階段を上ることができる電動車いす

私も含めて、これから高齢化社会がさらに進んでいくと、生活上最も障害になるのが階段です。

世の中でありそうでないものは多くあるが、これだけ多くのものが進歩しているにも関わらず、階段を上る車いすというのは日本では非常に少ないのが現実です。

Scalevo=Scewo Bro

「Scalevo」は、スイスのETH Zürich(チューリッヒ工科大学)の大学生8名、チューリッヒ芸術大学のデザイナー2名たちが開発した電動車いすです。

この車いすの最大の特長は、「階段を上る」ことです。開発チームは、1年もかからずにScalevoを開発したといいます。

Scalevoには、角速度センサー(ジャイロセンサー)やローテーションセンサーなどが搭載されています。これらのセンサーとアルゴリズムによって、Scalevoに乗った時にバランスが自動的に取れるようになっています。

Scalevoには、角速度センサー(ジャイロセンサー)やローテーションセンサーなどが搭載されています。

これらのセンサーとアルゴリズムによって、Scalevoに乗った時にバランスが自動的に取れるようになっています。階段で走行する際も、体勢を崩すことなくScewoが水平を保ってくれるので安心です。

セグウェイに用いられてるバランスシステムの採用により、従来の4輪モデルから、スタイリッシュな2輪モデルへと進化しました。

階段を上っている時にはレーザーセンサーで周囲を検知し、階段を上り終えたタイミングで補助車輪が出るようになっています。

搭載しているバッテリの容量は20AHrですが、「動作検証のために、1日中、乗り降りしても問題なく動いていた」(ETH Zürich)といいます。



「Scalevo」はその後「Scewo Bro」スケボブロとしてさらに開発が進められています。


2015年に発表されたプロトタイプ「Scalevo」を、さらに改良したものがScewoです。

「Scewo Bro」 はバランスを維持できる車椅子で、階段を自力でスムーズに昇降できます。スイスの学生がデザインした Scewo Bro は、戦車を思わせるようなゴム製のキャタピラを搭載したトラックにより、角度を問わず大抵の階段を登ることが可能です。


Scewo Broは電動車いすとしてブレークスルーを実現しましたが、まだいくつかの制限があります。螺旋階段は登ることができません。また40度以上の坂、または8.0インチ(20 cm)より高い段差も上ることはできません。

現在は、スイスでのみ、Scewo Broを33,000ドル強で購入できますが、まもなくオーストリアとドイツでも購入が可能になります。将来的には、厳しい規制があるかもしれませんが、米国を含む世界中で販売たいとしています。

TopChair-S

「TopChair-S」は従来の電動車いすと同様に、通常は4輪で走行します。階段を上るときには「Scewo Bro」と同様にゴム製のキャタビラでがせり出して回転駆動する構造になっています。


TopChair-Sは、階段などの障害物の開始と終了を自動的に検出し、段差高さ20cm、最大傾斜35度の階段を上ることができます。

階段を後ろ向きで登り、前え向きで降りることができますが、その間乗員を水平な角度に保ちます。

電動車いすを自由に操縦できるジョイスティックと、さまざまな機能を表示するLCDスクリーンを備えています。

2つの60-A/hバッテリーが電力を供給するために使用されています。

1回の充電で電動車いすは毎時6マイルの速度で約22-28マイルの距離を移動することができます。

2つの400ワットモーターが、階段を上るためのトラックの駆動に使用され、2つの35ワットモーターが通常使用される車輪の駆動に使用されます。

TopChair-Sは、同社のウェブサイトから約€15,000(約US $ 16,320)で注文できますが、米国への輸出はまだFDAの承認待ちのようです。





Caterwil GTS3

ケータウィルGTS3は、ホイールとトラックプラットフォームを備えた電動車椅子です。トラックとホイールの切り替えは、リモコンのスイッチボタンを1回クリックすることにより行われます。



トラックモードは階段を登ったり道路上の障害物を乗り越えるために機能します。最大40度の勾配で最大20cmの階段を登ることができるといいます。キャタピラーからホイールへの変換、またはその逆の切り替えがワンクリックで簡単に行われます。

階段クライミング車椅子ケータウィルGTS3 価格:10,880ドル