食後タンがからみやすくなるのを緩和する方法


歳をとって、いつの頃からか、
タバコも吸わないのに、食後たんがからみやすくなって、食後いつも龍角散をなめているようになっていました。

確かに、龍角散は喉がスッとして、少し楽になるのですが、他にも方法がないか調べてみました。


水分補給

痰とは、肺や気管支等から作られる粘液の事を指し、これらの器官に間違って混入した異物を排出しようとする働きをします。

湯気がモクモクと出ている食べ物を食べると、「喉の粘膜が乾燥しているのではないか?」と体が勘違いします。

そのため、必要以上に痰が出て喉に絡んでしまうのです。

又、辛い物・粉っぽい物を食べた際も、痰を多く分泌してしまいますし、温かいものを食べた後に急に冷たい物を飲んだ際も痰が出る要因となります。

のどを乾燥させる事で痰が絡みやすくなるのですが、食事中にあまり水分を取らない人は、体内の水分量が低下する事により、食後に痰が絡みやすくなってしまいます。

また、体内の水分が少ない状態ですと、痰が固くなり、余計に絡みやすい状態になってしまうのです。

普段から水分補給を忘れずに行い、食事中も水分を取り入れるようにすることが肝要です。


逆流性食道炎

逆流性食道炎とは、食道の筋力が低下して胃液や十二指腸液が逆流してくる疾患です。

食後の痰の絡み以外に、胸焼け・胸の痛み・酸っぱい液体が込み上げてくるといった症状が見られる場合は、逆流性食道炎が疑われます。

胃散が食道に逆流することで、喉、気管支などが炎症をおこしてしまい、「咳が出る」「痰が絡む」といった症状がでることになります

逆流性食道炎によって、風邪やぜんそくといった症状とは関係なく痰が絡む事があります。

病院を受診して、適切な治療が必要です。

バランスのとれた食事・就寝直前の飲食禁止・適度な運動を心掛けることが肝要です。

就寝時は背中にクッション等を敷いて上半身を高くして眠ると良いです。


嚥下障害

嚥下障害とは、食べ物を飲み込む力が低下する疾患で、摂取した食べ物が肺等に入ってしまう事があります。

すると体が異物の混入を認識し、痰の分泌量を増加させるのです。

この疾患は高齢者に多いと勘違いされやすいですが、若くても生じる疾患なので要注意です。

嚥下障害の可能性がある場合も病院を受診して適切な処置を受ける必要があります。

普段の食事ではよく噛んで食べる習慣をつけることが、嚥下障害のリスクを下げます


慢性副鼻腔(くう)炎

膿(のう)性であれば、慢性副鼻腔(くう)炎の後鼻漏が最も可能性ある疾患といえます。

慢性副鼻腔炎は粘膿性鼻漏が後鼻漏として咽頭、喉頭へ流れ落ち、せき払いの原因となります。


痰の色で分かる症状

白色透明:気管支炎、気管支喘息

黄色:気道の感染症

緑色又は黄緑色:緑膿菌の感染や蓄膿症

黒っぽい茶色:肺結核、肺がん

赤っぽい褐色:肺炎

鮮やかな赤:喀血


痰を切る食べ物

痰がからむのを防ぐ食べ物として、昔からよく知られているのは・大根・山芋・レンコン・タケノコです。

大根のおろし汁にハチミツを混ぜ、ゆっくり喉を潤しながら飲むと、痰のからみが少なくなります。

からだを温める生姜湯にハチミツを混ぜて飲むのも効果的です。

パイナップルジュースには痰を切りやすくする酵素が含まれています。

塩を入れたぬるま湯でうがいをするだけでも、楽になることがあります。


加湿

痰が絡む原因として乾燥することがあげられます。

部屋を加湿する事で痰をやわらかくし、体外へ出しやすくなるので、乾燥させないように注意します。

洗濯物を部屋に干すだけでも、かなり部屋の湿度を高める事ができます。

また、乾燥対策として常にマスクをするだけでも喉を乾燥から守ってくれます。

外出するときはマスクをすると良いです。


刺激物

激辛料理、たばこ、お酒、炭酸飲料は喉に刺激をあたえてしまうので、できるだけ控えます。


脂っこいもの

脂っこいものを中心とした食生活をしていると、痰が絡みやすくなります。

脂っこいものを食べた後は必ずと言っていいほど痰が絡みます。

脂っこいものを控えるだけでも多少、痰が絡みにくくなる効果は期待できます。