アニメ短編映画「PAKAN」は絶滅に瀕した村をたち、神秘的な箱を携えて旅をする男の話
本作は絶滅に瀕した部族の村をたち、神秘的な箱を携えて、多くの難関を越えて砂漠を旅する男の物語です。
あらすじ
舞台はアフリカのどこかで、おそらくは干ばつで絶滅の危機に瀕している村から、この物語は始まります。
砂漠の中に奇妙に曲がった巨大な一本の木がありました。
その木の下に、大きな根に絡みつかれるようにしていくつもの住戸が見られます。
門のようにアーチ状に曲がった木の下に、老人と男が立っていました。
老人は、背中が曲がり、大きな杖を持って、村の祈祷師のようでした。
物静かな男は、まだ若く、その痩躯はこの枯れた大地に生きることの厳しさを物語っていました。
村の古老が男に、不思議な箱を手渡します。
男は、その重い箱を開けようとしますが、古老は手で蓋を押さえて制します。
箱の蓋には、3つ星と水平線の下に対称な3つ星、砂漠らしき絵が描かれていました。
灼熱の太陽の下、いつ果てるともない砂漠をほとんどひん死の状態になるまで歩き続けます。
ある日、重い箱を引きずりながら砂漠を歩く彼の目の前に、猛烈な砂嵐が迫ってくるのを見ます。
しかし、ふと何かの啓示を感じたのか、思い直して箱と共にとどまり、大きな砂嵐の中へ巻き込まれていきます。
砂嵐の中で、強烈な風に吹き飛ばされそうになりながら、なんとか耐えます。
砂嵐が去った後、男は箱を守るようにして、ひざまづき、うつ伏せになっていました。
男は再び箱を抱きかかえて、砂漠の丘を越えます。
すると、その向こう側に見えた光景に、思わず目を見張り驚きます。
彼は広大な海と水平線上に三つの星が輝いているのを見ます。
それは、箱の蓋に描かれた絵と全く同じ光景でした。
男が箱の蓋をゆっくりあけると、中には大きな木の実が入っていました。
その木の実を手に取ると、ばらばらになり、中からまばゆい光を発する玉が現れます。
光の玉は、彼の胸に吸い込まれるようにして彼と一体になりました。
男は、3つ星に向かって、両手を水平に広げ宙に浮きます。
十字になった男の体から、光は天に向かって立ち上がり上昇していきます。
その光の中から枝が、そして幹が伸び、やがて巨大な奇妙に曲がった木が生まれます。
それは彼の故郷の村の木とよく似ていました。
その巨木の先には鮮やかな緑の葉がたわわに茂り、その枝にいくつものオレンジ色に熟した果実が生ります。
そのオレンジ色の実の中に、胎児のようなシルエットが見られました。



