ダニ対策

 

風呂へ入った時に、腰の周りにダニに刺されたような痕が数か所あり、慌てて以前皮膚科で処方された軟膏を塗布しました。

一体どこで刺されたのか皆目見当がつきませんでしたが、ネットでダニ対策について調べてみました。


ダニの侵入経路

厄介なことに、ダニの侵入経路は無限大に多くあります。

体の小さなダニは、細かいホコリやチリとともに風にのって移動できると考えられています。

換気の際に窓から入ってきたり、外に干している洗濯物や布団にくっついたりして家の中へと入り込んでしまいます。

また、電車やバスといった乗り物の座席や外出先で座ったソファなど、私たちは家の外でいろいろなモノに接触していますが、そこにダニが潜んでいると、接触時に衣類やバッグに付着して、そのまま家の中へ入り込むことになります。

ペットの毛にくっついて侵入することもあり、私たち自身や愛するペットがダニを運んでいることがあります。

さらに、ダニはダンボールなどの梱包資材、購入した衣類や繊維製品などに紛れていることもあります。

モノが製造され、消費者の手に届くまでの間に、ダニが入り込んでしまう可能性が十分に考えられます。

目に見えないダニは、知らないうちに侵入しています。


ダニが好む環境

ダニが繁殖しやすい環境の条件

・部屋の温度が20~30度
・部屋の湿度が60~80%と高い
・部屋の掃除をしていなくて汚れている

ダニが家に入ってきてしまう可能性は常にあるため、条件が揃うと繁殖しやすくなる危険性があります。

ダニは湿度が高く暖かい場所を好んで生息しています。

また、ホコリやチリなどの汚れをエサにしているため、ベッドの下やカーペットなどに大量発生しやすくなります。

条件が揃っている場所はできるだけ対策を行わう必要があります。


症状は刺されて数日後

ダニに刺された際は蚊に刺された時と同じように刺され跡が痒くなります。

しかし蚊に刺された際はスグに跡が痒くなるのに対して、ダニに刺された時は数日間経ってから症状が出ます。

そのためダニによる虫刺されはいつどこでどんな種類のダニに刺されたのかという特定が難しいのが特徴です。

刺された後、放っておけば問題無いですがほとんどの場合、刺され跡の痒みに我慢できずに搔きむしってしまいます。

掻きむしってしまうと皮膚が傷ついて肌荒れの原因になったり出血してしまう事もあるので治りが遅くなってしまいます。

ダニの刺され跡を治すには皮膚科に行って軟膏を処方してもらうのが有効です。


ダニの種類

ダニは刺すというイメージがありますが、家の中にいるダニで人を刺すのはごく一部です。一方で、喘息(ぜんそく)やアトピー性皮膚炎などの原因となるアレルゲンを持つダニの方が圧倒的に多く存在します。


チリダニ(ヒョウヒダニ)

体長0.3〜0.4mm。家の中に潜むダニの中でも特に多い種類です。

屋内塵性ダニ類のうち、およそ8割を占めるといわれ、ほぼ一年中見られます。

人のフケやアカ、ホコリなどが好物で、フケやアカなどのエサが1gあれば300匹ほどのダニが生息できるとも。カーペット・ベッド・布団・枕・ソファなどを住処にしています。

チリダニは刺すことはありませんが、アレルゲンを持っているため、ダニ自体やその糞、死骸を吸い込むことで、喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性の疾患を引き起こしてしまうことがあります。


コナダニ

体長0.3〜0.4mm、梅雨時、秋口に増殖するダニです。

砂糖や味噌、削り節、小麦粉、チーズ、チョコレートといった食品やワラなどをエサにしています。

住処は食品、畳など、直接の健康被害はないものの、コナダニが増えることで捕食者である「ツメダニ」が増え、結果としてツメダニに刺される被害につながる可能性が高まります。


イエダニ

イエダニは布製の家具に繁殖する事はありませんがネズミに寄生する事が特徴です。

そのため家の中あるいは周辺にネズミが繁殖している場合はイエダニがいる可能性があります。

イエダニの体長は0.6~1ミリ程度で基本的にネズミの血を吸っていますが人間の血を吸うこともあります。

現在は室内にネズミがいることはあまり無いですが、家の下などにネズミが巣を張っているとそこからイエダニが室内に侵入してくる可能性があります。

出典: https://www.e-skin.net

イエダニの特徴はお腹、太もも、二の腕などの皮膚が柔らかい部分を好んで噛んでくることです。

イエダニの刺され跡の症状は刺されてから1~2日後に発生します。

痒みが発症してからは1週間~1か月程痒みが持続します。

刺され跡は1~2cmの大きさで赤い点と小さな水ぶくれが出来ます。刺され跡は1か所だけでなく同じ場所に数か所出来る場合がほとんどです。


ツメダニ

ツメダニは体長0.3~1ミリで新築などの出来て間もない家に発生し、梅雨時、秋口に増殖します。

ツメダニは布製の家具に繁殖します。

しかしツメダニは単体で発生するのではなく、チリダニやコナダニのほか、チャタテムシなどの微小昆虫をエサとしているため、それらが増えるとツメダニも多く発生してしまいます。

薬剤でダニを退治してもチリダニやコナダニの死骸が残っていると、それらを餌にしてツメダニが繫殖してしまいます。

ツメダニはイエダニと異なり、吸血はしないものの、硬い皮膚も刺されることがあり、ヒザ、モモ、腕の内側、脇の下周辺、首周辺などを刺します。

刺され跡は一か所に数個出来ている事があります。

ツメダニに刺されると数時間後に赤い点が出て来て段々痒くなります。

そして2日後に痒みと赤い点がピークとなり水ぶくれの様な状態になります。

ツメダニによる刺され跡の痒みは1週間ほど続き、刺され跡の赤い点は1か月程残ってしまいます。


マダニ

ダニの刺され跡の原因のほとんどがイエダニかツメダニですが、マダニも厄介な存在と言われています。

種類にもよりますが体長3〜10mmほどで、肉眼でも確認できる大きさです。マダニは、日本紅斑熱やライム病、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)などの感染症を媒介することでも知られています。

すべてのマダニが病原菌を保有しているわけではありませんが、何よりもまずは刺されないことです。

マダニは住宅地には発生せずに山間部の野生の動物に寄生しています。

そのため行楽シーズンに山へ出かけた際はマダニが感染してしまう可能性があります。

「できるだけ草むらには入らない」「野山に行くときは長そで長ズボンで肌を露出させない」「虫よけスプレーを活用する」といった対策が重要です。

またマダニはペットの犬に寄生することもあります。

マダニに刺されると跡が出来て痒みや痛みが発生します。

出典: http://riorioriorior.jugem.jp

酷い場合には下痢や血尿などの体調不良を引き起こしたリ感染症にかかったり最悪の場合には死に至ることもあります。

マダニは体長数ミリ程度ですが血を吸うと1cm程に大きくなります。一度刺され跡が発生すると痒みや腫れが引くのに時間がかかります。

刺された場合は、速かに医療機関で受診し、適切な処置を受けなければなりません。


対処法


出典: http://3freelife.blog.fc2.com

刺され跡を治療する際はステロイドの軟膏が有効です。

ステロイドは乱用したり間違った使い方をすると悪影響を及ぼしますが、用法用量を守って正しく使えば問題ありません。

刺され跡が出来た際の処置としては刺され跡を石鹸で洗って綺麗にしてから軟膏を塗ります。


部屋のダニを予防する対策

ダニは食べカスやほこり、髪の毛などの汚れで集まるため、こまめに掃除します。

風通しが悪い部屋、掃除されていない部屋などはダニが発生しやすい環境となります。

ダニは高温多湿になりやすい6〜9月頃によく発生します。

梅雨の時期は湿度が高くなるため、特に発生しやすくなります。

しかし室内で暖房や加湿器を使う場合は、季節に関係なく年中発生する可能性もあります。

低温で乾燥しやすい冬場でも、室内で暖房を使うことで結露が生じて高温多湿になることでダニが発生します。

ダニは肉眼で見えないほど小さく、上記のような場所の奥深くまで入り込みます。

繊維にしがみつく力も強いので、掃除機をかけるだけでは生きたダニは取り除けません。

徹底的に駆除するには、まず生きているダニを死滅させてから、ダニの死骸やフンを除去する作業が必要です。

薬剤を使ったり高温乾燥機にかけたりしてダニを殺した後、掃除機をかけます。

ダニは熱に弱いという特徴があり、50度の熱で20~30分、60度の熱ならば一瞬で死滅します。 布団やマットレスのダニ対策は布団乾燥機などで熱を加える方法が効果的です。

掃除機を使った掃除はもちろん、カーペットやベッド、ソファなども定期的に手入れをすることが重要です。

ダニは布団やマットレス、まくらなど寝具でよく発生します。寝具は体温と寝汗によって高温多湿の環境になり、ダニのエサとなる皮脂やアカもあるためです。

また、頻繁に掃除しにくいソファ、カーペット、畳も湿気や熱がこもりやすいため、ダニの発生しやすい場所となります。

掃除の頻度は、1週間に1度がおすすめです。

ダニは高温多湿の環境を好むので、風通しが良ければ、窓を開けて空気を循環させるのも良いですが、風通しが悪い場合はエアコンと除湿器を活用して部屋全体の湿度を調整します。

普段からダニよけスプレーをかけるのも予防には効果的です。

部屋を暗くしておくと、ダニが活発になって表面に出てくるので、より効果的です。

ダニの発生しやすい場所には定期的に使用するとよいです。

即効性と手軽さの両方を求めるなら、スプレータイプのすぐに使える薬剤を使用するのがよいですが、直接肌にふれる時間が長い寝具や衣類のダニ退治の場合は薬剤を使わない方法の方が安心です。

ダニ取りシートは、ダニが集まりやすい所に設置するのがコツです。

ソファの下や布団、マットレスの下、カーペットの裏などに置いてダニを予防します。

布団のダニを予防するには、定期的に天日干しをします。

黒い不織布を使うのもおすすめです。

黒い不織布は太陽の光を吸収する特徴を持っているので、布団にかければ熱が伝わりやすくなります。

ある程度熱が伝わったら裏面にひっくり返し、同じように黒い不織布をかけて天日干しします。