PCが突然再起動する原因


このところ、PCが突然停止して、画面が真っ黒になったり、勝手に再起動することがあります。

原因は、ソフト面、ハード面、いずれにも色々な要因が考えられるようです。

再起動は、本体部品の故障よりも、システムに問題がある場合が多いとのことです。

まずはソフト面からチェックし、そののちハード面を調べるのが妥当なようです。


Windowsの自動更新

Windowsが自動更新になっていると、更新プログラムの内容によっては勝手に再起動まで行われます。

Windows10では、デフォルトで自動更新がオンになっています。

そのため、更新時には自動的にアップデート・インストール・再起動が行われます。

パソコンの使用中に「Windows更新プログラムの構成中」というメッセージが出たときは、更新が行われている状態です。

このように、いつの間にか更新が始まり、終了後に勝手に再起動するのは不具合ではありません。

更新が完了次第、また平常通り使用できます。

更新はシステムの安全性を保つために必要な作業ですが、更新のためとはいえ急な再起動を避けたい人は、設定で自動アップデートの停止を行うことができます。

Windows10は「バージョン1903」以降、更新を一時停止する機能が搭載されています。

1)[スタートボタン]から[設定]を選択
2)[更新とセキュリティ]を選択
3)Windows Update画面で[詳細オプション]を選択
4)[Windowsの更新時に他のMicrosoft製品の更新プログラムを受け取る]をオンにします。

デバイスドライバの不具合

パソコンから周辺機器を操作するときに使うソフトウェアが「デバイスドライバ」です。

プリンターなどの周辺機器をつないでいても、このデバイスドライバをインストールしていないと再起動することがあります。

また、ドライバが適切にアップデートされていない場合や、不具合があるときも同様です。

デバイスドライバに不具合があると、一般的には青いエラー画面が表示されますが、中には起動中に再起動することもあります。

また、デバイスドライバが最新バージョンになっていないため、不具合が起きるケースもあります。

システムの自動修復

Windowsでは基本的に、システムの自動修復が可能です。

再起動時に2回連続でエラーが起きると、3回目の起動時に「自動修復モード」になります。

エラーによってWindowsが起動できないと、「自動修復を準備しています」の表示とともに修復が始まり、直ったあとに起動して通常の状態に戻ります。

自動修復後も起動できない場合、「Windowsが正しく読み込まれませんでした」のメッセージが現れます。

1)「Windowsが正しく読み込まれませんでした」の画面で、[詳しい修復オプションを表示する]を選択します。

2)「オプションの選択」画面で[トラブルシューティング][詳細オプション]の順に選択します。

3)[スタートアップ修復]を選択します。

4)「続けるにはアカウントを選んでください」のメッセージ表示後、アカウントを選びパスワードを入力し、[続行]をクリックします。

5)修復実行、成功後に再起動し、通常の状態に戻ります。

システムの復元

Windows10では、起動時にエラーが出ると「Windows回復環境」の画面が開きます。

1)「回復」画面の「Windowsが正しく読み込まれませんでした」のメッセージ下の[詳しい修復オプションを表示する]を選択します。

2)「オプションの選択」画面で[トラブルシューティング]を選択します。

3)[詳細オプション]を選択し、[システムの復元]をクリックします。

4)「システムの復元を準備しています」「続けるにはアカウントを選んでください」の表示後にアカウントを選び、パスワードを入力して[続行]をクリックします。

5)「システムファイルと設定の復元」と表示されたら、[次へ]をクリックします。

6)一覧から正常に動作していた復元ポイントを選んで、[次へ]をクリックします。

7)「復元ポイントの確認」で[完了]をクリックします。

8)復元完了後、[再起動]をクリックします。

9)「システムの復元は正常に完了しました」と表示され通常通りに起動、復元完了します。


ウイルス感染

ウイルス感染時には、Windows起動後の再起動や、一定間隔での再起動が起きやすくなります。
ウイルスへの感染を避けるには、セキュリティソフトを導入して対策しておくことが大切です。

セキュリティソフトをインストール、または最新バージョンにアップデートしておくことが肝要です。

特に悪質なウイルスに感染すると、セキュリティソフトで検出されず、Windowsの設定情報が登録されているレジストリの修復まで必要となることもあります。


ハードディスクの故障

ハードディスクの故障も、再起動の原因のひとつです。
また、ハードディスクの故障が原因で、ハードディスク内にデータの読み取りや書き換えができなくなった「不良セクタ」が大量発生した際も、再起動しやすくなります。

不良セクタ自体はHDDが新品の状態でも存在しますが、経年劣化でも不良セクタは増え続けるため、不良セクタが多くなりすぎるとデータを管理しきれなくなりHDDに異常が発生します。

OS起動時に必要なデータが保存されたセクタが不良セクタになってしまい、そのデータを読み取れなくなって正常に起動できなくなるなどの症状も現れます。

この場合には、Windows10の「ディスクチェックツール」を使って、不良セクタの修復を試すことができます。

1)問題の起きているドライブを右クリックし、[プロパティ]を選択します。

2)[ツール]タブを選択し、「エラーチェック」の[チェック]をクリックします。

3)不良セクタがあった場合、[ドライブのスキャンと修復][ファイルシステムを修正する時間]をクリックして修復開始します。

4)修復完了後に再起動をします。

他にも、ハードディスクから異音がする、パソコンの動作が遅くなる、Windowsが起動しない、ブルースクリーンなどの不具合があるときは、ハードディスクの故障が考えられます。

メーカー別の診断ツールを使い、ハードディスクの不具合を診断可能です。

メモリー故障

メモリーが故障していると、起動時などメモリーを使う作業のときに、突然再起動します。

また、フリーズやブルースクリーン、ピープ音など、さまざまな不具合が出ることもあります。

特にデスクトップパソコンの場合は、本体内部にほこりが入ってメモリー部分の接触が悪くなることもあるので、ほこりを溜めないよう、定期的に清掃をすることが肝要です。

メモリーの故障の際は、パーツ交換が必要になります。



マザーボード・電源系統の故障

マザーボードや電源ケーブルに不具合が生じると、電源供給に問題が生じて再起動する場合があります。

パソコンを3~5年使っていると、マザーボードの電気を蓄えたり放出したりするコンデンサーの機能が低下するため、本体に十分な電源供給ができなくなる場合があります。

再起動以外にも、動作が遅くなった・フリーズする・画面が乱れる・ピープ音が何度も鳴るなどの症状が出ているときは、マザーボードが故障している可能性があります。


熱暴走

パソコン内部の熱が上がりすぎてしまうと、エラーを起こして再起動します。

本体内部の部品は極端な温度に弱いため、熱がこもると故障する恐れもあります。

温度や湿度が高い場所でパソコンを使っていないか、内部の熱を冷ますファンに埃が溜まっていないかをチェックして、パソコンの熱暴走を予防しましょう。

セーフモード

何度もパソコンが再起動してしまう場合は、「セーフモード」で起動してみます。

セーフモードとは、Windowsを使用するために必要最低限のシステムファイルやデバイスドライバーだけでパソコンを起動するモードです。

不具合を引き起こす原因を特定するため、パソコンをセーフモードで起動して、正常に動作するかどうかを確認します。

セーフモードで起動したら、[設定][アプリ]と順に選択していくとアプリ一覧が見られるので、トラブルの原因となっているアプリを削除します。

セーフモードの起動方法(Windows10)は以下の通りです。

1)「設定」画面の[更新とセキュリティ]を選択します。

2)[回復]を選択し、「PCの起動をカスタマイズする」欄の[今すぐ再起動]をクリックします。

3)トラブルシューティング][詳細オプション][スタートアップ設定][再起動]を順に選択します。

4)「スタートアップ設定」画面でキーボードの[4]を押します。

5)サインインするとセーフモードで起動します。