フライパンの大きさはどこをさすのか

 

我が家のフライパンがいよいよ駄目になってきました。

妻が、料理で使うたびにこびりつくため、とても不評です。

現在使っているのは、ベースがアルミでフッ素コーティングしているものですが、買ったときからあまり長く使えないことは分かっていました。

かといって、鉄のフライパンは、かつて妻も使ったことがありましたが、手間がかかるのと、こびりつきに関してはあまり良い結果ではなかったということでした。

そもそも、フライパンの大きさとは、口元の直径か底面の径か、それさえも分からない程度の知識しか持ち合わせていないので、少し調べてみました。


フライパンのサイズ

フライパンのサイズに関して、火が直接あたる底の部分の円の直径か、フライパンの口元の、外側の縁の円の直径か迷うところですが、いずれも間違いです。

フライパンのサイズといったときは、フライパンの淵(フチ)の部分の「内側の直径」をさします。

フライパンのサイズは、一般的に「cm」で表します。

製品によって、1~2ミリ程度の誤差がある場合はありますが、フライパンの淵の内側の直径が、規定のフライパンのサイズになります。

売られている製品は、1cm単位でサイズ分けされ販売されています。


フライパンの深さ

フライパンの深さは、測りやすい外側ではなく、内側で測ります。

ただし、製品によっては、取扱説明書の表記を、外寸と内寸と分けているケースもあります。

自宅などで測りたい場合は、メモリが端から始まっているステンレス製の定規をフライパンの底に縦に当てて、フライパンの上部に厚紙や外寸以上の定規などを載せて縦の定規に当てれば寸法が測れます。

フライパンには用途によって、浅型フライパンと深型フライパンがあります。

浅型フライパンの深さは、およそ4cmから5cm前後位、深型フライパンは7cmから8cm前後位になり、メーカーや素材等によって、多少の差が出てきます。

蓋のサイズ

フライパン用の蓋の呼びサイズは、フライパンのサイズに合わせてあります。

フライパンのサイズが24㎝の場合に、フライパン用の蓋を単品で購入するときは、24㎝と表記されているものを選びます。

フライパンの大きさと調理する人数

14~20cmのフライパン(1人分)

小さいサイズのフライパンですが、1人分にちょうどいいサイズです。ちょっとした小料理向けです。

22~26cmのフライパン(2~3人分)

どの家庭にも必ず一つはあるサイズのフライパンです。

一般的なサイズで24㎝、3人以上であれば26㎝がおすすめサイズです。

大は小を兼ねると思い、大きなフライパンを購入してしまうと、重くて扱いずらいということもあります。

28~32cmのフライパン(4~5人分)

大きいサイズのフライパンですので量の多い料理や作り置きしたいものを作る時に便利です。


浅型と深型

「浅型」は、フライパンの表面積が広く、たくさんの食材を一気に炒めたり、ハンバーグなど複数個を焼いたりする際に便利です。

「深型」は、汁気の多い炒め煮などの調理に向いています。

浅型で肉や卵料理、野菜炒めなど、深型ではさらに煮物や揚げ物などを調理します。


フライパンの重さ

フライパンの材質により重さが異なってきます。

重さの順は下記の通りで、昔から使われている鉄が最も重くなります。

鉄>ステンレス>アルミ>チタン


アルミ製フライパン

アルミ製のフライパンは、熱伝導率が高く、火の通りやすさが特徴です。

ただ、そのままだと焦げ付きやすいため、フッ素樹脂やセラミックで表面をコーティングしている製品がほとんどです。

軽量なので、扱い易く多く使われます。

別名パスタパンと呼ばれるほどパスタ料理の際には使われる事が多い素材です。

パスタやリゾット料理に適しています。

強火が使えないので、グリル料理には適していません。

コーティングには寿命があるので、定期的に買い替える必要があります。

アルミは錆びないので便利ですが、アルミイオンが人体の健康に影響を与えるという意見もあります。


鉄製フライパン

鉄製のフライパンは、焦げつきやすい、重い、手入れが大変などのイメージがあります。

しかし、強い火力で一気に仕上げるような、中華料理に適しており、プロの料理人が愛用する本格的なフライパンです。

しっかり油をなじませて、適温で調理をすれば焦げ付きません。

使えば使うほどフライパンに油がなじみ、徐々に使いやすくなっていきます。

本格的に高い火力で調理したい人、長く愛用したい人にはおすすめです。

鉄は錆びやすく、油を馴染ませるための手間を要するので、扱いは面倒です。


銅製フライパン

銅製のフライパンは、火加減が重要な卵料理に適した材質です。

熱伝導率が高く、和食料理屋やフレンチレストランなどでは、厚焼き玉子やオムレツ用に使用されています。

熱の伝わりが大変早いので、調理に慣れていない人が使うと、火が通り過ぎてしまい扱いにくい面もあります。

高級フライパンとして販売されています。銅製のフライパンは、熱の伝わりが優れているため、具材をムラなく焼くことができます。

一方、値段がやや高めで、キズが付きやすいという欠点もあります。

さらに、黒ずみなどの汚れが付きやすいので、細かなお手入れが重要になってきます。

お手入れ方法としては、柔らかめのスポンジで汚れを落とし、油をなじませておくのがオススメです。

料亭やレストランでよく使われている素材でもあります。

ステンレス製フライパン

ステンレス製のフライパンは、汚れやさびに強いことが特徴です。

多少焦げてしまっても、焦げはスポンジで簡単に洗い落とせます。

保温効果が大変高く、一度高温になると冷めにくいので、煮込み料理など、余熱調理に向いています。

アルミニウムよりも重く、熱も伝わりにくいところが欠点です。

熱に強いのですが、伝わりが悪いので、焼きムラが発生する事はあります。


チタン製フライパン

鉄の倍ほどの強度がありながら、重さは鉄製やステンレス製と比べると、半分程度と初心者にも扱いやすいのが特徴です。

酸や塩分に対して高い耐食性があるので、さびついたり、ゆがんで変形してしまったりするような心配がありません。

ただし、急速に加熱出来るメリットはありますが、熱伝導性は良くないため、火が直接あたらない箇所との温度差が生じやすいので、揚げ物には向いていません。

アルミニウムと同じで、熱が伝わるのが早いので、焦げつきやすいのが欠点です。

急速に加熱ができるので、チャーハンやピラフなどフライパンを振るような調理に向いています。


コーティング

コーティング加工のフライパンは、テフロン(フッ素)加工ともいわれますが、消耗品と考えた方が良いです。

現在、販売されているフライパンは、軽いアルミをベースとして内側の表面に食材が焦げ付かず、はりつきにくくするようなコーティング加工されているものがほとんどです。

コーティング加工のフライパンは経年劣化でコーティングが剥がれ落ちるので、2~3年に一度は買い替えが必要になります。

コーティング加工のない鉄製のフライパンは、手間はかかりますが、正しい手入れをすれば、10年以上使用可能です。