歳を取ると、どうしてもトイレが近くなるが、色々と試したり、気をつけるべきことはある



歳を取るとどうもトイレが近くなるような気がします。

あまりトイレの回数が多いと恥ずかしいし、何か異常があるのではないかと心配します。


水分摂取量

水分摂取量が増えれば排尿量もおのずと増えるものです。

水分を多めに摂るようにしていてトイレの回数が増えているなら、摂取量を減らせばトイレの回数も減らせるはずです。

1日の排尿の回数は水分摂取量や何を飲んだかなど、多くの要因によって変わってきます。

十分に水分を摂っているかは、尿の色をチェックすることで判断できます。

理想的には明るい麦わら色ですが、色が濃い場合は水分摂取を増やした方が良いです。

尿が明るく澄み切った色になれば安心です。

カフェインには利尿作用がありトイレが近くなるので、摂取する飲み物に気をつけることも大切です。

特に寝る前にはカフェイン飲料を控える方が良いです。

水分摂取量には問題がないのに依然として頻尿の症状がある場合は、病気の可能性もあるので病院で診察してもらうことが必要です。


カフェインの含まれる飲料

カフェインの含まれる飲み物というと、コーヒーが1番に思い浮かびます。

コーヒーには、100mlあたり60mgのカフェインが含まれています。

お茶のなかでカフェインが含まれているものは、玉露や紅茶、ウーロン茶などです。

玉露にはもっとも多い100mlあたり160mgのカフェインが含まれており、コーヒーよりも多いです。

紅茶には100mlあたり30mg、煎茶、ほうじ茶、ウーロン茶には100mlあたり20mgと、身近なお茶にも含まれています。

炭酸飲料にも、カフェインが含まれているものがあります。

代表的なものでは、コカ・コーラで100mlあたり9.5mg、ペプシコーラで100mlあたり10.4mg、オロナミンCドリンクで100mlあたり15.3mgです。

近年種類が豊富になったエナジードリンク100mlあたり32~300mg、1本あたりでは36~150mgと、製品によってはお茶やコーヒーよりも多くカフェインが含まれているものもあります。

カカオ豆から作られるココアには、微量のカフェインが含まれています。

ココア1杯に、ピュアココア粉末を7g使用した場合のカフェイン量は14mgですので、コーヒーや紅茶よりは少ないです。


夜間頻尿

NHK「ガッテン」で放送された中で、夜間頻尿が取り上げられています。

夜中、寝ている間にトイレに行く「夜間頻尿」の大きな原因の一つが、日中に摂取した水分がふくらはぎの部分にたまってしまうためだと言われています。

加齢とともに血液を循環させる機能が低下すると、足の血管から水分が漏れ、ふくらはぎの部分にたまってしまうのです。

その結果、夜、横になったときに水分が再び血管に戻り、増えた血液を減らそうと、おしっこが作られてしまうと考えられます。

2020年4月に発表された「夜間頻尿ガイドライン」では、副作用の少ない治療法として「行動療法」が第一選択肢として推奨されています。

その中で薦められているのが、弾性ストッキング、足上げ、減塩と言った方法です。

弾性ストッキングは、むくみ対策用のものを選びます。

夜間頻尿対策には、締め付ける面積が少ないハイソックスタイプが履きやすくておすすめです。

着用時間は、朝起きてから夕方までが目標です。


糖尿病や心臓に持病がある方などは使用に当たって注意が必要で、まずはかかりつけ医や泌尿器科などに相談してからご使用します。

「足上げ」は、足の下に柔らかいものを敷き、足先が10~15cm程度上がるようにして横になります。

昼から夕方までの間に、30分を目安に行います。

体の負担にならない範囲で行います。

睡眠のリズムが乱れないように、足上げ中は眠らないようにご注意します。

塩分を取り過ぎるとふくらはぎに水分がたまりやすくなります。

特に夕方以降の塩分摂取に要注意です。


加齢

加齢により、抗利尿ホルモンの分泌が減少してくることによって、トイレに近くなります。

抗利尿ホルモンとは、睡眠中や運動中に、体内への水分吸収を優先させ、尿量を減らすホルモンのことです。

加齢とともに、体内への水分吸収が減少し、吸収されなかった水分を尿として排出してしまうためトイレの回数が増えてしまいます。


前立腺

日本では前立腺肥大症の人は、60歳代では70%にも達すると言われます。

男性の場合、年齢を重ねると生殖能力を維持しようと前立腺が肥大し、尿道が圧迫されるようになります。

尿が出づらくなるため、膀胱の筋肉が厚くなり、尿をためておける容積が減るため、頻尿の症状がでます。

膀胱括約筋という筋肉も弱くなってしまうために我慢したとしても膀胱の筋肉が緩み我慢できずにトイレに何度も行ってしまうということも起こってしまいます。

筋肉を鍛えると効果がある場合があります。

肛門をしめる体操を1日に何度かしていると筋肉も鍛えられトイレに頻繁に行くこともなくなるかもしれません。

理想的には肛門を一日に20回から30回締めたりゆるめたりする運動(骨盤底筋トレーニング)を行います。

身体、特に下半身を冷やさないようにします。

デスクワークなど、長時間座った姿勢を取らないようにします。


骨盤底筋体操

排尿するときに、途中でいったん尿を止めてみます。

その止める動きこそが、骨盤底筋の働きです。

筋肉を引き締めることによって尿を止め、2~3秒間引き締めたままにしてそしてゆるめます。

これを毎日最低でも10~15回は繰り返して鍛えます。


病気が考えられる場合

人によっては、高血圧や糖尿病、生活習慣病など病気のためにトイレが頻回という可能性もあります。

脳卒中、パーキンソン病などの脳や脊髄の病気のために、膀胱のコントロールが効かなくなり、膀胱が過敏になって頻尿の症状が出ることがあります。

膀胱炎や前立腺炎などの尿路感染が起こると、
尿路に細菌が感染して炎症を起こし、膀胱の知覚神経が刺激され頻尿や排尿痛などの症状がでます。

質性膀胱炎は原因不明で、膀胱に慢性の炎症を起こす病気ですが、長期間続く頻尿、膀胱充満時の下腹痛が特徴的です。

膀胱がんの重要な症状は血尿ですが、まれに膀胱刺激症状として頻尿がみられることがあります。

その他に、脳や神経の病気がある場合にも頻尿の症状となることがあるので、気になって不安があるときは早めに泌尿器科専門医への受診がすすめられます。