最先端の技手はピアノを弾けるまでに進化しているが自然な動きを再現するまでには至っていない

ロボット工学やAI分野の研究・開発スピードが加速していることと連動し、我々の想像以上の速さで義肢分野も進化を遂げています。

イギリスのブリストルに本社のあるスタートアップ、オープンバイオニクス社は『ヒーロー・アーム(Hero Arm)』というスタイリッシュなデザインの3Dプリンタ製義手を、イギリス国内でのみ販売しています。


筋肉が発する電気信号を読み取り、実際の手のようにモノを掴んだりできる筋電義手(バイオニック・ハンド)と呼ばれる『ヒーロー・アーム』の重さは150グラム以下と軽量です。


対象年齢は9才以上で、価格は約5,000ポンド(約73万5,000円)で、日本では最低でも150万円以上すると言われているため、その半額といえます。


補綴診断を受けたユーザーは自分の体に合わせて、サイズや色をカスタマイズできます。

カスタマイズ用のカバーは119ポンド(約1万7,300円)~399ポンド(約5万8,000円)という価格帯で発売されている。


イギリスのSteeper Groupがロンドン在住の26歳Nicky Ashwellさんという女性のために「BeBionic」と呼ばれる小さな義手を製作しました。

同社によるとこの義手は解剖学的にもっとも正確で他に類を見ない精密さと自然な動きを兼ね備えているとのことです。


同社は、細かい設計の部品でできているF1のスポーツカーの骨組みを作るのと同じ技術を使ってこの義手を製作したそうです。

義手でありながらも大まかな感じではなく、本物の手と同じ機能を果たす14種類の精巧な握り方ができるように作られています。

この義手は、腕の筋肉の動きによりセンサーが作動して手が動くという仕組みです。

一本一本の指にはモーターが入っていてそれぞれ独立して動き、本物のように動くように337のパーツから出来上がっています。

指は、速さと強さのバランスをうまく取るためにレアアースのマグネットでつながっていて、本物の指先のような柔らかいリアル感を出すため指先には気泡が入っているそうです。

レンガ25個分相当の45kgくらいまで持ち上げることも可能です。


北米では大学主導で研究・開発を進める事例が多いです。

ジョージア工科大学のギル・ウェインバーグ教授のチームが研究・開発を進めるのは、楽器の演奏を可能とする筋電義手です。

音楽家でもあり、新しい楽器の発明家でもある同教授の専門は音楽テクノロジーです。

事故で右腕を失ったため、同大学から筋電義手の提供を受けているジェイソン・バーンズ氏がピアノを演奏する動画を、2017年末に公開しています。


義手が映画『スター・ウォーズ』のルーク・スカイウォーカーが装着したものに似ていることから、「Skywalker Hand」というタイトルが動画に付けられ話題となりました。

「Skywalker Hand」は超音波技術によって、義手ユーザーの指の動きをセンサーで感知して動かすという仕組みです。