口臭について


時々、口臭の強い人がいて、閉口することがあります。

会社生活をしていた頃は、口臭の発生源が仕事相手やお客さんだったりすると、中々言えない、でも対面していると耐えられないという場面が多々あったように思います。

私自身も、口臭がしているのではないかと恐れ、いつもガムや口臭予防タブレットを持ち歩いていた時期があります。

定年退職後はストレスが無くなり、生活も規則正しくなったので、口臭の心配も大分減たように思います。

口臭の原因

口臭の原因は大き以下の6つだと言われます。


1虫歯、歯周病、舌苔→歯科

2・副鼻腔炎、膿栓→耳鼻咽喉科

3・消化器疾患→消化器内科

4・肝臓病→肝臓内科

5・糖尿病→糖尿病科

6・飲酒、喫煙、匂いの強い食べ物を食べた→自己管理


ほとんどの口臭の原因は上記1の場合で、口の中にあります。

口の粘膜は皮膚の垢(あか)と同じように、細胞が剥がれ落ちて、舌に白く溜まり腐敗します。

これが(ぜっ)(たい)です。

舌苔は最大の口臭源で、口臭の6割が舌苔から発生します。

食事を歯できちんとかまなければ舌苔が増え口臭の原因になります。

食べ物は歯を汚す一方で、「かむこと」で舌をキレイにします。

口臭の主な原因は揮発性硫黄化合物(硫化水素やメチルメルカプタン)です。

歯周病原菌は、硫化水素より悪臭の強いメチルメルカプタンを大量に発生します。

ですから、歯周病は強烈な口臭があり、まわりの人から嫌がられます。

半年毎に歯科健診し口臭予防に心がけることは、現代社会で必要なエチケットだと言われます。

上記6の場合で、ニンニクやニラなどの食物を食べると、アリル化合物あるいはセレニウム化合物などのガスが腸を介して肺から排出され、口臭の原因になります。

完全に臭いが消えるまでには16時間かかると言われています。

上記4の肝臓病などでも、臭い物質が肺から出てくることもあります。

健康な人でも、肺から出てくるガスは100種類以上あります。

しかし非常に低濃度なので、口臭の原因にはなりません。 

上記3の場合で、よく胃が悪いと口臭が出ると言いますが、ほとんどは誤解です。

時々、胃食道逆流症(逆流性食道炎)など、いくつかの消化器疾患では口臭が出ることがあります。

上記2の鼻の病気の臭いを口臭と勘違いする場合があります。

鼻づまりなどがあれば、耳鼻科受診をすることが勧められます。


口臭物質の毒性

口臭の原因物質である硫化水素は、毒性がありますが、吸い込む空気に薄められますので、自分自身の口臭で気分が悪くなることはまれです。

ただし普通の口臭濃度である 0.3ppm でも他の人は非常に不快になるといわれています。

口臭は歯ぐきを溶かす強い作用があり、明らかに歯周病の原因となります

癌の原因である活性酸素を増やしたり、細胞核の DNA を切断することも分かってきたようです。

たとえ微量だとしても、好ましいことではありませんので、半年に一回、歯科医院を定期受診して定期健診と歯石除去により、口臭予防に心がけることが肝要です。


口臭を自分で確認する方法

10 年以上前から、コンパクトな一般向け口臭検知器が市販されていますが、あまり正確ではないようです。

機器を使わない方法として、単純に両手の中に息を吐き出して臭う方法があります。

自分の臭いに慣れてしまった自分の鼻で嗅ぐので正確ではないようです。

やはり、他人に臭いを嗅いでもらうのが一番です。 


口臭の強い時間

多くの人の口臭は、寝ているときに口内細菌が増殖してしまうため早朝が最も強く、食後に口臭が減ります

したがって、朝食を抜く人は口臭が非常に強いことになるので朝食を必ず食べた方が良いそうです。

ただし流動食は強烈な口臭元になる舌苔を蓄積させるので、きちんと歯でかむ食事をするのが良いようです。

さらに、昼食前や夕食前も口臭が強くなるので要注意です。 

逆に、早朝よりも午前中や夕方に口臭が強くなる人が時々見られます。

しかし、この場合も食事前が要注意です。

口臭予防法として、食間にティー・タイムを取ることが勧められます

例えば、紅茶・コーヒーや菓子に含まれる砂糖は歯の大敵ですが口臭物質を 90% 以上減らすという効果があります。


舌清掃法

舌ベラよりブラシの清掃効果が大きいようです。

舌清掃は朝食直後、歯磨き前に行います。

舌を傷つけないため一日に一度だけ行います。

手順は下記の通りです。
  • 鏡を見ながら大きく口を開けます。
  • 思い切り舌を口の外に出します。いわゆる「アッカンベー」の状態です。こうすることで嘔吐反射(吐きそうになる反射)が予防できます。
  • 思い切り舌を出すと、舌が山を作ります。この山の頂上(口と喉の境目)にブラシを当てます。
  • そして、 100g 以下の圧力で前方に掻き出します。 2-3 回ブラッシングしたら流水でブラシを洗浄し、ペースト状の舌苔が取れなくなるまで繰り返します。決して前後にブラッシングしてはいけません、必ず後ろから前方に掻き出します。
  • 歯磨きをして終了。歯磨きを最初にすると、かえって口臭が強くなることもあります。


うがい薬とチューインガムの効果

0.1%塩化亜鉛入り洗口液(うがい薬)は、洗口後90分で口臭原因物質の濃度を9割近く除去しますが、実は嗅覚の特殊性のため実際の臭いは約半分しか減りません。

頻繁にうがい薬を使うと、爽快になりますが、口の中の有用な細菌を殺してしまうので好ましくありません。

砂糖入りチューインガムは口臭原因物質を90%以上も減らします

一方、シュガーレスチューインガムは口臭原因物質を減らさず、香料で臭いを隠す働きが主と言われています。

唾液分泌の減少による口臭にはシュガーレスチューインガムは効果的と考えられます。


唾液と口臭

唾液が減って口の粘膜が乾燥すると口臭は強くなります
したがって口が渇いてきた時、唾液を増やすと口臭は減ると考えられます。

すなわち口が渇いている時、唾液を増やすためチューインガムをかむのは効果的です。 

ところが逆に、口が渇いていない普通の人にガムベース(香料など一切含んでいないチューインガム)などをかんで、唾液を増やしても口臭原因物質は減りません。

それどころか若干増えます。

つまり、唾液分泌が健康な人では、唾液を増やしても口臭は減らないということになります。

唾液の分泌量を増やせば口臭は減るというのは健康人の場合、大きな誤解です。 


ストレスと口臭

ストレスにより唾液分泌が減少して口臭が強くなるようです。

ストレスがある時は、チューインガムなどで唾液を増やせば口臭予防になるかもしれません。