たいやきの雑学
今川焼、大判焼きと同じように、昔からあるのがたいやきです。
今川焼や大判焼きが円筒状でどこから食べても均一なのに対して、たいやきは餡のある所と無いところがあるので、微妙に食感に変化があって、どこから食べるのかが話題になったりします。
たいやきとは
たい焼き(たいやき、鯛焼き、タイヤキ)は、鯛を形どった金属製焼き型で焼いて作られた食べ物であり、餡(あん)入りで小麦粉主体の和菓子です。
たいやきの英語は、「taiyaki」そのままです。
明治時代から食べられている日本の菓子です。
主に日本国内で製造、販売、消費されています。
天然物と養殖物
小麦粉・砂糖・重曹などから作った生地を、鯛をかたどった焼き型に流し入れて小豆餡を載せ、もう片側は生地だけを入れ、合わせて焼きます。
たい焼きの「焼き型」には、1匹ずつ焼き上げる型(一丁焼き)と、鉄板などで複数匹を一度に焼き上げる型の2種類があり、たい焼きの味にこだわる人々の中には前者で焼いた鯛焼きを「天然物」・「一本焼き」・「一丁焼き」、後者を「養殖物」・「連式」などと呼び、違いを明確にする場合があります。
手間がかかり2キログラムを超える鋳物の焼き型を一つずつ返す為に体力も必要な一丁焼き型の使用は減少を続けていますが、伝統的な焼き方と味(高温で焼くために皮がカリッっとしている)にこだわりを持つたい焼き職人もいます。
天然物と養殖物は焼き方の違いにより、皮の焼き上がりが異なり、火の通り方によって味も違います。
たい焼きは、焼き型が鯛の形をしているため、火の通り方に微妙なムラができるため、部位ごとの食感や香ばしさに違いがあります。
あんこの入り方も部位によってまちまちです。
部位によって、ふんわりしてたり、カリッとしてたりと最後まで飽きずに楽しめるのがたい焼きの特徴といえます。
歴史
たい焼きは、今川焼き(大判焼き)から派生した食べ物である、とされています。
明治時代に鋳物の型を使って作られたとされる、たい焼きは、材料が今川焼きと同じです。
今川焼は江戸時代後期、神田今川橋近くで、小麦粉を水で溶いた生地に、餡を入れて焼いたものが発祥です。
『たべもの起源事典』によると、1909年(明治42)創業の浪花家総本店の初代神戸清次郎が創作したのがはじまりとしています。
その経緯は、「今川焼きを始めたが一向に売れず,亀の形の亀焼きも失敗する.ところが,めでたいタイの姿にしたところ,(略)飛ぶように売れたという」と紹介しています。
また、『東京たいやきめぐり』の「たいやき事はじめ」には、(関西から東京に出てきた)神戸清次郎が「焼き物の菓子をはじめる」とあり、その際に焼型として鯛を選んだとしています。
なお、なぜ鯛型にしたかについては、「鯛は「めでたい」で縁起物につながるとし、そして、ほんものの鯛は庶民の口になかなか入らない高級品であった、それを模した」ことを理由としています。
なお、誕生の地について同書に「東京麹町で誕生した。」とあり、現在の麻布十番に店舗を構える「浪花家総本店」の始まりとしています。
『たべもの起源事典』によると、1909年(明治42)創業の浪花家総本店の初代神戸清次郎が創作したのがはじまりとしています。
その経緯は、「今川焼きを始めたが一向に売れず,亀の形の亀焼きも失敗する.ところが,めでたいタイの姿にしたところ,(略)飛ぶように売れたという」と紹介しています。
また、『東京たいやきめぐり』の「たいやき事はじめ」には、(関西から東京に出てきた)神戸清次郎が「焼き物の菓子をはじめる」とあり、その際に焼型として鯛を選んだとしています。
なお、なぜ鯛型にしたかについては、「鯛は「めでたい」で縁起物につながるとし、そして、ほんものの鯛は庶民の口になかなか入らない高級品であった、それを模した」ことを理由としています。
なお、誕生の地について同書に「東京麹町で誕生した。」とあり、現在の麻布十番に店舗を構える「浪花家総本店」の始まりとしています。
明治時代末期の文学作品(後述)や著述、新聞記事などには、既に「鯛焼」との記述が散見されています。
たい焼きのしっぽの餡
しっぽ(鯛の尾部)の餡はほとんどの場合小豆餡です。
しっぽまで餡が入っているかどうか、また、入っているべきか否かについて、かつて「たい焼き論争」とでも言うべき論争がありました。

1)元々しっぽは指でつまんで食べるための持ち手であり、最後に捨ててしまうものだったので、餡は無いのが正式である。
2)甘い餡を食べた最後の口直しとするために、餡を入れるべきではない。
3)しっぽの先まで餡が入っていないと、損をしたような気がするので、入れるべきである。
4)しっぽまで餡が入っていることで、値打ち感のアップなどの差別化が図れる。
また、上記に関連して、頭から食べるのが正統かしっぽから食べるのが正統かという議論も繰り広げられました。
2)甘い餡を食べた最後の口直しとするために、餡を入れるべきではない。
3)しっぽの先まで餡が入っていないと、損をしたような気がするので、入れるべきである。
4)しっぽまで餡が入っていることで、値打ち感のアップなどの差別化が図れる。
また、上記に関連して、頭から食べるのが正統かしっぽから食べるのが正統かという議論も繰り広げられました。
生地
一般的なたい焼き生地は黄色く、焼き上がったたい焼きの表面は茶色いです。
生地の色が黄色いのは、材料の一つである卵(卵黄と卵白)の卵黄によるものであり、焼き目が付くのはメイラード反応によります。
一方、卵の代わりに卵白のみを用いると生地は白色となり、焼き上げてもメイラード反応がほとんど発生せず、「白いたい焼き」となります。
たい焼きの主な材料である小麦粉はデンプンが主成分ですが、他の食品由来のデンプンを付加することで異なった食感を与えることができます。
近年の製パン業界において、モチモチとした食感の付与および経時的な硬化(デンプンの老化)の抑制のために、タピオカ粉や米粉を原材料に含める動きがありますが、たい焼きでも同様にタピオカ粉や米粉を付加する例が見られます。
これにより、たい焼きとは違ったモチモチとした食感で冷めてもあまり硬くならないたい焼きなど、亜種も散見されています。