新型コロナウィルス抗原検査キット


妻が昨日から、咳が出て微熱もあることから、コロナ感染の恐れもあるため、日曜日でも開院している近くのクリニックを訪れました。

しかし、そのクリニックでは、窓口で、コロナ検査キットは予約をして取り寄せる必要があり、クリニックには常備されていないという説明をされました。

日曜日ということもあって、別のクリニックを探すのも大変でしたので、近くの薬局で、唾液によるコロナ簡易抗原検査キットを初めて購入して試してみました。


「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」

新型コロナウイルスの判定に使用されている「抗原」とは、人体の免疫反応を発生させる物質の総称です。

抗原検査キットはこの抗原に反応する人工抗体を使用し、反応の有無で感染しているかをチェックする仕組みとなります。

なお、PCR検査は唾液に含まれる遺伝子を増幅し、超微量のウイルスまで調べられるため、抗原検査より精度は上です。

ただ、スピーディーかつ簡易的な使い方で感染しているかをチェックしたいなら、抗原検査キットの方が優れています。

抗原検査キットはインターネットでも購入できますが、国が承認した「体外診断用医薬品」または「第1類医薬品」とパッケージに表示されている物を選ぶようにします。

「研究用」と書かれた物は、性能等が確認されていませんので注意します。


唾液で感染チェック可能な抗原検査キット

厚生労働省は、新型コロナウイルスの感染の有無を唾液で確認できる抗原検査キットを承認しました。

厚生労働省が承認したのは、タウンズ社が開発した新型コロナウイルスの感染の有無を唾液で判定できる抗原検査キットです。

このキットは、「イムノクロマト法」という原理を活用していて、検体の調製から結果判定まで特別な機器を使わずに、検体中の新型コロナウイルス抗原を検出することができます。

時間は20分ほどで判定することができます。

臨床試験で、鼻粘液を使ったキットとほとんど同じ精度が示されています。

これまでおこなわれていた鼻腔や鼻咽頭での検体採取は検査を受ける人への負担が大きいことが課題でした。

唾液によって検査ができるので、苦痛を感じることなく迅速に検査ができるようになりました。


使うタイミング

咳や熱、のどの痛みなどの症状が出た日(発症日)を1日目として、2日目以降に検査をするとよいとされています。

検出には一定以上のウイルス量が必要になるため、発症後すぐに検査をすると偽陰性(本当は感染しているのに陰性と判定される)のリスクが高まります。

早めに検査をして陰性だった場合は、翌日に再び検査するなど、複数回行うとよいです。


使用方法


1)チューブに抗原抽出液を入れる

2)口に綿棒を含み唾液を採取する(唾液採取用滅菌容器等を使用しても良い)

3)唾液を採取した綿棒をチューブに入れる

4)唾液を確実にチューブに入れるため、綿棒を10回以上回転させ、5回絞って引き抜く

5)チューブに蓋をして回したり指ではじいたりしてよく混ぜる

6)テストカセットにチューブから検体を3滴滴下する

7)15分静置する




判定

抗原検査キットの判定部には「C」と「T」の文字があります。

「C」はコントロールラインといい、正しく検査ができているかどうかをチェックするラインです。

正しく検査ができていれば、誰でも必ずラインが出現します。

「T」は判定ライン(テストライン)です。

陽性の場合、ここにラインが出ます。

うっすらとでも出ていたら陽性です。

ラインが薄い場合は、観察時間を少し延ばすとだんだん濃くなってくるので、より確認しやすくなります。

また、「C(コントロールライン)」に線が出ない場合は正しく検査ができていません。

たとえ「T(判定ライン)」に線が出ていても判定は無効になります。

新しい検査キットで再び検査をする必要があります。


検査キットの廃棄方法

使用済みの抗原検査キットを廃棄する際は、陽性・陰性に関わらず以下の手順を守らなければなりません。

1)透明なポリ袋を二重にして検査キットを入れる

2)袋の口を縛って検査日を記載する

3)4日間保管して可燃ゴミとして廃棄する

上記は一例であり、自治体によってはプラスチックとして廃棄するケースもあります。

感染リスクのある廃棄物となるため、少しでも不明点がある場合は、区役所などの専門部署に問い合わせてみることも必要です。


保管方法・有効期限

新型コロナウイルス抗原検査キットには、検体滴下時に使用する試料液などが同梱されているので、適切な環境で保管する必要があります。

製品によって異なりますが、1〜30℃の間で保管し、冷蔵庫などに入れている場合は、常温に戻してから使うのが一般的です。

具体的な使い方や指示については、説明書や外箱を読んで確認します。

多くの新型コロナウイルス抗原検査キットの有効期限は21ヶ月〜2年程度です。

万が一有効期限を過ぎると、検査結果の信憑性がなくなり、そもそも正常に動作しない可能性も出てきます。

可能な限り新しい検査キットを使用するのがおすすめです。