今から100年以上も前の女性を描いた絵画
世界の美術館で、パブリックドメインとなって公開された絵画を 眺めていると、これが100年以上前に描かれ絵画とは思えないほど瑞々しい作品が多いことに驚きます。
特に女性を描いた絵画には、日本ではあまり知られていない画家の作品ながら、つい最近描かれたのではないかと思われるほど、惹きこまれる魅力あるものがあります。
Lady in Black レディ・イン・ブラック
William Merritt Chase ウィリアム・メリット・チェイス![]() | |
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Artist: William Merritt Chase (American, Williamsburg, Indiana 1849–1916 New York)
Date: 1888
Culture: American
Medium: Oil on canvas
Dimensions: 74 1/4 x 36 5/16 in. (188.6 x 92.2 cm)
ウィリアム・メリット・チェイス(William Merritt Chase、1849年11月1日 - 1916年10月25日)はアメリカ合衆国の、肖像画家、風景画家です。
ヨーロッパ、特にミュンヘンとヴェネツィアで学び、アメリカ合衆国における印象派を代表する画家になりました。
1896年に美術学校を創立し、この学校は後にパーソンズ美術大学に発展しました。
「Lady in Black」は2022年現在134年前に描かれた絵画で、チェイスが当時19歳のマリエット・ベネディクト・コットンを描いた作品です。彼女は、当時の伝統的なシルエットで作られた黒いデイドレスで、当時人気が高まっていた膨らんだ袖のドレスを着ています。
チェイスは光を上手く使い、生地のひだを強調し、作品に深みを加えています。
彼女は片方の手を腰に当て、もう片方の手をテーブルにそっと置いて、ひるむことなくしっかりした目線でこちらを見つめています。
A Rose バラ
Thomas Anshutz トーマス・アンシュッツ| メトロポリタン美術館所蔵、バラ、1907、トーマス・アンシュッツ |
Title: A Rose
Artist: Thomas Anshutz (American, Newport, Kentucky 1851–1912 Fort Washington, Pennsylvania)
Date: 1907
Culture: American
Medium: Oil on canvas
Dimensions: 58 x 43 7/8 in. (147.3 x 111.4 cm)
トマス・ポロック・アンシュッツ(Thomas Pollock Anshutz、1851年10月5日 - 1912年6月16日)はアメリカ合衆国の画家です。
1892年に結婚し、妻とパリに滞在し、アカデミー・ジュリアンの授業にも参加しました。1893年にフィラデルフィアに戻り、ペンシルベニア美術アカデミーの教授として多くの画家を育てました。
アンシュッツは教育者として多くの時間を費やしたためか、生涯に約130点の油絵しか残していません。少し発色の抑えられたバラ色のドレスが鮮やかで、皺やひだがリアルに描かれています。
若い女性の少しあおむけ気味な横顔、太い眉、少し開き気味の口元、少しきつい表情が女性の肖像画としては異色です。
この表情をどのようにとらえるのかは、人によって随分と異なるのかもしれません。因みに、メトロポリタン美術館のこの絵画の説明文には、「熟考的でありながら知的で、何かを警戒しているような」と表現されています。
Mrs. Warren Rogers ウォーレン・ロジャース夫人
John Paradise ジョン・パラダイス| メトロポリタン美術館、ウォーレン・ロジャース夫人1821年頃、ジョンパラダイス(1783-1833)米国 |
Title: Mrs. Warren Rogers
Artist: John Paradise (1783–1833)
Date: ca. 1821
Culture: American
Medium: Oil on canvas
Dimensions: 30 1/2 x 24 1/2 in. (76.7 x 61.5 cm)
18 歳のとき、彼は画家になることを決意し、フィラデルフィアに行き、Denis A. Volozan に師事しました。
1810年までに、彼はニューヨークにスタジオを設立し、残りの人生をそこで過ごしました。
パラダイスは、国立デザイン アカデミーの創設者の 1 人でした。
「Mrs. Warren Rogers」は、1821年頃に描かれ、2022年の現時点で、200年以上も前の1作品です。メトロポリタン美術館の作品のデータには油絵とあるので、実際の絵画は彩色されているように思うのですが、ネット検索した限りでは見当たりませんでした。しかし彩色されていなくてもこの作品は、魅力的で、十分鑑賞に値します。むしろコントラストが際立って、観る者に主題を強調する効果があります。
暗い背景の中に浮かんだ穏やかな表情の口元と目線に惹きこまれます。
少し微笑んでいるようにも見える顔の印象は、200年以上も昔の絵画であるにも関わらず、少しモダンにさえ感じられます。
Repose 休息
John White Alexander| メトロポリタン美術館、休息、1895年、ジョン・ホワイト・アレクサンダー(1856-1915)、米国 |
Title: Repose
Artist: John White Alexander (American, Allegheny, Pennsylvania 1856–1915 New York)
Date: 1895Culture: American
Medium: Oil on canvas
Dimensions: 52 1/4 x 63 5/8 in. (132.7 x 161.6 cm)
アレクサンダーは1890年代にパリに居住していました。
「Repose」は、エレガントなインテリアで優雅にポーズをとった女性像が描かれています。
挑発的な表情としなやかな曲線は、女性の官能的なイメージを表現しています。
流れるような生地の素材感や、起伏のあるアールヌーボー風家具の曲線的な配置により、視線を左右に揺らすような効果があります。
静止しているにも関わらず、画面全体に不安定な動感を感じさせます。
