スペースXのスターシップ (宇宙船)


スターシップ (Starship) は、アメリカ合衆国の宇宙企業スペースXが民間資本により開発している、次世代の完全再使用型の宇宙船です。

スターシップ/スーパー・ヘビーは2020年代の打ち上げを目指し開発が進められている次世代の超大型ロケットです。

スターシップは打ち上げ機の2段目でもあり、1段目のブースターであるスーパー・ヘビー (Super Heavy) と組み合わさることで、LEOに100トン以上の打ち上げ能力を持つ超大型ロケットとなります。



スーパー・ヘビー: 再使用可能な1段目。

スターシップ: 再使用可能な2段目。ペイロード区画と統合されており、用途に応じて宇宙船、タンカー、衛星打上機の3種類がある。

スターシップ/スーパー・ヘビーの設計と並行して、ラプターロケットエンジンが開発中です。

このエンジンは液化メタン/液体酸素を燃料としており、スターシップとスーパー・ヘビー双方で使用されます。

ラプターの開発は2012年より進められており、2016年には燃焼試験が実施されています。

ラプターエンジンは、1段目のスーパー・ヘビーには31基もクラスターロケットエンジンとして使用されます。

2018年の設計では、スターシップのエンジンが6基から7基となった他、前方両側に小さなカナードが、さらに後方に着陸脚を兼ねた3枚の大きな翼が追加されました。

また機体の素材がカーボンからステンレス鋼へと変更され、外見がこれまでの白い姿から銀色に変化しました。

翌2019年1月には「スターホッパー」と呼ばれる最初の試験機が完成し、8月には高度150mの飛行と着陸に成功しました。

9月には新たな試験機「スターシップMk1」が公開され、さらに高高度の飛行試験が予定されています。