第2の地球到達までにかかる時間
第2の地球
地球に最も近い地球型惑星が発見されたニュースをネットでみました。
NASAのケプラー宇宙望遠鏡が、「第2の地球」を発見したようです。
この惑星は「生命が居住できる太陽系外惑星の条件に最も近い」と言っています。
ケプラー452bと名付けられたこの惑星は、地球から約1400光年離れたところにある恒星のまわりを回っているそうです。
主星の年齢は60億歳で、太陽によく似ています。
惑星は地球の約1.6倍の大きさで、質量は約5倍だそうです。
公転周期は385日で、主星からほどよく離れているため、表面に液体の水が存在できる程度の温度だろうと推測されています。
ケプラー452bの組成はまだ分かっていなませんが、科学者たちは50%以上の確率で岩石質の惑星だろうと考えているようです。
その場合、「大気は地球より厚く、空は雲に覆われているでしょう。活火山もあるかもしれません」と言っています。
地球から惑星到達までにかかる時間
さてこの惑星に、人類が到達するにはどれくらい時間がかかるのか計算してみました。
最も速い宇宙船の航海速度はヘリオスの252,800
km/hだそうです。
252800/3600=70.222
km/sになります。
光速度は300000
km/sですから1光年を飛ぶためにはどれだけかかるかと計算すると、300000/70.222=4272.15年にもなります。
1400光年のケプラー452bへ到達するためには1400×4272.15=598万1013年もかかることになります。
とても現在の技術では、到達できる距離ではなさそうです。
光の速度で飛んでも1400年もかかるのですから、とてつもない距離です。
もし将来、人間をそのような惑星へ送りこむとしたら、凍結した卵子と精子を宇宙線から守るポッドに隔離して送り、惑星へ着いたら自動的に人工授精させて、人口胎盤で誕生させ、アンドロイドに育てさせてその惑星に定着させるしか方法はないかもしれません。
もっと早く送る方法はないのか
亡くなった理論物理学者のスティーブン・ホーキング氏らが2016年に、米ニューヨークで
記者会見して、壮大な計画を発表しました。
超小型の宇宙船「ナノクラフト」を開発し、地球から最も近い4.37光年離れた恒星系の
ケンタウルス座アルファ星に送り込む計画です。
小型探査機は数百機を建造する予定で、それぞれの重さはわずか数グラム、カメラと光子推進装置、
動力供給装置、ナビゲーション機器、通信機器を搭載します。
打ち上げにはロケットを利用し、
宇宙空間に到達すると小さな帆を展開します。
地球からレーザービームを照射すると、帆がビームを受けてナノクラフトが時速1億6000万キロ
(光速の20%)の速度で飛行する仕組みです。
この速度は現在の宇宙船を大幅に上回る速度です。
ケンタウルス座アルファ星では画像撮影やデータの収集を行って、地球にデータを送信する計画です。
このプロジェクトに関わっている研究者たちは、技術の開発に20年、ケンタウルス座アルファ星に到達するのに20年、収集したデータが地球に返送されるのに4年かかると見積もっています。
1億6000万km/h/3600=44444km/sですから、1光年飛ぶためには300000/44444=6.75年かかりますが、先程ヘリオスの速度より大幅に速くなります。
先程の1400光年離れたケプラー452bの場合、この方法を使うと、6.75×1400=9450年となります。
ケンタウルス・アルファ星まで、ヘリオスの速度では4.37×4272.15=1万8669年で、通常の宇宙探査機であれば3万年かかるといわれるのと比べれば随分早いのですが、やはり気が遠くなるほどの時間です。
先程の1400光年離れたケプラー452bの場合、この方法を使うと、6.75×1400=9450年となります。
ケンタウルス・アルファ星まで、ヘリオスの速度では4.37×4272.15=1万8669年で、通常の宇宙探査機であれば3万年かかるといわれるのと比べれば随分早いのですが、やはり気が遠くなるほどの時間です。