ビタミンE・Cでアルツハイマー病予防
この調査は、ユタ州に住む65歳以上の約4700人を対象に行われました。
アメリカ・ブルームバーグ公衆衛生大学のザンディ医師らは、抗酸化物質とアルツハイマー病との疫学的な関係を調べました。
このうち200人にアルツハイマー病を認めました。
1998年から2000年にかけて再調査した結果、3227人が生存しており、このうち新たに104人にアルツハイマー病を認めました。
1998年から2000年にかけて再調査した結果、3227人が生存しており、このうち新たに104人にアルツハイマー病を認めました。
アルツハイマー病の人とアルツハイマー病でない人について抗酸化物質として知られているビタミンEなどとの関係を調べました。
その結果、ビタミンEとCの栄養補助剤を一緒にのんでいる人はアルツハイマー病になりにくいことがわかりました。
その結果、ビタミンEとCの栄養補助剤を一緒にのんでいる人はアルツハイマー病になりにくいことがわかりました。
さらに、ビタミンEとビタミンCを含む複合ビタミン剤を服用している人もアルツハイマー病になりにくいことが分かりました。
しかしビタミンE単独、ビタミンC単独、あるいは複合ビタミン剤と併用、ビタミンBと併用の人ではアルツハイマー病になりにくいことはないことも明らかにしました。
この報告はアメリカ神経学会雑誌「Archives of Neurology」(2004年1月号)に掲載されています。
この報告はアメリカ神経学会雑誌「Archives of Neurology」(2004年1月号)に掲載されています。
どういうことかといいますと、ビタミンE単独やビタミンC単独では、アルツハイマーになりにくいということはないそうです。
ビタミンEとは
ビタミンEは、老化の原因と考えられている過酸化脂質がつくられるのを妨げる働きがあるため、老化防止に効果があります。
また前立腺ガンや胃ガンの予防に効果があるとするデータがあります。
生殖機能の維持のため、ビタミンEは脳内の血行をよくすることで、 ホルモン分泌の司令塔であり、自律神経の中枢でもある視床下部の働きを活発化させ、 生殖機能の維持・改善に努めます。
ビタミンEが不足すると、しみ・血行不良・冷え性・肩こり・頭痛・しもやけなどの症状が出てきます。
ビタミンEは脂溶性のビタミンで、植物油に豊富に含まれています。
とても酸化しやすく熱に弱いので、サラダのドレッシングなどとして、新鮮なうちに生の状態で体内にとりこむのが一番効率的です。
また、ビタミンCと一緒に摂取すると、CがEの抗酸化作用を高めてくれるのでより良いといえます。
ビタミンE(mg)の成人1日あたりの目安量は、男性:8~9mg、女性:8mgです。
ビタミンEを多く含む食品にはこのようなものがあります。
アーモンド、アスパラガス、アボカド、ウナギ、かぼちゃ、カレイ、キウィフルーツ、玄米、コーン油、コイ、サケ、さつまいも、サバ、サンマ、シシャモ、しゅんぎく、スジコ・イクラ、だいこん葉、たけのこ、菜種油、にら、胚芽米、ピーナッツ、ひまわり油、ブリ、ブルーベリー、プルーン、ほうれんそう、ホタテ、マグロ、綿実油、落花生
ビタミンCの働きには、肌の張りを保ちしみや小ジワを防ぐ、ウィルスや細菌に対する抵抗力を高め、カゼや感染症を予防する、ストレスを和らげる、血中コレステロールを下げる、発ガン物質の生成を抑える、鉄の吸収を助けるなどがあります。
その他重要なものに、コラーゲンの生成があります。
一般的に日本人はビタミンCを十分摂っているので、あまり心配はいりません。
また、摂りすぎても余分なものは体外へ排出されます。
摂取方法
摂取方法
ビタミンCの主な供給源は、野菜と果物です。
ビタミンCはほとんどの野菜に含まれていて、日本人は摂取量の3分の2を野菜から摂っていると言われています。
ビタミンCは熱と水に弱いため、調理による損失を考慮しなくてはなりません。
ビタミンCは熱と水に弱いため、調理による損失を考慮しなくてはなりません。
「ゆでる」「煮る」よりも、「炒める」ほうが損失が少なくてすみます。
しかし、加熱するたびにビタミンCが失われますから温め直しは避けます。
ゆで汁や煮汁にはビタミンCが溶け出しすので、スープは有効な調理法です。
いずれも「調理は短時間」を心がけます。
その点、生で食べられる果物は、最適なビタミンC供給源といえます。
ビタミンCを多く含む食品にはこのようなものがあります。
アセロラ、いちご、かき、キウィフルーツ、キャベツ、グァバ、グレープフルーツ、こまつな、さつまいも、じゃがいも、チンゲンサイ、とうがん、夏みかん、ネーブルオレンジ、パセリ、パパイヤ、ピーマン(赤ピーマン)、モロヘイヤ、レバー(鶏、豚、牛)、レモン、れんこん