クリプトン球とS型ミニ電球とLED電球の違い

昨夜突然トイレの電球が切れたので、カバーを外してみると、クリプトン球が使われていました。

我が家の使い方では25年以上も持ってしまったので、電球を1個2個購入するのであれば、価格が約半分のS型ミニ電球でも良いのかもしれません。

最近は使用電力を考えると、小型LEDへ交換することも検討対象となります。


クリプトン球

クリプトン球とは、白熱電球の一形態です。

通常の白熱電球には、ガラス球の中に「アルゴンガス」が封入されているのが一般的ですが、アルゴンガスでなく「クリプトンガス」と呼ばれる気体が封入されている白熱電球を「クリプトン球」と呼びます。

また、小サイズ化が可能なため、コンパクトにしたものは「ミニクリプトン」と呼ばれることもあります。

クリプトン球には、クリプトンガスが封入されています。

クリプトンガスの特徴は従来のアルゴンガスの場合と比較して、点灯時のフィラメント昇華(蒸発)を抑制することができるという特徴があります。

そのため、一般の白熱電球と比較して長寿命となっているのが特徴です。

クリプトン球は、一般電球よりも2倍長寿命で、消費電力を約10%低減できます。

クリプトンガスは、アルゴンガスよりも熱を伝え難く、熱損失が小さいため寿命が長くなり、発光効率も改善されます。

アルゴンと窒素の混合ガスが封入されている「シリカ電球・クリア電球」では、約1,000時間程度の寿命を確保しているのに対し、クリプトンガスを充填している「クリプトン電球」では、2,000時間程度の寿命が確保されています。

また、通常の白熱電球よりもコンパクトにすることができます。 口金はE17タイプ(17mm)が基本となっています。

なお、クリプトン球については、電球形蛍光灯やLEDランプでの代替が困難なことから白熱電球の生産停止の対象とはなっていません。KR(クリプトン球)には、サイズ(形状)のことなる、「S形」と「PS形」、「R形」の3種類があります。

クリプトン球は、ダウンライト等のベース照明のほか、スタンド照明やブラケット照明に使用されています。

電球サイズが小さいことにより、使用名器具を小さく製作できるうえ、輝度を高く設計できるので、パウダーコーナーやトイレ用のブラケットなどでの使用例が数多くあります。


S型ミニ電球

シリカ電球やクリア電球と同様の特性を持つ小型の白熱電球です。

口金はE17という小さなものを使用しており、シャンデリアやブラケットに使用されています。

寿命が短いためランプ交換頻度が多くなるため、設置場所には注意が必要です。

高所のシャンデリアや構造が複雑なブラケット照明に用いると、ランプ交換が煩わしくなる原因となります。

ミニ電球は、シリカ電球と同様、ガラスグローブにアルゴンガスを封入した電球であり、シリカ電球よりも小型なのが特徴です。

ガラスグローブとフィラメントで構成される一般のシリカ電球と比較し、約1/4という小型サイズです。

電球の口金はE17に取付可能で、形状・特性ともにミニクリプトン電球に近いですが、価格は若干ながらミニ電球が安価です。

ランプサイズが極めて小さいため、小型灯具の製作に適しています。

LED光源が普及する以前は、洗面所のブラケット照明に内蔵するなど、ランプをできるだけ目立たせない灯具の電球として多用されていました。

小型LED電球

LED電球の黎明(れいめい)期には、「クリプトン電球をLEDで置き換えることは不可能」と言われてきましたが、2013年頃からクリプトン電球を置き換えるLEDクリプトン形電球が登場しています。

明るさについても十分な明るさで、E17口金のミニクリプトン形LED電球の利用が増加しています。

LED電球の明かりは、口金の直下は明るくなるが、上方は明かりが届かないという特性がありました。

こうしたことから、E17の小型電球をLED電球に置き換えても、明るさが十分ではないという意見がありました。

しかし最近では、白熱電球並みの明るさを実現したLED電球も増えています。

「高配光タイプ」は、明るさが直下だけでなく上方にも広がるタイプのLED電球です。

配光とは光の広がりのことで、商品パッケージに配光について記載されています。こうした配光に配慮されたLED電球であれば、利用範囲は拡大しさまざまな用途に利用できます。

E17の電球は、天井に埋め込んだダウンライトに利用されるケースが多くあります。

天井に埋め込んで利用するダウンライトは、天井に断熱材を利用している場合には、断熱材施工器具を使わなければ火事などの事故につながる可能性もあります。

また、お風呂場で利用する場合には、水がかかっても問題がない密閉型器具に対応した電球を使うなどの注意が必要です。

天井に埋め込むダウンライトは、小型の電球が適していることもあって、口金サイズがE17の電球が利用されています。

天井に埋め込んで利用する場合、天井に断熱材を入れている住宅では熱が逃げないため、照明器具の温度が異常に上がり、事故につながる可能性があります。

そのため断熱材を利用している天井に利用するダウンライトには、「断熱材施工器具」であるLED電球を選ぶ必要があります。

また、お風呂で利用する照明器具は、密閉型器具という水が入らない仕様になっているため、利用する電球は密閉型器具対応のものでなければ利用できません。

口金サイズだけでなく、こうした点も考慮してLED電球を選ぶ必要があります。


クリプトン電球と小型LED電球の比較

下記製品で比較します。

1)LED電球 E17 40W 相当(消費電力5.6W)×1コ 約¥3,000

2)クリプトン球 フロスト E17 40W相当(消費電力36W)×25コ 約¥2,500(1個当たり約¥100)

LED電球の定格寿命は約40,000h(時間)です。
この寿命いっぱいに使用する電気代は、全国の平均の電気料金22円/kWhで計算すると、5.6W×40,000h×22円(kWh)=約¥4,928になります。

一方、クリプトン球の定格寿命は約2,000h(時間)です。

ほぼ同じ時間をクリプトン球を使用したとすると40,000h/2,000h=20個を必要とします。

電気料金は、36W ×40,000×22円(kWh)=約¥31,680

¥31,680/¥4,928=6.43 

クリプトン球は、LED電球の6.4倍も電気代が掛かります。

40,000hは一体何年かというと、一般的なリビングやダイニングの照明を考えると、1日の点灯時間はおおよそ5時間として、40,000h÷5h=8,000日=約22年になります。

1年あたりの電気代はLED電球は¥224 クリプトン球は¥1,440になります。

約22年LED電球は交換不要ですが、クリプトン球はその間に21個交換(約1年に1個)が必要です。

LED電球の高いイニシャルコストをどの時点で吸収できるのかを確認します。

LED電球の場合 1個 約3,000円

クリプトン球は 1個 約100円

1日約5時間使用する場合、約26ヶ月(2年と2ヶ月)で費用対効果が出ます。

1日1時間程度のトイレの電球などで考えてみます。

LED電球の場合 約110年の寿命ですから、まったく考える必要がありません。

クリプトン球の場合 約5年とちょっとの寿命で、約142ヶ月(11年と10ヶ月)で費用的にはプラスに転じます。

電球型蛍光灯も選択肢に入れてもよいかもしれません。

40W相当の明るさで 消費電力は約8〜9W 定格寿命は約6,000〜8,000時間 価格は約¥200〜1,000です。