花粉症は歳をとると軽くなる
歳とともに、症状が軽くなっていたのは感じてしたのですが、薬なしで夜寝られるようになるとは思いませんでした。
夜マスクをして寝るからと思っていましたが、やはり症状が軽くなりつつあるのでしょう。
日本人の2分の1がアレルギー疾患を持っていると言われる現在、高齢者が発症する花粉症も増えています。
高齢者におけるスギ花粉症の症状がある人の割合は、1987年に2.7%だったのが、2016年には37.4%と、この30年でおよそ14倍に増加しています。
日本全国でスギ、ヒノキが植えられて30年を超えた1980年代から花粉症患者数が増えています。
日本全国でスギ、ヒノキが植えられて30年を超えた1980年代から花粉症患者数が増えています。
全体で増えている花粉症患者数も、年代別で統計をとると別の側面が見えてきます。
最新のスギ花粉症有病率を年齢別に見ると、下記のようになっていました。
10~20代:約31%、
花粉症は40代がピークで、60代・70代以上になると、著しく下がっていきます。

20代の「軽症」30.1%「中等症」49.3%「重症・最重症」16.4%に対して、60代以上では「軽症」61.1%「中等症」31.9%「重症・最重症」6.9%と回答しています。
歳とともに花粉症が軽くなる理由
このアンケート結果について、アレルギー専門医である大阪府済生会中津病院小児科 免疫・アレルギーセンター大阪乳児院院長の末廣豊(すえひろゆたか)先生は、免疫・環境・食生活との関係を指摘しています。
花粉症は、体が花粉の抗原を“異物”と認識して体内に抗体を作り、この抗体が蓄積されることでアレルギー感作(アレルギー準備が出来上がった状態)を引き起こすことで発症します。
花粉症とは、スギなどの特定の異物に対して、過剰に免疫力が高まっている状態のことをいいます。免疫力が高いがゆえに花粉症が発症します。
免疫とは本来、体に入ってくるウィルスや細菌などの異物を防御するために働きます。
異物に対する免疫反応が鈍くなる、つまり花粉に対して反応しなくなるから、症状も出なくなるということです。
30代:35.5%、
40代:39.1%、
50代:33.1%。
60代:21.8%、
70代:11.3%
注目すべきは同じグループを12年間、追跡調査したデータです。
スギに対する抗体が陽性だった60代の人は、12年後の72~81歳の時には半数以上が陰性化していました。
明らかに60代でも、さらに歳をとり70代以上になって、スギ花粉症の抗体が減少して、花粉症が改善したことが分かります。
下記は、花粉症に悩む人に、その症状の程度を尋ねた質問の統計です。

軽症の比率を見ると、明らかに、歳とともに比率が高くなり、症状が軽くなっていることが分かります。
特に50代以上で、中等症・重症が顕著に減っています。

毎年の花粉症の症状への実感を尋ねた質問では、「年齢を重ねるにつれて楽になってきたと感じる」と回答した人は、60代以上では、26.4%に増えています。

但し、楽になったとは言えないという人も73.6%もいますから、4人のうち3人とまだ大多数が歳をとって楽になったとはいえないということになります。
この統計も70代、80代も調査したら、また違っていたかもしれません。
花粉症は、体が花粉の抗原を“異物”と認識して体内に抗体を作り、この抗体が蓄積されることでアレルギー感作(アレルギー準備が出来上がった状態)を引き起こすことで発症します。
免疫とは本来、体に入ってくるウィルスや細菌などの異物を防御するために働きます。
免疫システムが花粉を異物と判断し、追い出そうとして、化学伝達物質ヒスタミンが過剰分泌することで、くしゃみや鼻水、目のかゆみといった症状が起きます。
「年齢を重ねることで免疫系が衰え、ガンなどの自己免疫疾患が増えることは知られていますが、花粉症も同様に、年齢を重ねた体が花粉の抗原を“異物”と認識する能力が衰えることで、アレルギー感作が起きにくくなると考えられます」(末廣先生)
「年齢を重ねることで免疫系が衰え、ガンなどの自己免疫疾患が増えることは知られていますが、花粉症も同様に、年齢を重ねた体が花粉の抗原を“異物”と認識する能力が衰えることで、アレルギー感作が起きにくくなると考えられます」(末廣先生)
ただ、それはインフルエンザや肺炎のウイルスに抵抗する力も弱くなるということですから、喜ばしいことばかりとは言えません。
「若い世代では、環境が衛生的になりすぎ、2歳頃までに細菌に感染する機会が減ったことが、アレルギー性疾患の増加の原因であるとされています。
また、若い世代では、ファーストフードの普及など食生活の変化により、糖分の摂取が増加しています。
症状が出なくなった60代以上の人でも、花粉の多い時季に再発する場合があるので、症状が消えたからといって油断せず、帽子やマスク等の着用、手洗い・うがい・洗顔などの花粉対策をすることは必要です。
さらに、末廣先生は、環境や食生活の変化の影響があるといいます。
「若い世代では、環境が衛生的になりすぎ、2歳頃までに細菌に感染する機会が減ったことが、アレルギー性疾患の増加の原因であるとされています。
また、若い世代では、ファーストフードの普及など食生活の変化により、糖分の摂取が増加しています。
このような食生活で、果糖・脂質を摂りすぎてしまい、腸の上皮からアラーミン(組織障害などにより放出される起炎因子の総称)が発生します。
すると体の中で、このアラーミンを排除しようとしてアレルギー反応が起こるのです」(末廣先生)
末廣先生は、「この調査では、花粉症の治療を行っていない状態で花粉症の程度を尋ねているが、積み重ねてきた過去の治療の効果も考えられる」とも指摘しています。
但し、60代・70代で花粉症が軽くなるとはいっても、完治するとはなかなか言えません。
末廣先生は、「この調査では、花粉症の治療を行っていない状態で花粉症の程度を尋ねているが、積み重ねてきた過去の治療の効果も考えられる」とも指摘しています。
但し、60代・70代で花粉症が軽くなるとはいっても、完治するとはなかなか言えません。
