どうしても騙されてしまう錯視

錯視(さくし、英: optical illusion)とは、視覚に関する錯覚のことです。

目の錯覚なのですが、それでもどうしても騙されてしまう不思議さがあります。

だまし絵とは違う原理によるものです。

錯視には、すべてではありませんが、考え出した人の名前が付いている場合が多いです。


フレイザー錯視

渦巻のように見えますが、渦巻き状の図形を指でなぞってみると、不思議なことに実際は同心円であることが分かります。



ミュラー・リヤー錯視

上段が短く、中断は長く感じますが、実際は同じ長さです。


ツェルナー錯視

線分は全て平行ですが、そのようには見えません。

このような錯視を「方位の錯視」と言います。



下の図は2次元ツェルナー錯視で、垂直線同士、水平線同士のいずれも並行のはずですが、垂直線同士の傾きが違って見え、水平線同士の傾きも違って見えます。


ヘリング錯視

2本の平行線は、斜線の影響を受けてゆがんで見えます。

このような錯視を「湾曲の錯視」とも言います。




フィック錯視

図形「A」と「B」は全く同じ長さ同じ太さですが、Bの方が長く見えます。

また、Aの方が太く見えます。

これは一般に、水平な横線より垂直な縦線の方が長く認識されるために起こるとされますが、この図形を90度傾けても図形Bの方が長く見えるため、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。


ポッゲンドルフ錯視

斜線を描き、その間の形跡を別の図形で隠すと、その直線の始まりと終わりがずれて見えます。
図ではAとつながっているのは、一見それらしく見えるBではなくCです。



デルブーフ錯視


右の黒い円の方が大きく見えますが、実際は同じ大きさの円です。


ミュンスターバーグ錯視

平行なはずの線分が歪んで見えます。

どう見ても並行には見えませんが、左右の幅だけを見ると確かに同じ幅に見えます。



エビングハウス錯視

中央の円は同じですが、右の円の方が大きく見えます。

同じ大きさの図形でも、大きい物の周りに置かれると小さく、小さい物の周りに置かれると大きく見える錯視です。



ジャストロー図形

2つの扇形は同じですが、下の扇形が大きく見えます。

どう見ても下の扇形が大きくみえるのですが、扇形の右端点どうしを結ぶと左の端辺と平行なようですので、単に平行移動してるだけのようです。



ザンダー錯視(ザンダーの平行四辺形)

左側の大きな平行四辺形の対角線は、右側の小さな平行四辺形の対角線よりも、長く見えますが、実際には同じ長さです。

同じ長さだと言われても、やはり右の対角線の方が短く見えます。



エーレンシュタイン錯視

同心円の内側にある正方形の辺が、主観的に歪んで見えます。


波線色錯視

上から2列目と4列目のオレンジ色の波線の背景は周囲と同じく白なのですが、オレンジ色がかって見えます。

紫色の波線の背景の白も紫がかって見える人もいます。




ピンナ錯視

中央を見ながら目を近づけたり遠ざけたりすると、リングが回転して見えます。



クレーター錯視

左の図形はクレーターあるいはカルデラのように見え、右の図形は窪みの中に盛り上がりがあるように見えますが、実際は右の図形は左の図形の倒立図形です。



バーゲン錯視

白い交点に黒いものが光って見えます。