高級スポーツカーの世界


高級スポーツカーは、普通の人が全く垣間見ることのない世界だと思いますが、現在は一体どのようなスポーツカーがあるのか覗いてみました。



ブガッティ ラ・ヴォワチュール・ノワール

価格:14億5,000万円は、世界で最も高価なスポーツカーです。

「ブガッティ ラ・ヴォワチュール・ノワール」はジュネーブモーターショー2019にて発表されたモデルです。


ブガッティの110周年を記念して制作された世界に一台の車であり、その価格が「ロールスロイス スウェプテイル」を超えたことと合わせて大きな話題となりました。


このワンオフモデルは、フォルクスワーゲンの元CEOであり、ハイエンドマシーンコレクターでもあるフェルディナント・ピエヒ氏のために制作されたものと言われていましたが、ブガッティはそのオーナーを明かしておらず、「ブガッティコレクター」とだけ紹介しています。

価格は税込みで1100万ユーロ(約14億円)と史上最高額に設定されています。


ブガッティ・ラ・ヴォワチュール・ノワールとはフランス語で「黒いクルマ」という意味で、ブガッティ シロンの車体をベースに、ハンドメイドのカーボンファイバー製ボディで、グロスブラックに仕上がっています。

フロントバンパーはボディと一体化され、サイドウィンドウはヘルメットバイザーからヒントを得ました。

テールエンドには巨大なエアアウトレットを装備し、LEDストリップライトがあしらわれています。

またアグレッシブなディフューザーの上部には、円形の6連エキゾーストパイプが強烈なインパクトを放っています。



ミッドシップに搭載されるパワートレイン(エンジン)は、「ディーヴォ」から流用された8.0リットルW16気筒+4ターボです。

2ステージターボ化されており、最大出力1500hp/6700rpm、最大トルク163kgm/2000-6000rpmを引き出すモンスタマシンです。

トランスミッションは7速デュアルクラッチ「DSG」を搭載、駆動方式は4WDです。

この車両は80年前のモデルである「タイプ57SCアトランティック」にオマージュされたモデルであり、今からおよそ80年以上も前の1930年代に、最高速220km/hオーバーのスペックを誇った同車に恥じない性能を与えられています。

ブガッティによると、ラ・ヴォワチュール・ノワールはフランス・パリの高級ファッションデザイナーのオートクチュールに匹敵するオーダーメイドの作品といいます。

ジュネーブモーターショー2019のプレスカンファレンスに登壇したブガッティのステファン・ヴィンケルマンCEOは、「ブガッティの歴史は、特権でもあり責任でもある。それは、ブガッティの伝統を未来に継承する責任だ。ラ ヴォワチュール ノワールにより、伝統に敬意を払い、スピード、テクノロジー、ラグジュアリー、美学を新しい時代へと導いていく」と語っています。

ブガッティオーナーになるためには審査が存在します。

ブガッティの審査によって既定の収入を維持している、社会貢献に徹した仕事をしている、そしてタイヤ1本約400万円を維持するだけの財力がある!このような様々な審査をクリアし、ブガッティに相応しい人間性と財力を持つ事が証明されて初めて購入ができるようになります。


このように極々一部の億万長者にしか所有する権利は与えられません。

見事ブガッティオーナーになる為の審査をクリアすると、前金として日本円で約5000万円振り込みが確認できた段階でブガッティ本社があるドイツへの航空チケットが届きます。

そしてブガッティ本社に行き、外装や内装の色、様々なパーツを自分好みにカスタマイズしていきます。

オーダー後は車の生産に入り約6か月間、ブガッティの技術の粋を集約した世界でたった一台の自分専用ブガッティが納車される流れとなります。


フェラーリ ラ・フェラーリ アペルタ

価格:4億5,000万円


「ラ・フェラーリ アペルタ」は、ラ・フェラーリのオープントップバージョンです。

2016年9月に公式発表され、同月のパリモーターショーにて初公開されました。

ラ・フェラーリ アペルタのパワートレーンやスペックは、クーペのラ・フェラーリと同じです。

それでいて、アペルタの販売価格は350万ユーロとクーペの3倍以上です。

かなり強気の価格設定にもかかわらず、公式発表より1ヶ月以内にラ・フェラーリ アペルタは完売しています。



フェラーリ初のハイブリッドカーとして499台が製造された「ラ・フェラーリ」のオープンモデルです。

150台が生産され、限定台数分は既存顧客へのセールスですでに完売済みです。

スペック 

パワートレイン:V型12気筒 6.3L + モーター×2(前後一基ずつ) 

エンジン最高出力:800ps/9000rpm 

モーター最高出力:163ps 

システム合計最高出力:963ps/9250rpm 

ミッション:7速デュアルクラッチ 

0-100km/h加速:3秒未満 

最高速度:350km/h

クーペと同等の剛性、空気抵抗値を確保 しています。

ルーフはファブリック、カーボン製の脱着式、タルガトップスタイルとなります。 


ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター

価格:4億4,000万円


ヴェネーノ(Veneno)とは、イタリアの自動車メーカー、ランボルギーニが創業50周年を記念して製造・販売したアヴェンタドールをベースとしたスーパーカーです。




「ヴェネーノ」とはスペイン語で「毒」の意味です。



1914 年、スペインのアンダルシアにあるサンルーカル・デ・バラメーダ闘技場で行われた闘牛で、闘牛士ホセ·サンチェス·ロドリゲスを突き死亡させた闘牛の名に因んでいます。 




ランボルギーニ・ヴェネーノは2013年のジュネーブショーで初めて実車が公開されました。



また3台が実際に生産され、300万ユーロ(邦貨換算で約3億6000万円)で販売され、アメリカ合衆国のロングアイランドとマイアミ、中国のマカオのオーナーにそれぞれ引き渡されました。 


また、9台のロードスターモデルの生産も予告され、「ランボルギーニ ヴェネーノ ロードスター」は、スーパースポーツモデルとして、2013年10月に公式発表されました。

同年3月に公開された「ヴェネーノ」のオープントップバージョンとして、世界限定9台で販売されました。


ヴェネーノ ロードスターの販売価格は330万ユーロです。



シートはランボルギーニの特許素材であるフォージドコンポジットにより製作されます。 




最高出力551kW[750PS]のV12 6.5Lエンジンと軽量ボディの組み合わせにより、ヴェネーノ ロードスターは最高速度355km/hを実現しています。



エンジンは6.5L V型12気筒を縦置き・ミッドシップに搭載しています。

トランスミッションは、5種類の走行モードが選択可能となる「7段インディペンデント・シフティング・ロッド(ISR)」トランスミッションとなっています。



ISRトランスミッションとは、シフト操作を電子制御で並行して行う仕組みのもので、一般的なデュアルクラッチと比較しても約50%短いシフトタイムを実現することもあるランボルギーニ独自のものです。


駆動方式は4WDとし、数々の技術を結集した結果、最高出力は750ps、0-100km/h加速では2.8秒、最高速度は355km/hというまさに超モンスター級のハイスペックを誇ります。


ヴェネーノ ロードスターは、スペックはヴェネーノと同じとされますが、オープントップでボディを強化し重量が増加した分、0-100km/h加速のみ2.9秒と0.1秒遅くなっているようです。



Wモーターズ ライカン ハイパースポーツ

価格:3億4,000万円

「ライカン ハイパースポーツ」は、アラブ首長国連邦の自動車メーカーである「Wモーターズ」が手がけたスーパーカーです。
ライカンとは、「神話に出てくる狼男の中でも自由自在に変身できる最も進んだ種族」を意味します。


2013年1月のカタールモーターショーにて、世界限定7台の生産が発表されました。


搭載エンジンは、ポルシェのチューニングカーメーカーとして知られるドイツのRUF社製の水平対向型6気筒ツインターボで、最高出力760馬力、最大トルク101.7kgmを発生し、0-100km/h加速は2.8秒、最高速度は395km/hを誇ります。


内外のデザインを手がけたのは、コヴェントリー大学で自動車デザインをおさめたフランス人デザイナーです。


インテリアについては極めて豪華な素材で作られており、上質な皮のシートに金とダイヤモンドがちりばめられたダッシュボードの他、シートのステッチには手縫いの金糸が使用され、ナビゲーションディスプレイには日本のアスカネットが開発した3Dホログラムディスプレイを採用しています。




またエクステリアにおいても、LEDヘッドライトにダイヤモンドコーティングが施されているのが特徴です。

キーについてもカーボンファイバー、チタン、宝石といったこれもまた豪華な素材で装飾されています。

こうした性能やデザインにより、販売価格は340万ドル(日本円で約3億4000万円)とブガッティ・ヴェイロンを超える程の世界で最も高価な車のトップとして数えられている上、世界7台限定での販売となっています。

にもかかわらず、既に全世界から100件以上のオーダーが入っているといいます。

スペック


エンジン: 水平対向型6気筒ツインターボ、

     760馬力/7,100rpm:101.7kgm/4,000rpm



駆動方式: MR



変速機: 7速DCT



全長: 4,480mm



全幅: 1,944mm

全高: 1,170mm


ホイールベース: 2,625mm


ケーニックセグ アゲーラ・ワン

価格:2億5,500万円

「アゲーラ・ワン」は、スウェーデンのメーカー「ケーニックセグ」が手がけたスーパースポーツモデルです。

車名はスウェーデン語で「行動する」という意味の"Agera"と、古代ギリシャ語で「不老」という意味の"Ageratos"からとられました。

販売価格は179万ユーロです。



2014年3月のジュネーブモーターショーで発表された、ケーニグセグの創業20周年を記念して作られたアゲーラの究極モデルです。


6台のみが限定生産されました。

アゲーラ・ワンのボディは1,360kgと超軽量です。

パワートレーンは最高出力1,000kW[1,360PS]、最大トルク1371NmのV8 5Lエンジンを搭載しています。

理論上の最高速度は440km/hと公表されています。




また、空力面でも2本のシャークフィンやアクティブエアロシステムを装備するなど大幅な改良が施されています。

名前の由来は、最高出力が1360PSなのに対し、車重も1360kgでパワーウェイトレシオが1:1=One:1である事からきています。

1360PS(1341HP)というパワーが1メガワットに当たることから、ケーニグセグはこれを「メガ・カー」と呼称しています。





スペック

エンジン:ケ-ニグセグアルミニウム 5.0L V8 32バルブ  ツインタ-ボチャ-ジャ-

最高出力:1MW(7500rpm)-レブリミット(8250rpm)
トルク:over1000Nm(3000to8000rpm)
最大トルク:1371Nm(6000rpm)
0-400km/h:約20sec.

ミッション:新開発7速デュアルクラッチ、パドルシフト付

全長:4500mm
全幅:2060mm
全高:1150mm
ホイ-ルベ-ス:2662mm

燃料タンク容量:74L
重量:1360kg(50%の燃料と100%の液類含む)
重量配分:フロント44%、リア56%

CD 0.45-0.50 アジャスタブルリアウイング使用時