海外のお正月料理Ⅱ
食は文化と言われますから、新年を祝って食べられる料理は、海外でもバラエティーに富んでいます。
去年、一度、世界の正月料理について、調べたことがありましたが、それ以外にもまだたくさんの料理が見られます。
オーストリア・ドイツ
豚のマジパンオーストリアと隣国のドイツでは、大晦日をSylvesterabend(聖シルベスターの前夜祭)と呼びます。
オーストリアでは、シナモンやスパイスを加えた赤ワインパンチを飲み、夕食に子豚を食べ、マジパンシュヴァイン(Marzipan-Schwein)と呼ばれるマジパンで作った子豚を食卓に飾ります。
豚は新しい年の幸福を運んでくると言われているための習慣です。
台湾
大根餅は、「年糕」という餅の一種です。
「糕」は「高」と同じ発音になり、年々高く上昇するという意味で、縁起が良いとされます。
イタリア
レンティッキエとはレンズ豆のことです。
イタリアの素朴な家庭料理、レンズ豆とソーセージの煮込みです。
イタリアでは、レンズ豆の丸くて平たい形がコインに似ていることから、金運アップを願って食べられています。
メキシコ
トウモロコシの生地に肉やチーズなどの具を詰め、バナナの葉やトウモロコシの皮で包んだ「タマレ」は、メキシコでは特別な日のほとんどに登場します。
しかし、ホリデーシーズンは特に好まれる食べ物です。
多くの家庭では、女性たちが集まってこの小さな包みを何百個も作り、各自が調理工程の一部を担当して、友人や家族、隣人に配るのだそうです。お正月には、メヌード(二日酔いに効くことで有名なトリッパとホミニーのスープ)と一緒に出されることが多いようです。
ベトナム
ベトナムのお正月の代表的な料理といえば、「バインチュン」と呼ばれる伝統的な餅料理です。
“ちまき”のような料理で、ゾンやバナナなどの葉に包まれています。
材料はもち米・緑豆・豚肉の3種類。10時間以上、コトコト茹でて作るのだそう。
シンガポール
パイナップルタルト
シンガポールでは、年末年始の挨拶の手土産やおもてなしに「パイナップルタルト」をはじめ、4種類のクッキーを用意するのも定番です。
パイナップルは幸福や繁栄を意味する縁起のよいフルーツとされており、シンガポールのお正月飾りのモチーフにもなっています。
ブラジル
トールタ・デ・フランゴとは、鶏肉と塩漬けオリーブを、小麦粉、ベーキングパウダー、卵、牛乳などで練った生地で包み焼きにしたものです。
チキンタルトとも言われるようです。
ポーランド
ニシンの酢漬け
ポーランドでは大晦日の夜、新年になる12時と同時にニシンを食べると、博愛の1年になるといわれています。
これは、ニシンが西ヨーロッパ全体で豊富にあることからきています。
また、ニシンの銀色は硬貨を連想させ、将来の富を願うという意味もあります。