資源ごみはどこまで再利用されているのか
名古屋市のゴミ処理の工程
名古屋市では図のとおり、ごみの処理を行っているのですが、すべて自動化されてるのかと思いきや、資源ごみの選別などは一部人手で行われているということです。
確かに資源ごみといっても、硬い容器もあれば、袋などファジーなもの等、色・形とも千差万別であり、センサーやカメラによる形状判別等の識別の自動化は至難の業です。
資源の処理
プラスチック製容器包装、ペットボトル、紙製容器包装は、選別、圧縮、梱包し、再資源化事業者により資源化しています。可燃ごみの処理
可燃ごみは、焼却工場で全量焼却しています。焼却処理は、ごみの容量を小さくするばかりではなく、病原菌の殺菌などをすることができる、衛生的な処理方法です。
名古屋市の焼却工場(猪子石、五条川、富田)に設置されている焼却炉はストーカ炉です。ストーカ炉とは、ストーカ(火格子)の動きによって、ごみを攪拌、搬送しながらごみを燃やす焼却炉で、都市ガス等の燃料を使用せずに、ごみを燃やしています。
また、鳴海工場及び北名古屋工場はガス化溶融炉を設置しています。ガス化溶融炉とは、ごみを熱分解によりガス化し、発生したガスを燃焼するとともに、残った灰分を溶融するもので、ごみの処理から灰分の溶融までを一体的に行うことができます。
なお、埋立量削減のため、鳴海工場では自工場の灰分のほか、他工場の焼却灰や破砕可燃物・破砕不燃物を溶融処理し、生成されたスラグ・メタルを資源化しています。
また、焼却灰の一部は、民間施設への処理委託により資源化しています。
製品リサイクルに適さないものも、固形燃料やセメント製造の燃料に使われます。
『プラスチックゴミ』の分別
特に多くの人が迷うのは『プラスチックゴミ』の分別です。プラスチックは全部同じ、と思いきや名古屋市ではプラスチックゴミは『可燃ゴミ』と『プラスチック製容器包装』に分ける必要があります。以下の2つの点を押さえておくと分別が容易になります。
1)プラマークがあるかどうか、表示を確認する。
2)プラスチック製容器包装は『商品を包んでいたビニールや入れ物』と覚える。
プラスチック製容器包装に該当する品目には『プラマーク』が表示されているので、外装フィルムや容器をよく確認します。
※「プラスチック容器包装リサイクル推進協議会」より引用。
プラマークの横にあるPE・PPなどの表示は、プラスチックの材質を表しています。(例:PEはポリエチレン、PPはポリプロピレンです。)PEやPPのほかにもPS(ポリスチレン)・PA(ポリアミド)などがありますが、どのような材質でもプラマークがあればプラスチック製容器包装に該当します。
もう1つのポイントとなる『商品を包んでいた』とは、中身を使い切って空になった袋や入れ物(サンドイッチの袋、マヨネーズなどのチューブ類、卵や肉魚のパック・トレイなど)です。
※「名古屋市公式ページ」より引用。
一方でプラスチック製のハンガーやおもちゃなど『商品そのものがプラスチック』の場合は、可燃ゴミに分別すると覚えておくと、分別が容易になります。
※「名古屋市公式ページ」より引用。
ペットボトルはリサイクルされて様々な素材に
石油から作られるペットボトルは、飲み物の容器として大変便利のため、多くの人が利用します。 回収された後は洗われて細かく砕かれます。 その後、加工されて再びペットボトルとして生まれ変わるか、以下のようなものの原料として生まれ変わります。床材の内装材
吸音材
作業服
学生服
スーツ
カーペット
食品用トレイ
卵パック
フルーツパック
防草シート
下敷き台所用洗剤ボトル
食品用パウチ
回収ボックス
セロテープ台
発泡スチロールはリサイクルされて文具や合成木材に
発泡スチロールはプラ容器包装として回収されます。発泡スチロールはほとんどが単一素材ですので、分別が容易で熱や圧縮で体積を減らすことができ、リサイクルと相性が良い資源です。 再び発泡スチロールとして使われることはもちろん、文具や合成木材として再利用されます。プラスチック製容器包装はリサイクルされてパレットや擬木に
プラスチック製容器包装は幅広く疲れています。 プリンやヨーグルトが入っているカップや、肉や魚のような食品を入れるトレイ、お菓子を入れる袋やレジ袋なども、プラスチック製容器包装が使われています。 石油から作られたプラスチック製容器包装は、軽くて様々な形で作ることができる性質が特徴です。プラスチック製容器包装はリサイクル後、フォークリフトで物を運ぶ際に荷台として使うパレットや、擬木、プランターなどを作るために使われます。 また、プラスチック製容器包の60%はゴミとして燃やしたときの熱で発電するなど、熱利用としても使われます。
プラスチック製容器包装は水分や汚れが多いと焼却ゴミとして処理される
しばらく前から,ゴミの分別が非常に細分化され,「汚れや油を洗い落としてあるもの」は「プラスチック資源」として回収されるようになりました。
洗い落としてないものは「燃えるゴミ」になりました。
「プラスチック類」の収集袋に「水分・汚れ」が残った状態のラップ類が入っていることが分かると収集されません。
そのような物が入ったゴミを「プラスチック類」の収集日にゴミとして出すと、収集車が到着する前に、ラップ類の「水分や汚れ」が他の綺麗なプラスチック類まで汚してしまいます。「水分や汚れ」があると判断された場合、プラスチック類の収集業者は収集不可と判断します。
それらの「汚れたプラスチック」は「不燃ごみ」に出されたとしても、回収されません。
清掃工場に運ばれたプラスチック容器や包装は業者によって汚れているものが除かれます。
汚れたプラスチック製容器包装は、リサイクルに向かないので可燃ごみとして処理されます。
市内で回収された容器包装プラスチックごみ分別
容器包装プラスチックごみの一部は、外注業者で処理が依頼されます。分別処理工場では、ベルトコンベヤーで次々とごみが流れてきます。
コンビニで購入したパスタかグラタンなど、白いソースのようなものがべったりついた容器、中身をゆすいでいないお好み焼きソースのボトル、調味料がついた総菜のトレー、スプーンの跡まではっきり残るみそのパック――、等々、作業員が次々とそれらを燃やすごみに分別していく作業の労力・苦労を考えると、あらためてゴミを出す人のモラルが問われます。
プラスチックの排除やリサイクルにおける有効性を疑問視する声があるのも事実です。燃えやすいプラスチックゴミのおかげでゴミ焼却に使うコストが減っているという話もありますが、省エネ・省資源の観点に立てば、少なくともゴミの分別を怠ることは、今や市民としての義務を果たさないばかりか反社会的なモラルに欠けた行為と言えます。
ゴミを出すときに分別に迷う物と出すときの配慮
ラップで、店で包装されたものは、プラ容器包装ですが、同じラップでも、購入品・家庭で使用したものは、可燃ごみです。
プラスチック製容器包装を資源ゴミ袋に入れて出す場合に、レジ袋などを内袋として使用する場合、内袋の口はなるべくしばらないようにした方が良いです。選別施設では、内袋の口がしばってあると、中身を確認するため、内袋を破かなければなりません。
可燃ごみとして出す100%プラスチック製品は、CD・DVD、プラスチックハンガー…等があります。
金属との複合製品(大半がプラスチック…ボールペン、ビデオテープ等)は可燃ごみです。
コンセントを使わない小型の電気製品の電卓等は、回収ボックスを利用できない場合は可燃ごみとして出しますが、シェーバー(ひげ剃り機)は 小型家電 回収ボックスを利用できない場合は不燃ごみとしてだします。
参考:名古屋市:家庭ごみ・資源の50音別分別早見表(暮らしの情報) (city.nagoya.jp)