老化の原因と防止



歳をとることは、どうしても免れることはできませんが、老化についての研究によって、最近は多くのことが分かってきたようです。

老化

老化は歳を取ることによって起きる身体機能の低下を意味しています。

主な老化の現象は体の内側にある臓器や器官、外側にある肌や髪などを劣化することです。

老化は加齢とともに自然に起きるものですが、遺伝的要因や生活習慣などの外部要因によって大きく影響を受けます。

また老化の始まる時期は20〜45歳の成熟期と言われていますが、人間の成長期が個人によって違うように、老化が始まる時期も個人差があります。

老化のスピードは、体の中の組織や細胞によってもそのスピードが変わってきます。

一部の組織の老化が進んでも、他の組織は実年齢よりも若い、ということもあり得ます。

ヒトの胎児から採取した細胞に対する研究で、胎児から採取した細胞はおよそ50回の分裂が限界であることが分かりました。

そして限界まで分裂した細胞を老化細胞と呼びます。

老化細胞では、増殖能力がもとに戻れないように制御されており、老化細胞に増殖を促す処理を施しても、再度増殖が始まることはありません。

若い頃は機能の低下した細胞は取り除かれ、新しい細胞が補充されることで、組織としての機能を保ち、老化を防ぐことができます。

しかし、年齢と共に細胞が入れ替わるスピードは遅くなり、取り替えること自体ができなくなると、組織の機能が低下し、徐々に老化が進行していきます。

やがて、細胞分裂の限界にまで達した細胞で生きていかなければならなくなります。


脳神経

大脳萎縮や脳細胞の減少、神経伝達物質の活性低下などから、認知機能の低下が見られます。

そのため、70歳以上の約1割、90歳以上になると5割が、認知機能低下に伴う認知症になります。


骨と間接

老化は骨と関節を脆くします。骨と関節が脆くなる原因は、骨密度が低下することです。

肝臓や腎臓の機能が衰えることで、カルシウムの吸収を促進するビタミンDが作りにくくなります。

また女性は、老化による女性ホルモンエストロゲンの減少により、栄養素を吸収する腸の働きが弱くなるので、カルシウムの吸収がしずらくなります。

以上の2つの理由より、老化によって骨密度の減少が起き、骨と関節が脆くなります。


呼吸器

肺胞そのものの数の減少、肺の弾性力の低下などにより、呼吸機能が全般的に低下します。


筋肉

老化は筋肉を減らし体脂肪率を増やします。

加齢に伴う身体機能の衰退よって、筋肉が萎縮します。筋肉の減少や臓器の機能が衰えることは、基礎代謝の減少につながります。

結果として1日に使うことのできる総エネルギー数が少なくなるため、体脂肪が体につきやすくなり太りやすくなります。

従って老化による身体機能の衰えが、筋肉を減少を引き起こし、体脂肪率を増やす原因となります。


消化器

咀嚼や嚥下能力の低下による誤嚥性肺炎、消化管運動が低下することによる便秘や便通の異常、胃内容物の食道への逆流による逆流性食道炎などが見られます。


腎泌尿器

糸球体の喪失や腎血流量の低下、ろ過率の低下により夜間尿量が増え、尿失禁を引き起こします。


視力

老化における視力が弱くなることは、老眼を意味します。

老眼とは近くの文字が見えずらくなることや、目のピントが焦点に合わなくなることです。

主な症状としては、以下のような症状があります。(参照:日本眼科医会

新聞やスマートフォンを近くで見ると見ずらく、少し離して見ると見やすい

本などを読み近くを見た後に、外を見ると焦点が合わずにぼやける

老眼は、目のピントを合す機能を持つ水晶体の弾力性や筋力が、老化によって落ちることによって引き起こされます。(参照:日本自律神経学会総会

老眼は加齢による生理現象ですから、白髪と同じようにどんなヒトにも同じように起きてきます。

たいていのヒトは、40歳ごろから老眼の症状を自覚し始め、45歳くらいで老眼鏡が必要になります。

ですから、特に老眼になりやすいヒト、というのはいません。

ただ、普段から細かい手仕事をするヒトやパソコン作業などいろいろな距離を見る必要がある人たちは、早くから老眼に気がつく傾向があります。

残念ながら、老眼は加齢に伴う生理現象ですので治す方法はありません。

老眼鏡をかけて矯正する以外に手段はありません。

老眼は近視のあるなしにかかわらず、同じように進行します。

近視のヒトでも、メガネをかけて遠くがよく見える状態では、同様に40 歳ごろから見づらくなり、老眼を自覚し始めます。

しかし、近視のヒトがメガネをかけていなかったり、またかけていても、弱めのメガネしかかけていない場合には、もともと遠くのものではなく近くのものにピントが合っている状態なので、近くを見るために水晶体の厚さを変える必要がなく、老眼を自覚しにくい場合があります。


聴力

耳が遠くなることは老化によって現れる症状の一つです。

音が聞き取りずらくなりコミュニケーションが難しくなることや、高音の音が聞こえなくなります。

加齢性難聴は誰でも起こる可能性があります。

一般的に50歳頃から始まり、65歳を超えると急に増加するといわれています。

その頻度は、60歳代前半では5~10人に1人、60歳代後半では3人に1人、75歳以上になると7割以上との報告もあります。

加齢性難聴で考えられる影響として、外出先で周りの音が聞こえないために事故などに遭いやすかったり、災害を知らせる警報に気がつかなかったりするなどの危険性があります。

また、難聴が続くと認知症リスクが高まるという研究報告もあります。

耳の構造は、外耳、中耳、内耳に分けられています。

外耳から入った音は、中耳を通って、内耳にある「蝸牛(かぎゅう)」と呼ばれる渦巻き状の菅に伝わります。

蝸牛には、細かい毛のある「有毛細胞」があり、鼓膜から伝わってきた音の振動をキャッチして、電気信号に変えて脳へ送る役割をしています。

耳が遠くなることの原因は有毛細胞が加齢ととも減少することです。

有毛細胞とは、音を電気信号に変えて、神経を通して脳に伝える役割があります。(参照:e-ヘルスネット

会話中にしばしば聞き返す程度であれば正常と判断されますが、テレビやラジオの音が大きいと指摘される場合には、軽度の難聴の可能性があります。

また、銀行や病院などで名前を聞き逃してしまうことが多い場合には中等度の難聴、目の前の電話の着信音が聞き取れない場合には高度の難聴であると考えられます。

65歳以上の人を対象に行った認知症テストの結果では、難聴があっても補聴器を使っている人は、認知症テストの結果が悪くなかったのですが、難聴があって補聴器を使っていない人は、明らかに認知症テストの結果が悪かったという結果が出ています。

加齢性難聴に早期から対応することは、認知症の予防にもつながると考えられます。


血圧

左室の肥大や冠動脈硬化、運動時の最大心拍出量が低下します。これによって心筋梗塞や心肥大、心不全、高血圧を引き起こします。

老化によって血圧が高くなり、血圧は高い状態が続くと動脈硬化、心疾患、脳卒中を引きこすリスクをあげると言われています。

血圧が高くなる原因は、老化にともない血管の弾力性が失われることです。

血管の弾力が失われると、心臓が血液を送り出すために高い圧力をかけなければならず、結果として血圧が上がります。



加齢による老化の症状に、肌が荒れることが挙げられます。

体の細胞は、食べ物や油、金属などと同じように酸素に触れて時間が経つと酸化し、ダメージを受けています。

その原因は、体内に取り込まれた酸素が変化してできた「活性酸素」です。

皮膚が酸化することで真皮のコラーゲンは硬くなり、肌の弾力は失われてしまいます。

活性酸素が発生しやすくなる原因は、紫外線、喫煙、大気汚染、ストレスなどです。

また、添加物や脂質が多い食事も体内に活性酸素が発生しやすくなります。

また、肌が荒れる原因は肌のバリア機能の低下、ターンオーバーの乱れです。

肌のバリア機能は、体外からの刺激を守る役割があります。

老化が肌のバリア機能を低下させることで、肌が乾燥したり荒れやすくなります。

またターンオーバーは、古い肌の細胞を新しい細胞に入れ替える役割があります。

老化によって、ターンオーバーが正常に機能しなくなると、肌の荒れが治りずらくなります。


原因

老化の進行要因は、以下の3つが考えられます。

1. 加齢によってホルモン分泌が減少する

2. 活性化酸素の過剰分泌で体が酸化する

3. タンパク質が変性して糖化する


ホルモン分泌

ホルモン分泌の減少は老化につながります。

筋肉を維持する効果がある男性ホルモンが低下することは、筋肉の減少の原因となります。

女性ホルモンエストロゲンの分泌量が減ることで、女性は骨密度の低下や血圧の上昇がおこると言われいています。

睡眠に関係するホルモン(メラトニン、セロトニン)の分泌が、ストレスが原因で下がり気味になり、さまざまな不具合が生じます。


活性化酸素

老化の原因の1つは、「活性酸素によって起こる体の錆び」と考えられています。

活性酸素は、身体の様々な部分を錆びさせる原因の一つですが、活性酸素が体内にできる原因も様々あり、呼吸をした際に吸い込む酸素の一部が活性酸素となってしまったり、車の排気ガス、たばこ、紫外線、激しい運動や心理的ストレスなども、活性酸素の蓄積を誘発し、老化の原因になります。

また、老化のスピードは40歳代より加速するとされています。

その理由は、40歳代になると活性酸素を取り除いてきた「抗酸化酵素」の能力が急速に減少してしまうから、と考えられています。

これらのことから、逆に老化を抑制するためには代謝を抑え、活性酸素の蓄積を抑制することが有効であると考えられるようになり、カロリー制限の効果を訴える説が唱えられるようになりました。

このように、活性酸素の過剰分泌によっておこる体の酸化は、身体の組織を傷つけ機能を低下させます。

活性酸素は、加齢ともに増加して老化を早め、様々な病気を引き起こす要因になると言われています。

活性酸素の過剰分泌によってリスクが高くなる病気は、以下のようなものがあります。

動脈硬化
心筋梗塞
がん
アルツハイマー型痴呆症
糖尿病

従って、活性酸素の過剰分泌における体内の酸化は、老化によって起きる病気の原因であり、老化を早めるものであることがわかります。


タンパク質の糖化

体内でタンパク質と糖が体温によって熱せられ、変性して結びつくことを糖化と言います。

糖化は、発見した人の名前を取ってメイラード反応とも呼ばれます。

糖化によって、AGEと呼ばれる老化物質が作られます。AGEが老化を促進して、身体機能を低下させます。

AGEは、2通りのしくみで体内に溜まっていきます。

一つ目は、体内でつくられるAGEです。

血中のブドウ糖が過剰になってあふれ出すと、人間の体の細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起きます。

こうして「タンパク質と糖が加熱されてできた物質=AGE」ができます。

もう一つは外から取り込むAGEです。

タンパク質と糖が加熱されてできた物質」はいろいろな食べ物・飲み物の中にも含まれ、私たちは食事や間食として取り込んでいます。

例えば、小麦粉(糖)と卵や牛乳(タンパク質)をミックスして加熱すると、ホットケーキが焼けます。

そして、ホットケーキ表面のこんがりキツネ色になっている部分こそが糖化した部分で、ここにAGEが発生しているのです。

こうした飲食物に含まれるAGEの一部は消化の段階で分解されますが、約7%は排泄されずに体内に溜まってしまいます。

AGEは身体機能の低下や、様々な病気を引き起こすと言われています。

動脈硬化
心筋梗塞
がん
骨粗しょう症

糖化によってAGEが生成されることで、身体機能を低下させ老化を促進させます。


老化防止

老化を防止する方法

1)空腹な時間を作る

2)睡眠を充分とる

3)AGEを多く含む食品を避ける

4)軽度の運動を行う

5)抗酸化物質を食べる

6) NMN


空腹な時間

12時間以上の空腹な時間を作ることは、老化防止に効果的です。

12時間以上の空腹を作ることによって長寿遺伝子であるサーチュイン遺伝子が働きます。

サーチュイン遺伝子は、長寿遺伝子または長生き遺伝子、抗老化遺伝子とも呼ばれ、その活性化により生物の寿命が延びるとされます。

長寿遺伝子はオンの状態にしないと働かないのですが、スイッチを入れるために一番有効な方法とされるのが、カロリー摂取を制限することです。

金沢大学医学部の古谷大祐教授によるとサーチュイン遺伝子は老化の原因となる活性酸素の除去の役割を持っています。

また老化に伴って起きる、様々な症状や病気を防ぐと言われています。

長寿遺伝子には細胞を修復し若返らせる働きがあるほか、体内の活性化酸素を抑制し、動脈硬化や糖尿病、認知症などの病気を予防するなど、体の健康を守り老化のスピードを送らせる働きがあります。


睡眠時間

睡眠は老化と密接な関係があります。

高齢者では若い頃にくらべて早寝早起きになりま。

これは体内時計の加齢変化によるもので、睡眠だけではなく、血圧・体温・ホルモン分泌など睡眠を支える多くの生体機能リズムが前倒しになります。

1日の睡眠を7時間確保することは、老化の原因である過剰な活性酸素による体内の酸化を予防し、ホルモン分泌を促します。

睡眠で発生するメラトニンには、強力な抗酸化作用があり、寝ている間に活性酸素を除去してくれます。

メラトニンは、朝の光を浴びると約14時間後の夜から増え始め、夜中にピークがあり、再び朝の光を浴びると急激に低下します。

このように、メラトニンの血中濃度は、光によって制御されています。

メラトニンが抗酸化成分としてすぐれているのは、それ自体が直接、抗酸化成分として働くだけでなく、体の中にある活性酸素を消去する酵素の働きを高める作用も持っていて、抗酸化効果を発揮する点です。

メラトニンは、直接、間接のダブルで働き、体を老化へと進める酸化を抑える効果があります。

また睡眠は、活性酸素を生み出す原因となるストレスを減らすことにも効果的です。

また睡眠は、老化の原因であるホルモン分泌の減少に効果があります。

ホルモンは睡眠期間中に分泌されるようになっているので、しっかりとした睡眠時間が必要です。

1日7時間寝ることが健康に最も効果的である言われているので、老化を防止するために、7時間の睡眠時間を確保することが大切です。


AGE

食品に含まれるある種のAGEには、直接的にがんを進行させる物質もあります。

その1つが超悪玉AGEとも呼ぶべき「アクリルアミド」という物質です。

この物質はアミノ酸の一種であるアスパラギンにおきるメーラード反応によって生じます。

アクリルアミドは、WHO(世界保健機関)の外部組織であるIARC(国際がん研究機関)によって、「ヒトに対する発がん性があると考えられる」という物質の1つに挙げられています。

1998年、スウェーデン政府はストックホルム大学と食品中のアクリルアミドに関する共同研究をスタートし、その結果、糖質を多く含むイモ類を焼いたり、揚げたりしたポテトチップスやフライドポテトで大量のアクリルアミドが生成されることを突き止めました。

老化成分であるAGEを多く含む物や、体内でAGEを多く産み出す食べ物を食べないことは老化を防止します。

AGEを多く含む食べ物とは加工肉や、高熱で作れられた食べ物です。

AGEの値が高い食べ物は下記の通りです。

ベーコン
ハム
ウインナー
揚げ物

また糖質を多く含むものは、体内で多くのAGEを作る原因になります。

糖質が多い食べ物が体内に入ると、高血糖を起こします。

血糖値が高い状態がより、糖化が起きやすくAGEを多く作ってしまいます。

上記の理由から、加工肉や揚げ物、糖質をたくさん含む食べ物は老化を予防するために避けた方が無難です


スクワット

筋肉量も骨密度もピークは20代、その後は減少の一途をたどり、 筋肉量は50代から1年間で1~2%減り、 骨密度は65歳から1年間で1.5%ずつ減っていきます。

最も衰えやすいのは、 太ももなどの下半身の筋肉 です。

足腰を丈夫にするだけでなく、 スクワットは全身を整えます。

呼吸がラクになり、 血糖値をコントロール、 便秘や尿もれを改善し、 下腹ぽっこりを解消します。

1日30回のスクワットを行うと、老化によっておこる筋肉萎縮や代謝の低下を緩和させることができます。

筋肉量を増やすことは、基礎代謝向上につながります。

またスクワットを行うことで、筋肉の60%を含むと言われる太ももを鍛えることができます。

しかし、過度なスクワットは、活性酸素を生み出し、老化につながる恐れがあるので、無理なく行うことが大切です。


抗酸化物質

人の体は酸素を利用してエネルギーを作りだしていますが、酸素を利用すると同時に活性酸素は常に体内で生じています。

この活性酸素が体内の細胞を傷つけ、被害をもたらしています。

活性酸素は老化、がん、シワ、しみ、糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病の原因となります。

体内で増えた活性酸素を除去していくことが、老化や、がん、生活習慣病などの予防になりますが、活性酸素によって酸化を抑えることを、抗酸化と言い、活性酸素から体を守ることを抗酸化作用と言います。

体内では活性酸素を無毒化する抗酸化の働きが加齢によって低下していきます。

そのため処理しきれなかった活性酸素は体内にたまり、より毒性の強いものへと変わっていきます。

抗酸化物質とは、酸化されやすい物質のことで、活性酸素などによって人の体が酸化されるよりも優先的に酸化してくれます。

そのため、抗酸化物質自身が酸化されることで、体を酸化から防御してくれます。

抗酸化物質によって、体内の細胞は無傷でいられます。

抗酸化物質を食べることで、老化を引き起こす体内の酸化を防ぐことができます。

ビタミンA・C・Eやポリフェノールは抗酸化物質として知られています。

ビタミンA・C・Eを摂取できる緑黄野菜は下記の通りです。

かぼちゃ
ほうれん草
ブロッコリー
しそ
にんじん
ピーマン

ポリフェノールを摂取するには、3つの飲み物からとることができます。

ワイン
緑茶
コーヒー

これらの野菜や飲み物をとることで、老化防止に役立つ抗酸化物質をとることができます。


NMN

若返りの薬として知られている、NMNは老化の原因や症状を予防するだけではなく、老化によって落ちた体の機能の向上が期待されます。

NMN(ニコチンアミドモノヌクレオチド)は、ビタミンB3からつくられ、ブロッコリーやアボカド、トマトなどにも微量に含まれる食品成分です。

ワシントン大学医学部の今井眞一郎教授によると、NMNは老化によって衰退する身体機能の低下を予防し、老化による病気の原因を治療できると述べられています。

NMNは、もともと人間の身体の組織や細胞に存在する物質で、体内でNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)に変化します。

老化や寿命をコントロールするのは、サーチュイン遺伝子ですが、この遺伝子がつくりだすたんぱく質、サーチュインのひとつ、SIRT1(サーティーワン)は、NADを使うことで、全身のさまざまな機能を回復させることがわかっています。

つまり、若さを保つには、NADが不可欠というわけです。

 今井教授は「体内のNMN量は加齢によって減少し、それに伴い、NAD量も減っていきます。

そこで、化学的に生成されたNMNを、体外から補充することを考えました」 と述べています。

今井教授の研究グループは、2007年から、マウスによる臨床実験をスタートしました。

5ヵ月齢のマウスに1年間毎日NMNを与えたところ、見た目、運動能力、活動量、細胞レベルで若返り、明らかな老化抑制効果が認められたといいます。