マツダ・アテンザ

 マツダ・アテンザは、あまり、私にとって、注目したことがなかった車でしたが、マツダの上級車クラスとして、早くから安全仕様を取り入れていたことを知り、調べてみることにしました。


マツダ・アテンザ(MAZDA 6)3代目GJ系(2012年~)


日本では「アテンザ」として、日本国外では「Mazda 6」として販売されてきたDセグメント(CDセグメント)クラス乗用車の3世代目の型式系列名です

2012年11月20日に販売開始されました。


新世代技術の「SKYACTIV TECHNOLOGY」と新デザインテーマの「魂動(こどう)- Soul of Motion」を採用したフラッグシップモデルとして開発されました。


2019年8月1日販売開始モデルから日本国内向け専用のモデル名「アテンザ」を廃止し、名称を「MAZDA6」に統一しました。


この代から、先代まで設定されていたハッチバックモデルが廃止されました。



これに合わせてスポーツワゴンの名称は「アテンザワゴン」に変更されました。


パワートレーンは2.0Lと2.5Lのガソリン直噴エンジンSKYACTIV-G」と、アテンザ/MAZDA6では初となる2.2L直噴ターボコモンレールディーゼルエンジンSKYACTIV-D」を用意しました。

いずれも既存エンジンの改良型が投入されました。

SH-VPTR型 ディーゼルエンジン

トランスミッションは発進時以外の全ての領域でロックアップし、スムーズで素早い変速が可能な6速AT「SKYACTIV-DRIVE」を採用しました。


併せてディーゼル車にはマツダの日本国内向け車種では初めて、ショートストローク化による素早いシフトチェンジと、構造の見直しによる軽い操作感を両立した小型・軽量設計の6速MT「SKYACTIV-MT」を設定しました。


また、アイドリングストップシステム「i-stop」に加え、乗用車用では世界初となる蓄電器キャパシタを採用したことで電気を急速に蓄え、使う時には一気に放出できる特長を持つ減速エネルギー回生システム「i-ELOOP(アイ・イーループ)」を全車に標準装備。さらに軽量高剛性ボディの「SKYACTIV-BODY」や軽量設計のシャシ「SKYACTIV-CHASSIS」も採用しています。

2012年10月販売型 車内

内装(国内仕様)2014年11月改良型

内装(国内仕様)2018年5月改良型

なお、この「SKYACTIV-CHASSIS」のホイールベースはセダンとワゴンで異なり、セダンの2,830mmに対して、ワゴンは80mm短い2,750mmとなります。


セダンはこの内の32mmを後席空間の拡大に充てているのに対し、ワゴンではリアのタイヤ位置とサスペンションの取り回しを見直して室内への張り出しを前方に寄せ、荷室容積と使い勝手を重視しています


安全仕様

安全性能も強化されており、衝突回避や被害軽減を図る衝突被害軽減ブレーキに、より早い段階でドライバーの認知支援を行うアクティブセーフティ技術を取り入れた独自の先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ アクティブセンス)」を採用しました。


2012年9月21日

ドライバーの認知支援及び衝突回避や被害軽減を図る先進安全技術「i-ACTIVSENSE(アイ アクティブセンス)」を3代目「アテンザ」に搭載することを発表し、11月20日にフルモデルチェンジを実施し、同日より販売開始しました。

2013年11月1日


低速走行時の衝突被害をブレーキの自動制御で軽減する「SCBS(スマートシティブレーキサポート)」を「20S」・「XD」にも標準装備し、全車標準装備化しました。

2014年11月20日

先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を進化し、日本の自動車メーカーで初めてとなるLEDアレイ方式グレアフリー(防眩)ハイビームを備えたヘッドライトシステム「アダプティブ・LED・ヘッドライト(ALH)」を採用しました。


また、既存の「リア・ビークル・モニタリングシステム(RVM)」の検知範囲を広げ、側方から接近する車両も検知する「ブラインド・スポット・モニタリング(BSM)」を採用しました。

また「リア・クロス・トラフィック・アラート(RCTA)」機能も採用しています。


更に、マツダ車では初採用となる「レーンキープ・アシスト・システム(LAS)」や「ドライバー・アテンション・アラート(DAA)」、「スマート・シティ・ブレーキ・サポート(後退時)(SCBS R)」および「AT誤発進抑制制御(後退時)」を新たに採用し、既採用の「スマート・ブレーキ・サポート(SBS)」は対応する相対速度差を拡大しました。


新たに採用されたALH・BSM・LASの3点を標準装備した新グレード「20S PROACTIVE」と「XD PROACTIVE」を新設しました。

パーキングブレーキは全車ともレバー式から電動パーキングブレーキに変更した事でセンターコンソールのデザインを変更しました。

2016年8月25日

「i-ACTIVSENSE」の改良を行い、検知デバイスを従来の近赤外線レーザーセンサーをフォワード・センシング・カメラに変更しました。


それにより、検知対象を歩行者にも拡大し、車両検知の作動速度域も拡大した「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート(アドバンストSCBS)」を採用しました。


更に、アドバンストSCBSの検知デバイスであるフォワード・センシング・カメラが走行中の道路標識を読み取って「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」へ表示するほか、制限速度の超過をディスプレイ内のグラフィック点灯やブザー警告によってドライバーに通知する「交通標識認識システム(TSR)」も採用しました。

2017年8月3日


デミオ、CX-3に続いて「i-ACTIVSENCE」技術の標準装備化を行い、既に全車に標準装備されているアドバンストSCBSとAT誤発進抑制制御[前進時](AT車のみ)に加え、ハイ・ビーム・コントロールシステム(HBC)を「20S」と「XD」に、車線逸脱警報システム(LDWS)を全車にそれぞれ標準装備したほか、従来はグレード別設定だったBSMとRCTAを全車に拡大して標準装備しました。

2018年5月24日

「i-ACTIVSENSE」は、既存のアドバンストSCBSに夜間歩行者検知機能が追加され、ALHはLEDブロックを20分割に細分化しました。


「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール」は全車速対応追従機能が追加されたほか、「360°ビュー・モニター」を「PROACTIVE」系グレードと「L Package」系グレードにメーカーオプション設定されました。

併せて、「L Package」系グレードはディスプレイを7インチTFT液晶に変更され、「アクティブ・ドライビング・ディスプレイ」は表示方式をフロントウィンドー照射タイプに変更されました。



仕様

概要
製造国日本の旗 日本
ロシアの旗 ロシア
中華人民共和国の旗 中国
販売期間2012年-
設計統括梶山浩(主査)
デザイナー玉谷聡(チーフデザイナー)
ボディ
乗車定員5人
ボディタイプ4ドアセダン
5ドアステーションワゴン
エンジン位置フロント
駆動方式前輪駆動
四輪駆動(ディーゼル車のみ)
2014年11月-
パワートレイン
エンジン2.0L 直4 PE-VPR型
2.5L 直4 PY-VPR型
2.2L 直4 SH-VPTR型
最高出力PE-VPR型
114kW (155PS) /6,000rpm
PY-VPR型
138kW (188PS) /5,700rpm
SH-VPTR型
129kW (175PS) /4,500rpm
最大トルクPE-VPR型
196N·m (20.0kgf·m) /4,000rpm
PY-VPR型
250N·m (25.5kgf·m) /3,250rpm
SH-VPTR型
420N·m (42.8kgf·m) 2,000rpm
変速機トランスミッション=6速MT(ディーゼル車のみ)
6速AT (6EC-AT)
サスペンション
前:マクファーソンストラット式
後:マルチリンク式
車両寸法
ホイールベース2,830mm(セダン)
2,750mm(ワゴン)
全長4,860mm(セダン)
4,800mm(ワゴン)
2012年11月-2014年11月
4,865mm(セダン)
4,805mm(ワゴン)
2014年11月-
全幅1,840mm
全高1,450mm(セダン)
1,480mm(ワゴン)
車両重量1,430-1,510kg(セダン)
1,450-1,530kg(ワゴン)
2012年11月-2013年11月
1,430-1,520kg(セダン)
1,450-1,550kg(ワゴン)
2013年11月-2014年11月
1,440-1,610kg(セダン)
1,460-1,630kg(ワゴン)
2014年11月-2016年8月
1,450-1,620kg(セダン)
1,470-1,640kg(ワゴン)
2016年8月-2018年5月
1,510-1,680kg(セダン)
1,530-1,710kg(ワゴン)
2018年5月-
その他
ブレーキ前:ベンチレーテッドディスク
後:ディスク