アーモンドの効能
朝のシリアルの中に時々入れるアーモンドは、昔から私のお気に入りでした。
昔よく映画館へ入った時は必ずと言って良いほど、アーモンドチョコボールを買ったものでした。
流石に甘いチョコボールは、最近食べることは少なくなりましたが、朝の食事ではアーモンドは今でもヨーグルトに入れるおなじみの食材です。
アーモンドとは
アーモンド(英名:
Almond)は、バラ科サクラ属の落葉高木。およびこの果実の種から作るナッツです。
古くはヘントウ(扁桃)と呼ばれ、その名のとおりアンズ、モモやウメの近縁種で、梅などに似た果実をつけます。
その果肉は薄く食用になりませんが、種子の殻を取り除いた仁の部分が「生アーモンド」として、食用になります。
人間の咽喉の器官の「扁桃」は形が似ていることからきています。
歴史
アーモンドと桃はもともと同一の原種であったものが、太古の地殻変動により隆起した中央アジア山脈が中東と東アジアを隔ててから、それぞれの地域で異なった進化を遂げてきました。
桃は中国の比較的湿度の高い低地を中心に生育する様になり、アーモンドは乾燥した西アジアから中央アジアの砂漠や丘峰の斜面に、様々な品種に分かれながら自生する様になりました。
やがて人々はアーモンドの実が甘く、食用に適することを発見し、特に遊牧民の携帯食として珍重される様になりました。
西アジアの集落近郊や中央アジアと中国とを結ぶ、後にシルク・ロードと呼ばれる重要な交易の道筋に、遊牧民や旅人の懐から地面に転がり落ちたアーモンドが野生の林となったといわれます。
こうしてアーモンドの分布は交易路や古代都市を中心に更にその自生範囲を広げていったのですが、今日でも中央カリフォルニアの川べりや道路端に野生のアーモンドを見出す事ができます。
アーモンドは既に紀元前4000年頃には、メソポタミアのどの古代文明でも食されるようになってきた様ですが、それは丁度人類が樹木の栽培をするようになった時期とも重なっています。
アーモンドはチグリス・ユーフラテス流域からヨルダン、イスラエルといった地中海沿岸へと栽培が広がっていきました。
その後アーモンドは地中海に沿ってシナイ山麓からナイル川沿いのエジプトやヒッタイト(現トルコ)へと栽培が広がりました。
古代エジプトでは紀元前1352年、ツタンカーメン王が亡くなると、王の墓には死後の旅路の食糧として、アーモンドが入れられたと記述が残されており、オリーブオイル等の香油と共にアーモンドオイルが使用され始めた様です。
やがてアーモンドはギリシャを始めとしたヨーロッパの地中海沿岸の諸国へともたらされることになります。
アレキサンダー大王が諸国を征服した時期(紀元前350~323年)と、アーモンドの栽培がギリシャから更に西方へと広まっていった時期とは、ほぼ同じであるとされています。
古代ローマの人たちはアーモンドのことを”グリークナッツ(ギリシャの木の実)”と呼んで親しんだといわれます。
『暖かな春、暑く乾燥した夏、温暖な秋、雨の多い冬』といった地中海性気候がアーモンドの植生環境に適していた事から、その栽培は更にギリシャからイタリア、フランス、スペイン、ポルトガルへ拡大していきました。
アーモンドがカリフォルニアに伝えられたのは18世紀の中頃、スペインの宣教師フニペロ・セラ神父によってもたらされたと伝えられています。
今日、世界のアーモンドの8割以上がカリフォルニアで生産されていますが、アーモンド栽培の歴史は、メソポタミア地域から始まりました。
産地
原産はアジア西南部ですが、現在では南ヨーロッパ、アメリカ合衆国、オーストラリアなどで栽培されており、アメリカ合衆国のカリフォルニア州が最大の産地です。
アーモンド栽培が日本に広がったのは、1950年代ですから、まだ浅い歴史しかありません。
日本では小豆島や鹿児島県湧水町、山形県朝日町などで栽培されています。
特徴
樹高は約5メートルになります。
日本では3
- 4月にかけて、葉のない枝に、アンズやモモとよく似た白色・桜色・桃色の花弁の端に小さな切り込みの入った花をサクラ同様一斉に咲かせます。
ただし花柄が非常に長いサクラの花と違いアーモンドは花柄が非常に短く、枝に沿うように花を付けるため、桜色・桃色の花の品種の場合は一見モモの花のように見えます。
7
- 8月に実が熟します。
果実が自然に落下することはないので、実の収穫の際には樹を「ツリー・シェイカー」と呼ばれる機械で揺さぶって実を落とします。
日本では果実が熟す時期が梅雨時に重なるため、果肉が割れた時点で収穫を行わないと腐敗したり虫に食われたりします。
老化防止
人間の細胞を構成するDNAは損傷、修復を繰り返しています。
これは老若男女問わず繰り返されています。
ただ若い間は損傷に対して、修復もうまく行われているのに、年齢を重ねると損傷に対して、修復が追い付かなくなります。
これが老化の原因です。
そして細胞の機能低下させる大きな原因が、「糖化」と「酸化」です。つまりこの糖化と酸化を防ぐことがアンチエイジングには大事です。
老化のもとになる糖化という現象で生ずる物質を(終末糖化産物)=AGE(Advanced
Glycation Endproducts )と言います。
このAGEは体の中で作られ、加齢とともに蓄積されていきます。
AGEは糖質とタンパク質が加熱されてできる、老化の原因となる悪い物質のことです。
砂糖たっぷりの甘いお菓子、ポテトチップス、ファストフードのハンバーガー
、フライドポテト 、トンカツや唐揚げや揚げ物
など、「焼き目のついた食品にはAGEが多い」と言えます。
慶應義塾大学医学部教授の井上浩義氏が、実験を行い、8人にアーモンドを5ヵ月間、毎日25粒食べてもらって、体の中のAGEの値の変化を測定したところ、なんとAGEの値が50%も減ったと言う事です。
アーモンドのなんの成分がそうさせているかはまだ判明されていないそうですが、食べるだけでAGEの値をこんなに減らしてくれる食べ物は、アーモンドの他にはまだ見つかっていないそうです。
またアーモンドの最大の特徴は、ビタミンEの含有量が全食品の中でもトップクラスということです。
アーモンドのビタミンEは、強い抗酸化作用を持ち、活性酸素を除去して、カラダの酸化を防ぐ効果があります。
カラダの酸化を防ぐことによって、老化防止やアンチエイジング効果、がんや生活習慣病を予防する効能、ホルモンバランスを整える働きなどが期待できます。
ちなみに、アーモンドの薄皮にもビタミンEのような抗酸化作用があり、老化防止に役立つとされています。
更に、アーモンドには強い抗酸化作用がある「ポリフェノール」が含まれている為、活性化酸素が細胞を酸化させるのを抑制して、細胞の老化を防いでくれます。
また、ポリフェノールには抗菌作用があるため、ニキビなどの予防にも効果的です。
コレステロール値の抑制、動脈硬化を予防
アーモンドは、オレイン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸も豊富です。
不飽和脂肪酸は、アーモンドのような種実類、油脂類に多く含まれています。
不飽和脂肪酸は、血中コレステロール値を抑制する効果、悪玉コレステロールを除去する効能があります。
その結果、動脈硬化や高脂血症、糖尿病などの予防に一役買います。
さらに、オレイン酸には腸のぜん動運動を促す働き、リノール酸には脂肪の燃焼を助ける効能なども持っています。
ちなみに、オレイン酸は朝食に食べると、血中の善玉コレステロール値を上げて、悪玉コレステロール値を下げる効果がありますので、心筋梗塞や脳梗塞などを予防する効果があります。
便秘予防&ダイエット効果
アーモンドには「食物繊維」が沢山含まれている為、便秘の予防が期待できます。
また、アーモンドの食物繊維は「不溶性」の為、お腹の中で水分を含んでカサが増えることで、満腹感が得られ間食をしにくくなります。
更に、アーモンドには、脂肪の燃焼効果が期待できる「ビタミンB2」が豊富に含まれている為、ダイエット効果が期待できます。
大腸がんの予防
海外のさまざまなニュースを報じている「Mail
Online」で「ナッツ類とガン生存率の関係」についてのコラムが掲載されました。
ボストンにあるガン研修所の研究者グループがステージⅢの大腸ガン患者を分析しました。
ほとんどの患者さんは手術を受けていて化学療法を受けていました。
アーモンドやナッツ、クルミを定期的に食べている人とそうでない人を比べたら、早期死亡率は53%低く、再発のリスクは46%低いという結果が出ました。
研究論文の第一人者であるテミダヨ・ファデル氏は、アーモンドなどのナッツ類が大腸ガンに効能があるかどうかを調べていることは重要だ」と語っています。
この研究から、アーモンドが腸ガンに有効性があるということが知られました。
糖尿病の予防
アーモンドに含まれている「マグネシウム」は、タンパク質の合成、エネルギー代謝、血圧の調整、体温の調整、血糖値の調整などをしている為、糖尿病や血糖値の改善の効果が期待できます。
骨を丈夫にする
アーモンドに含まれている「ミネラル」は、骨や血液の成分になりますので、骨や歯を丈夫にする効果があります。
そして、食べ物をエネルギーに変える働きをしてくれ、身体の調子を整える役目をしてくれます。
白髪防止
メラニン生成細胞を作り出す細胞メラノサイト(色素細胞)の働きが、加齢や栄養不足、ストレスなどの原因により、機能が低下してしまいメラニン色素が作られず白髪になってしまいます。
アーモンドに含まれる銅ミネラルには、メラニンを作り出す栄養素と活性酸素を除去し酸化を防ぐ働きがあるので、白髪対策には必要な栄養素になります。
育毛効果
アーモンドに含まれる栄養は髪に直接効果を出すわけではありませんが、数週間継続して続けることで頭皮環境を整える効果が期待され育毛しやすくします。
ビタミンEは血管を広げて血行を促進する働きがあります。
髪の毛が成長するためには、血液によって栄養が運ばれてくる必要があります。
そのため、ビタミンEによって血行を促進させるとより塗布委に栄養を届けることが出来ます。
また、ビタミンEにある抗酸化作用により、活性酸素の害から体を守ることが出来、体の老化を防ぐ効果が期待されます。
髪の毛を作る毛母細胞は活性酸素の分泌が多い箇所であるため、ビタミンEにより頭皮の老化防止が期待できます。
むくみ予防
アーモンドには、体内の余分な水分を排出してくれる効果がある「カリウム」が多く含まれていますので、むくみを予防してくれます。
カリウムは汗をかくと不足しやすいので、夏場は意識して摂取する必要があります。
貧血を防ぐ
アーモンドには、貧血を予防することで知られている「鉄分」と「亜鉛」が豊富に含まれていますので、貧血を防いでくれる効果があります。
冷えや肩こりに効果
アーモンドに含まれる「ビタミンE」には、血行を良くする効果がある為、冷えや肩こりに効果があります。
認知症の予防
認知症は、何らかの原因で脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなることで起こる症状ですが、アーモンドに含まれている「ポリフェノール」には、細胞の酸化を防ぐ効果があり、細胞の老化を抑制してくれる為、認知症の予防に繋がります。
アーモンドの1日の摂取量の目安
アーモンドの1日の摂取量の目安は、男性で「25粒」まで、女性で「20粒」までと言われています。
その理由は、ビタミンEの1日の摂取目安量が、成人男性で「7.1mg」、成人女性で「6.5mg」になるからです。
アーモンドは食物繊維と脂質が多い為、食べ過ぎると胃腸に負担がかかり、腹痛や下痢、体質によっては便秘になる可能性があるようです。
アーモンド1粒あたりのカロリーは、大きいサイズで約10kcalになりますので、1日20~25粒食べた場合は、約200~250kcalになります。
アーモンドは白ご飯1膳分に近いカロリーにはなりますので、食べ過ぎには注意が必要です。
アーモンドは、一度に沢山食べてしまいがちですが、脂肪の吸収や血糖値の急激な上昇を抑える為にも、少量づつ食べるようにした方が良いようです。
アーモンドの正しい保存方法
「生」のまま生で皮がついたままのほうが酸化しにくいので、生のままタッパーなどに入れて密封保存、あるいは「密閉袋や密閉容器」に入れて「冷蔵庫」で保存するのが良いそうです。
その理由は、アーモンドは冷温で湿気の無い場所に保存するのが良く、生のまま保存することで酸化を防ぐことができるからです。
生以外の食べ方では、素焼きアーモンドが推奨されます。
生のアーモンドを買ってきて、食べる直前にオーブントースターで素焼きにしてから食べると、生に比べて香ばしくなります。
また、素焼きしたアーモンドも売られていますが、油が酸化してしまっていますので、できれば生アーモンドが推奨されます。























