確定拠出年金を一時金とした場合に掛かる税金はかなり高額となることがある


去年、確定拠出年金が70歳運用制限のため終了して一時金として払い出されましたが、確定申告はどうなるのか、ネットで調べてみました。

分離課税

確定拠出年金の一時金は退職所得とみなされ、分離課税されます。

「総合課税」と異なり、他の所得とは合算されません。

課税は累進課税の仕組みになっているため、所得が低い方が税率が低くなります。

従って総合課税よりも分離課税の方が税率が低くなります。

分離課税は、その所得に応じた独自の税率で所得税が算出されるため、税金額が低く抑えられるという特徴があります。

「退職所得の受給に関する申告書」の提出

確定拠出年金では9割以上で一時金での支給が選択されています。

確定拠出年金の一時金の支払に際しては、「退職所得の受給に関する申告書」の提出が必須です(退職所得控除適用のために必要)。

このとき一時金の支払いに際して所得税等の額が源泉徴収されるため、原則として確定申告は必要ありません。

「退職所得の受給に関する申告書」を提出している人については、支払者が所得税額及び復興特別所得税額を計算し、支払の際、退職所得の金額に応じた所得税等の額が源泉徴収されるため原則として確定申告は必要ありません。

一方、「退職所得の受給に関する申告書」の提出がなかった人については、支払金額の20.42%の所得税額及び復興特別所得税額が源泉徴収されますが、受給者本人が確定申告を行うことにより所得税額及び復興特別所得税額の精算をします。

私の場合は、「退職所得の受給に関する申告書」を提出して所得税額及び住民税額を源泉徴収されていました。

確定拠出年金を一時金受取とした場合には原則確定申告する必要はない

確定拠出年金を一時金受取とした場合の税金と確定申告は、一時金受取時に、源泉徴収、すなわち国税(復興特別所得税を含む)、道府県民税、市町村民税、等々がすべて天引きして引かれて支払われるため、確定申告する必要はないということです。

但し医療費控除のため確定申告する場合は退職所得の金額を記載する必要がある

国税庁のホームページに下記のような記述があります。

「退職所得は、原則として他の所得と分離して所得税額を計算します。」

「「退職所得の受給に関する申告書」を提出している人

 退職金等の支払者が所得税額及び復興特別所得税額を計算し、その退職手当等の支払の際、退職所得の金額に応じた所得税等の額が源泉徴収されるため、原則として確定申告は必要ありません。

ただし、医療費控除や寄附金控除の適用を受けるなどの理由で確定申告書を提出する場合は、確定申告書に退職所得の金額を記載する必要があります。」

確定拠出年金の一時金を名指ししているわけではありませんが、確定拠出年金の一時金は退職金と同じ扱いになります。

確定拠出年金を一時金とした場合に掛かる税金

私は、確定拠出年金の運用利益には税金が掛からないと思っていました。

従って、確定拠出年金を一時金でもらうときも元本を運用して得た利益には税金が掛からないと思っていました。

ところがこれは間違いです。

確定拠出年金は、掛金を支払っているときのみ、その全額が所得控除の対象であり、運用中の利益も税金がかからないということです。

私のように退職後、65歳以降70歳まで運用して最終的に得た元本+利益が、退職金をもらって残った退職所得控除適用額を超えた分には税金がしっかりと掛かります。


退職所得控除額の計算(勤続年数の端数は1年で計算)は以下の通りです。

勤続年数20年以下の場合 :退職所得控除額=40万円 × 勤続年数 (80万円に満たない場合には、80万円)

勤続年数20年超の場合  :退職所得控除額=800万円 + 70万円 × (勤続年数 – 20年)

確定拠出年金の場合は、勤続年数とは、掛け金の払込期間(退職手当等の他の制度から資産の移換を受けた場合は、移換された資産額の算定の基礎となった期間を含みます)とみなされます。

課税退職所得金額 = ( 退職所得の金額の合計額 - 退職所得控除額 )× 1/2

課税退職所得金額をもとに「所得税額」および「住民税額」が計算されます。

課税退職所得金額195万円以下の場合:課税退職所得金額×5%×102.1%

課税退職所得金額195万円越え330万円以下の場合:(課税退職所得金額×10%-97,500円)×102.1%

課税退職所得金額330万円越え695万円以下の場合:(課税退職所得金額×20%-427,500円)×102.1%

課税退職所得金額695万円越え900万円以下の場合:(課税退職所得金額×23%-636,000円)×102.1%

さらに課税退職所得金額が多くなった場合もありますが、確定拠出年金の運用会社に問い合わせると知ることができます。

所得税に2.1%を乗じた復興特別所得税が所得税にあわせて源泉徴収されます。

上記は国税ですが、さらに「市町村民税」「道府県民税」が源泉徴収されます。

市町村民税=課税退職所得金額×6%

市町村民税=課税退職所得金額×4%

住民税額は、この国税+市町村民税+市町村民税の合計金額が源泉徴収されることになるので、かなりの高額になり唖然とすることがあります。

この源泉徴収金額は、運用会社から確定拠出年金が銀行振り込みされるときに天引きで源泉徴収されることになります。

これ以外に運用会社の事務手数料(運営管理機関手数料合計)と振込手数料(440円)が引かれて、指定の銀行へ振り込まれます。