ヨーロッパの洗濯事情

アメリカの洗濯事情には、なるほどと思わせるものがありますが、ヨーロッパも同様でしょうか。

アメリカの習慣は、むしろヨーロッパから伝わったようにも思われますが、どうでしょう。

それぞれのお国で、事情が異なるので一概にには言えないのかもしれません。


ドイツ

洗濯機が備え付けられてない、とかではなく、洗濯機を部屋で使える「設備」がそもそも整っていません。

日本ではだいたい各部屋に洗濯機置き場があります。

ドイツにはそれがありません。

もちろん、一軒家には付けるでしょうしアパートによっては各部屋についているところもありますが、日本と比べて、「部屋に洗濯機がない」というのは、ドイツでは一般的なことのようです。

では、洗濯はどうしてるのかと言いますと、(これもアパートにも依りますが)多くの場合は地下などにランドリールームがあり、そこに世帯分程度の洗濯機が配置されていることが多いようです。


ヨーロッパの古い街並みを思い浮かべていただければイメージが付くと思うのですが、基本的にベランダがある建物はあまり無いようです。


なので、そもそも外に洗濯物を干すようなスペースがありません。

そのため、地下のランドリールームに掛けて干すか、洗濯機の乾燥機能を使うことになります。

ランドリールームに干す場合、洗濯が終わったら(ちなみに、洗濯だけで2時間ほどかかります!)ランドリールームに行き、洗濯物を干し、乾いた頃にもう一度取りに行く必要があります。

ドイツ、フランスなどヨーロッパは『硬水』です。

硬水には大量の『カルキ』が含まれています。

カルキは水が乾いた後に白く残る石灰のことです。

カルキ抜きをせずに洗濯したら汚れは落ちにくくなるのはもちろん、洗濯機の故障の原因にもなります。

カルキ除去剤はdmやREWEのプライベートブランドなら4€くらいで購入できます。

ドイツで洗濯をする際に考えるべき洗剤の種類は、白物用洗剤、色物用洗剤、黒物用洗剤、ウール用洗剤、カルキ除去剤、除菌剤、柔軟剤、の7種類があります。

ドイツの洗濯機には、古いアナログ式のものと新しい最新コンピュータ式のものと2種類あります。



イギリス

イギリス(特にイングランド)は硬水地域がほとんどです。

イギリスの洗濯機はドラム式のもので、キッチンに備え付けられています。


こちらの洗濯機は、少量の水でたたき洗い、かつ、お湯で洗うのが主流です。

お湯(30~40℃)だと洗剤も泡立ち汚れが落ちやすいと言われていますが、その分色落ちがしやすくなるので、日常のお洗濯であればColdに設定して洗ったほうがよいです。

それでも濃い色の洋服と白色のものを一緒に洗うと色移りしてしまい、お気に入りの洋服がダメになってしまうこともあります。

イギリスでは、色ものと白ものは分けて洗うのが鉄則です。

イギリスでの洗濯の干し場は基本、浴室です。

特にロンドンでは、景観を気にして裏庭や中庭で干すことはあっても、前庭やバルコニーなど人目につくところに洗濯物が干してあることはまずありません。

近隣住民からのクレームとなることもあります

イギリスの天気は移ろいやすく、特に冬になると日照時間も少なく霧が出たり雨が降ったりと外干しにはまったく向かない天気になります。

そのため、浴室などに洗濯物を干します。

空気が乾燥しているロンドンでは意外とすぐに乾きます。

ただ、大量の洗濯ものを一度に干すなど湿気が強いとカビ発生の原因になるので、十分な換気や空気の通り道を確保するなどの対策が必要です。


フランス

フランスでは窓辺やベランダに洗濯物を干すことをしません。

フランスには古い建築物が残る景観を守る文化が根付いています。

古い街並みに洗濯物が外干しされている風景は美しくないという意識がフランス人にはとても強いです。

洗濯物の外干しは街の景観を壊すという観念があり、部屋干しでいくら部屋が湿ってしまったり、洗濯物の乾きが悪かったりしてしまっても、外干しをすることはありません。

フランス人にとって洗濯物は他人には見てほしくないプライベートな物であり、特に下着が知らない他人の目に晒されることは我慢できないことです。

そのため、洗濯物を外干しすること自体、抵抗があるのだそうです。

フランスでは、外干しすると排気ガスなどで、洗濯物が汚れると考える人も少なくはありません。

事実、パリは大気汚染が深刻で、年に何度か悪化するので、自動車の進入が制限されたりします。

そのような環境の中で洗濯物を外干しするのは、衛生的に良くないのではないかとフランス人は思うのだそうです。

パリでは絶対に見かけませんが、コート・ダジュールなど、南仏の街を歩いていると、日本のように洗濯物を外干ししている景色が見られます。

南仏では、洗濯物は太陽の光で乾かすのが一番という考え方が根付いており、これは南仏独特の習慣なのだそうです。

フランスでは、日本のように風呂場に浴室乾燥機が付いていることはありませんので、部屋干しか、乾燥機を使うことが基本です。

フランスでは乾燥機付き洗濯機が主流となっています。

ただ、ベランダのあるアパートや庭のある家に住む人たちは、柵などがあり、道からは見えないのであれば、洗濯物を外干ししていることもあります。

道路から洗濯物が見えることには反対ですが、そうでなければ洗濯物の外干しを好むフランス人も少なくはありません。


イタリア

イタリア人は洋服選びはもちろんのこと、大切な衣類の洗い方にも強い愛情とこだわりを持っています。

そのため洗剤の種類や洗濯機のボタンの数は日本の倍以上です。

イタリアで洗濯機というと大抵はドラム式で、台所のシンク下にあります。

そして、日本との最大の違いは洗濯時間です。

1回スイッチを入れると終わるまでに2〜3時間かかるため、外出の予定がある場合などは注意が必要です。

なお、乾燥については乾燥機もありますがそこまで普及しておらず、外干しもしくは部屋干しが一般的です。

日本のようにベランダに干す人が大半ですが、街中や観光地に住居がある場合、景観を損ねるため「外干し禁止」の物件もあり、その場合は物干し台を使用して部屋干しします。

洗濯機の使用方法については、基本的には洗濯機の表示や説明書に従って、洗剤投入口に洗剤を入れてスイッチを押せばOKです。

「普段着orお洒落着」で洗い分ける要領で「白」「それ以外」に大別してから白物は高温(60〜95度設定)で、それ以外は一般(〜30度)で洗うと色移りのリスクが減るため安心です。

ちなみに、温度設定ダイヤルは大抵の洗濯機についています。

イタリア人はしわ取り、殺菌、乾燥、柔軟剤代わりに、全ての衣類にアイロン掛けする人が少なくありません。