車検に合格しないのか

1)道路交通法違反になる。

オイル漏れを起こした状態で車を走らせていると、漏れたオイルが公道に飛散することになります。

オイルの成分によっては、アスファルトを溶かしたり、他の自動車や二輪車などがオイルによってスリップして危険な状態に陥ったり、事故の原因にもなります。

そのため、激しいオイル漏れは道路運送車両法(車検)でも道路交通法でも違反となります。

2)火災の原因になることがある。

エンジンオイルの引火点は200℃、発火点は350℃です。

エンジンオイルがが漏れている場合は、ガソリンや軽油のように引火するほど発火温度が低くないので、簡単には車両火災にはなりません。

ただし、エンジンルームがオーバーヒートなどの他の故障が要因になって高温になった場合は火種になる可能性もあります。

エンジンオイル漏れの多い場所

エンジンオイルの外部漏れが多いと言われる箇所は、以下の場所です。

1)エンジンブロックとヘッドカバーの間のパッキン、

2)エンジンブロックとオイルパンの合わせ目

3)ドレンプラグ

4)カムシャフト&クランクシャフトのオイルシール部 

エンジンオイルの漏れの原因の多くはゴム部品の劣化

エンジンは高温になるので、組み込まれている、オイルシールやパッキンなどが経年劣化により硬くなっていきます。

それによって弾力のなくなったパッキンやシールは金属で構成されたエンジンの隙間からのオイルの漏れを防ぐことができなくなり、エンジンオイル漏れが発生します。

ディラーのオイル漏れ修理は高い

ディーラーにオイル漏れの修理依頼すると、一般の整備工場よりも高い作業料金となることが多いです。

ディラーの時間あたりの工賃は一時間当たり8000円位で計算しているようです。

一般的な整備工場の場合、一時間当たり6000円~7000円くらいに設定していることが多いので、同じ作業を依頼してもディーラーのほうが工賃が高くなるとのことです。


応急処置

車が古すぎて部品が入手できない場合や、あまりにも高額なオイル漏れ修理になる場合も、応急処置で、オイル漏れ止め添加剤や液体パッキン、シールテープを使うことがあります。

オイル漏れの原因がオイルシールなどのゴム部品で、タイミングシャフトなどのような場所的に修理が大変な場合などは、オイル漏れを緩和する添加剤を使用することもあります。

ただし、効き目が出るまでにはしばらくエンジンを回して、添加剤がエンジン内部に行き渡るようにする時間が必要で、効果がはっきりと出るまでに2週間程度かかることもあります。

オイル漏れ防止剤は高価なほど効果がありますが、漏れが軽微であれば効果覿面であるとしても、駄々洩れで漏れ量が多い場合はあまり効果がないことが多いようです。

中にはオイルの中にゼラチン状や半固形物を生成させ、オイル流路を詰まらせてしまうものもあるようなので、購入前にamazonのユーザーレビューを参考にした方がよいです。

オイル漏れ防止剤で定評のあるのはPLUS91ですが、最も高価格です。

エンジンブロックとカバーの継ぎ目などからじわじわとオイル漏れが起きている場合は、チューブ状の液状パッキンで継ぎ目を塞ぐ方法が有効です。

エンジンの内圧がかからないような部分で、しっかりと塗り固めることで滴にならない程度に改善することが可能です。

シールテープはドレンボルトなどのねじ部からの漏れを防ぐことができます。

いずれにしても、漏れ部分がどこからなのかしっかり確認することによって、応急処置の方法が変わってきます。

オイル漏れの修理費用

オイル漏れの修理費用は、故障の箇所や状態また車種によって異なるため一概には言えません。

修理費用の目安となる相場価格は以下の通りです。

1)カムシャフトオイルシールの交換:30,000円〜100,000円程度

2)オイルパンの不具合:20,000円〜40,000円程度

3)シリンダーブロックやシリンダーヘッドの歪み(エンジンの組み直し):20万円〜100万円程度