ボタン電池の型番の意味


妻と私の腕時計の電池が切れたので、ネット通販で発注しようとしましたが、同じサイズで型番が異なるものがあったのでネットで調べてみました。

妻の時計のボタン電池は、SR626SW、私の方はSR927SWでした。

品番末尾の違い

ボタン電池SR626には、品番末尾がW、SW、無、の3種類があります。

W:電解液は水酸化カリウム:用途はデジタル時計用
SW:電解液は水酸化ナトリウム:用途はアナログ時計用
無:電解液は水酸化カリウム:用途は一般機器用

SR626は酸化銀電池ですが、同じサイズ・電圧仕様のLR626というアルカリ電池もあります。

特性の違い

いずれも、SR表記の酸化銀電池で公称電圧1.5Vは変わりません。

SR626は作っているメーカが少なく、特に日本国内メーカーでは一般的に販売されていないようです。

しかし、ダイソー等の百均一ショップでは、中国製のSR626以外は店頭では見られません。

末尾のSWやWと言うのは、時計用を表しています。

時計は、正確な時の刻みを要求されるため、一般用のSR626よりも性能が若干高目に作られている傾向にあります。

加えて、デジタル時計はアナログ針式に比べ、電力を使いますので、SR626Wは、SR626SWよりもハイパワーです。

しかし、アナログ時計用のSR626SWは、SR626Wよりもローパワーですが寿命は長くなります。

接頭辞SRのボタン電池は酸化銀電池で、特に時計用のSR626WとSR626SWは、電池が空になるまで蓄電残量にかかわらず、一定の電圧供給を可能としているので、電池寿命まで時計が遅れることはありません。

一方で、LR626のアルカリ電池は、蓄電残量の低下とともに電圧もだんだん落ちてきますので、時計にはあまり向いていません。


互換性

[W]指定の機器に[SW]を使用

アナログ時計の場合 ⇒ 使用可能。

デジタル時計の場合 ⇒ SWはアナログ針式時計用でアラームやバックライト等が動作すると供給電力不足で、機器動作が正常に機能しない場合があります。

[SW]指定の機器に[W]を使用

アナログ時計の場合 ⇒  使用可能。 ただし短寿命になる場合があります。

デジタル時計の場合 ⇒  使用に問題無し。


海外製品の互換性一覧

ボタン電池SR626SWとの互換性一覧表
電池種別アルカリ電池酸化銀電池
主な用途等一般用
ボタン形
一般用
ボタン形
アナログ針
時計用
デジタル
時計用
公称電圧(V)1.51.551.551.55
国内メーカー
対応型番
LR626SR626
SR626SW

SR626W
アメリカ
ENERGIZER
エナジャイザ
377376
DURACELL
デュラセル
D377
RAYOVAC
レオバック
377
RW329
376
TIMEX
タイメックス
BAMA
WALTHAM
ウォルサム
I
ヨーロッパ
VARTA
ファルタ
V377
V565
565
RENATA
レナータ
377376
BULOVA
ブローバ
606619
OMEGA
オメガ
9933
イギリス
BEREC
ベーリック
B-377L
アジア
型番
SEIKO
セイコー
SB-AWSB-BW
CITIZEN
シチズン
280-39280-72
VINNIC
ヴィニック
L626F
377
377E
377F
377EF
GP
ゴールド
ピーク
377
GP377
GP377E
GP377F
Golden
Power
ゴールデン
パワー
377S
377X
TIANQIU
天球
AG4
PAKKO
IECLR66SR66SR66SR66
その他377A
SG4
G4

ネット通販では、海外製品も多く販売されています。

電池メーカー以外でも、セイコーやオメガなど超有名な時計メーカーでもボタン電池を作っています。


型番のサイズの読み方

ボタン電池の型番の数字で記載されている部分の最初の桁(1桁と2桁の場合があります)は、直径を表しており、最後の2桁は高さ(厚さ)を表しています。

SR626のサイズは、全て直径6.8mm×高さ2.6mmです。

626の頭の6は直径6㎜台、26は厚さ2.6㎜を表します。

SR927のサイズは、直径9㎜台(9.5)、厚さ2.7㎜となります。