歳をとると文字が書き辛くなる


久しぶりに、手書きで、書類の記入をしていたら、手元が覚束なくて、おやっと思うほど驚きました。

いつから、こんなに悪筆になってしまったのかと、自分の手が描き出す文字のはね、止めがことごとくオーバーランします。

筆先が思うように動き止まらないことに、イライラしながら書き進み、改めて眺めると、これが俺の字かと、まるで他人が書きのたくったような違和感がありました。

普段、パソコンのキーボードを叩いているばかりでしたから、天罰とばかりに崩れた文字でした。

小さなマス目に文字を書き入れていくと、筆先が震えているようです。

老いてしまったかと、無念な気分になります。

かつては、文字を書くのが得意だったはずなのに、いつの間にこんなに変わり果てたかと唖然とするばかりです。

文字が書きずらくなる症状に対しては、色々と名前のついているものがあります。


書痙(しょけい)

字を書こうとするときや書いているときに手が震えて上手に字が書けなくなったりすることです。

緊張を感じやすい人におこりやすく、字をかくことを仕事にしている人におきやすいといわれてるようです。

緊張のあまり手が震える症状でしょうか。

私はごくごく普通の人間ですから、これではないでしょう。


本態性振戦(ほんたいせいしんせん)

歳をとってなる可能性のある病気として本態性振戦(ほんたいせいしんせん)があるそうです。

震えだけを特徴とする病気です。

40歳以上で4%、65歳以上で5~14%の人に見られるといわれています。

65歳以上の10人に1人と考えるとかなりの比率です。

「手がふるえて字がうまく書けない」「茶わんやコップを持つと手がふるえる」のが特徴です。

パーキンソン病と違い、手を動かさない時はふるえず、手足のこわばりや歩行障害もありません。

手の震えの他、頭部の揺れ、震え声などが出ることも特徴とされます。

自分の意思とは関係なくこれらの症状が出ますが、日常生活に支障をきたす程強い症状がある場合は神経内科の医師に相談してみるとよいとのことです。

私の場合、茶わんやコップを持つと手がふるえることはありませんし、頭の揺れ、震え声などは出ていませんが、これから先、なんとなく不安になります。


手の震える病気

手の震えが出ていて油断ができないのは、病気の症状の一つとして現れるケースです。

例えばパーキンソン病は、脳の黒質という部分に異常をきたし、神経伝達物質のドーパミンの分泌が減る病気です。

手足の震えに加え、筋肉がこわばる、動作が遅いといった症状が出ます。

体内で甲状腺ホルモンが作られ過ぎてしまう甲状腺機能亢進(こうしん)症(バセドウ病)は女性に多く、手が細かく震える、暑くないのに汗をかく、人前で話すと胸がドキドキするなどの症状があります。

梗塞でも、大きな発作の前に、手のしびれや震えが起きる場合があります。

手の震えをもたらす病気は他にも、脊髄小脳変性症、多発性硬化症などがあります。

服部教授は「手の震えに気付いたときに磁気共鳴画像装置(MRI)検査などを受けると、病気の早期発見や早期治療につながることもある」と話します。



字を書く機会が減ると字は下手になる

病気でないとわかっているのであれば、単に字を書くのが下手になっただけということです。

字を書く機会が少なければ少なくなるほど字は下手になっていきます。

加齢による手の力の減退、震えなどはありますが、まだコップを持つ手が震えないのであれば、使わなくなったものが衰えていった影響の方が大きいです。

とにかく書かなければ書かないほど字は下手になっていきます。

妻の父親は、もう少しで94歳になりますが、中日新聞の中日春秋を毎日ノートに書き写すことを日課にしていますが、きれいな文字を書きます。


改めて基本を意識して文字を書いてみる

文字はポイントを押さえると見違えるほどきれいになるそうです。

漢字を書くときは、「はね」「とめ」や「払い」、「字のバランス」など、いろいろな要素を意識しているものですが、線の書き出しに「斜め45度」の打ち込みを入れるだけで、力強い線になり、存在感のある漢字が書けるようになるそうです。

多くの漢字に使われている一、二、三を練習してマスターすると、かなりの数の漢字が一気に上達するとのことです。

一は、少し弓なりに反らせると、大人らしい文字になります。

二は、1画目を少し上へ抜けさせます。

三は、二の真ん中にまっすぐ線を引くイメージです。

いずれも「斜め45度」の打ち込みを入れると締まった字になります。

改めて基本を意識して文字を書くと、なるほど納得します。