高齢者歩行アシスト用パワードスーツ

 高齢になると、いつか足腰が弱くなり、自力歩行できなくなるかもしれないという恐れがあります。

それを補完するものとして、アシストスーツとか、パワースーツとか言われる歩行介助用具が開発されています。


パワードスーツ

パワードスーツとは、人体に装着される電動アクチュエーターや人工筋肉などの動力を用いた、外骨格型、あるいは衣服型の装置です。

SF作品に登場したことから日本で多く用いられるようになった名称であり、英語では一般的にpowered suitではなくpowered exoskeleton(強化外骨格)と総称されます。

日本語ではそのほかにも、直訳で強化服、半分だけ訳して強化スーツとも呼ばれているほか、ロボットスーツと呼ばれる物も存在します。

医療・介護分野や物流・荷役など重量物を扱う作業で使われているものは、パワーアシストスーツあるいはアシストスーツと呼称されることもあります。

また近年はマッスルスーツ(東京理科大学発ベンチャー企業株式会社イノフィスの登録商標)やサポートジャケット(ユーピーアール株式会社の登録商標)という呼称もあります。


HONDA歩行アシスト



Honda歩行アシストは、「倒立振子モデル」に基づく効率的な歩行をサポートする歩行練習機器です。


歩行時の股関節の動きを左右のモーターに内蔵された角度センサーで検知し、制御コンピューターがモーターを駆動します。

股関節の屈曲による下肢の振り出しの誘導と伸展による下肢の蹴り出しの誘導を行います。

HONDA歩行アシストは、「太ももの動きをカバーして、足の筋肉が低下した方や足をうまく動かせない方の歩行をアシストするマシン」です。



シンプルなベルト機構により簡単に装脱着でき、椅子に座った状態での装着も可能ということです。





腰フレームと大腿フレームのアジャスト機構により、幅広い体格にフィットするようにつくられています。

装着可能な体格の目安は身長140cm以上とされています。


「HONDA歩行アシスト」は、足全体をサポートするのではなく、太ももをサポートします。

HONDA歩行アシストは、病院・老人ホーム・高齢者施設などで活躍していますが、リース販売で\45,000/月とのことです。

残念ながら2020年4月時点では、一般の人には市販されていません。




HAL自立支援用下肢タイプ



「HAL自立支援用下肢タイプ」は、立ち上がれないから歩けるように、下肢をサポートしてくれる歩行アシストマシンです。

HALはサイバーダインという会社が開発した機器です。

サイバーダインは、自立支援用下肢タイプのような歩行補助タイプの機器や、腰の負担を減らすタイプの機器など、人の動きの負担をサポートしてくれるマシンを開発している会社です。

下肢筋力が弱くなって歩くリハビリが難しいときでも、HAL自立支援用下肢タイプを利用すれば効果的な歩行リハビリが可能になります。

「HONDA歩行アシスト」と同様にリース販売で、タイプにもよりますが、HONDAと同様のタイプで\130,000/月とのことです。