高齢者が転んだ時に、床から立ち上がる介助をする方法

妻が90代の義母から電話で聞いたところ、義母が家の中で転んで、しりもち状態から立ち上がれなくなり、90代の義父に助け起こされたという話でした。

助け起こす時に、義父も少し腰を痛めたという話も聞いて、老老介護の危うさを感じました。

高齢者の転倒は最もリスクが高く、そこから寝たきりになる恐れもあります。

義母は、1週間に2回リハビリに行っているのですが、それでも次第に歩くことが不自由になっており、それとともに進行している筋力の低下が懸念されます。


床から起こす方法

1)椅子を使う方法、2)前方から介助する方法、3)後方から介助する方法、の3つの方法があります。

椅子を使って起き上がる

床からの立ち上がり方法として、介助の負担を軽減して最も安全性が高いやり方と言われます。

転倒した高齢者がつかまって立ち上がることのできるいすや台を、近くに置くことがポイントです。

1)転倒した高齢者を、横座りの姿勢にします。

高齢者が完全に横に寝た状態の時は、介助者は肘を支点に、斜め上方に高齢者の身体を起こします。

高齢者は、起こされると、自然と、片手を床につき横座りの状態になります。

2)四つ這い姿勢になるようにします。

高齢者が両手をつき、両膝をついて四つ這い姿勢になるのを介助します。

介助する人は、腰をしっかり支え、移動をする方向に力を添えて助けます。

3)椅子を近くに寄せ、手をかけさせて、片膝立ちにさせます。

前に出す足と反対側へ、骨盤を誘導し、重心移動を軽く促します。


4)上体をゆっくり起こします。

椅子に両手をかけさせて、介助者は腰を支えながら立ち上がりを補助します。



前方からの介助

近くにいすや台など支えとなるものがない場合に行います。

1)背中を支えます。

後方に回り込み、体全体で高齢者の背中を支えます。

2)前方に回ります。

前方に回り、介助者は両膝を曲げて、高齢者に腕をまわさせ、体を寄せます。

3)わきの下から両腕をまわします。
背中の後ろで両手を組み、さらに体を近づけます。

4)掛け声をして、後方に体重をかけながら相手を引き寄せます。

上に持ち上げるのではなく、相手の体幹前傾を促し、腰の高さが床と平行になるようにします。



後方からの介助

1)背中を支えます。

後方に回り込み、体全体で高齢者の背中を支えます。

2)介助者は相手のわきの下から組ませた両腕を把持します。

この時、介助される高齢者は両膝を曲げ、両腕を組みます。

介助する人は高齢者の後ろにまわり、高齢者の脇から両腕を差し込み、高齢者の腕をつかみます。

3)掛け声をかけ、前方へ押し出すように立たせます。

高齢者の体重はおしりにかかっていて、介助者の重心も後ろよりにありますので、これを前方へ移動していきます。

高齢者が立ち上がりやすい姿勢へと誘導するようなつもりで、体重を前にかけます。

高齢者は自然に前かがみのような姿勢になり、おしりが床から浮いてきます。

前かがみの姿勢になると、自分の力で踏ん張りやすくなります。

介助する人は、高齢者が後ろへ倒れてこないよう背中を体全体で支えます。


高齢者の身体状態にもよりますが、自分で足に力を入れることができる場合は、自分でもできるだけ足を踏ん張ってもらいましょう。

そうすることで、無理な力で引っ張り上げることなく、自然な流れで立ち上がることができます。