スバルXV

SUBARU XV(スバル・エックスブイ)は、SUBARU(旧・富士重工業)が生産・販売していたクロスオーバーSUV(北米ではサブコンパクトカテゴリー)です。

北米市場でのモデル名はXV CrosstrekまたはCrosstrekでした。

2022年発表の4代目から車名が全世界共通でクロストレックに統一された。


3代目 GT系(2017年 - 2023年)

3代目は、「Fun Adventure」をコンセプトに、都会的で洗練されたデザインとスバルらしいSUVとしての走破性、そして世界最高水準の安全性能を兼ね備えたクロスオーバーSUVとして開発が行われました。

株式会社SUBARUへの社名変更後、初のモデルとなりました。

エクステリアでは、ヘキサゴンモチーフを基本にしたフロントグリルに幾何学テクスチャーを施しました。


また、スバル車の共通モチーフであるポジションランプは、グリルの横バーと連続性を持たせ、BOXERエンジンピストンのイメージを表現しました。

さらにランプ全体を薄型でシャープな造形とする事でスポーティさを表現しました。

サイドはフロントフェンダーからドアパネル・リアショルダーまで繋がるラインとリアに向けて跳ね上がるドアパネル下部の2つのキャラクターラインを設け、フロントバンパー・ホイールアーチ・サイドシル・リヤバンパーには動きのある形状としたマットブラックのクラッディングを施しました。


リヤはコンビランプを左右に大きく張り出すことによりワイド感とシャープさを強調しました。

また、ブラックのリヤスポイラーやリヤバンパー上のマットブラックのクラッディングにより、個性的なキャラクターを強調しました。


ボディサイズは、先代モデルに対して全長が+15 mm、全幅は+20 mm、ホイールベースは+30 mmとそれぞれ拡大しました。

なお、全高は先代モデルと共通の1,550 mmに抑えられており、ほとんどの機械式立体駐車場に入庫できるようにしています。

また、最低地上高も、先代モデル同様200 mmに設定し、アプローチアングルを最適化しています。


ドアは直角近くまで大きく開き、ドア開口部も広くなりました。

インテリアは、ブラックとグレーを基調にオレンジステッチを強調要素として加えました。


また、インストルメントパネルは抑揚を持たせた大胆な造形に変更しました。

シートトリムは4種類を設定しました。

安全装備面では、「アイサイト (ver.3)」を先代モデルに引き続き、全車に標準装備しました。

北米市場ではオプションのCVTモデルに標準装備されています。


新たに「車線中央維持機能」を採用するとともに、ACC(全車速追従機能付クルーズコントロール)の機能強化を実施しています。

また、「スバルリヤビークルディテクション」(後側方警戒支援システム)、「ハイビームアシスト」から構成される「アドバンスドセイフティパッケージ」を、先代に引き続きメーカー装着オプションとして設定しています(「1.6i EyeSight」を除く)。

また、運転席SRSニーエアバッグ、歩行者保護エアバッグを新採用し、全車に標準装備しました。

先代モデルから装備済みのデュアルSRSエアバッグ、SRSサイドエアバッグ+SRSカーテンエアバッグと合わせ、合計7つの乗員保護用エアバッグを標準装備としました。


新プラットフォーム「SUBARU GLOBAL PLATFORM」の採用により、操舵応答性と操舵安定性を飛躍的に向上し、車線変更時などで操舵に対して車が線形に反応するようになりました。

併せて、衝突時のエネルギー吸収量を2代目比1.4倍に増大。ボディ構造の最適化と高張力鋼板の適切配置と相まって重量増を抑えながら全方位での衝突安全性を向上しました。

併せて、ボディはフレームワークを一新するとともに、プラットフォームと上屋骨格の結合強化、リアフレームとサイドシルの結合構造見直し、構造用接着剤の採用などによってボディ全体の剛性を向上し、振動騒音を抑制しています。


フロントサスペンションは、クロスメンバーの構造を変更してエンジンマウント取付け部の剛性を向上し、振動を遮断しています。

また、リヤサスペンションでは、サブフレームブッシュの形状を工夫することで、ブッシュを硬くすることなくサブフレームのロールを抑制しました。

これにより運動性能と振動騒音の低減を両立しました。

また、サスペンションの取付け部剛性を高めることで、しっかりとダンパーを動かせるようにするとともに、ダンパーの減衰力を最適化しました。

さらにリヤスタビライザーを車体に直接取り付けることでサブフレームへの入力が減り、車体の揺れを抑えています。


2.0 Lエンジンの「FB20」型は燃料システムを直噴化し、約80%の部品の設計を見直すことで、燃費性能と実用域トルクの向上を実現しました。

最高出力は、+3 kw(4 PS)向上し、113 kw(154 PS)を発生します。


なお、最大トルクの数値は196 N・m(20.0 kgf・m)で、先代からの変化はありません。

また、廉価版として、1.6 Lエンジンの「FB16」型を新搭載しました。


なお、ハイブリッドモデルの「スバルXV HYBRID」は、2代目への移行で一旦廃止されていましたが、2018年10月の改良時に、e-BOXER搭載グレード「Advance」として復活しました

北米では2.5L FB25Dエンジン搭載モデルもあります。


トランスミッションは、先代に引き続きリニアトロニックCVTを全車に搭載しています。

北米市場は6速MTが標準でCVTがオプション設定されます

「1.6i EyeSight」以外のグレードに設定されるマニュアルモードは先代の6速から、7速に進化しています。


アクティブトルクスプリットAWDには、走破性をさらに高める電子制御システム「X-MODE」を新採用(「1.6i EyeSight」以外の全車)しました。

エンジン・トランスミッション・AWD・VDCを統合制御し、4輪の駆動力やブレーキなどを適切に制御することで、悪路や滑りやすい路面、下り坂で効果を発揮します。


スバル XVとインプレッサスポーツの違い


インプレッサは2011年のモデルチェンジ5ドアハッチバックをインプレッサ スポーツに改名しました。

翌2012年にはインプレッサスポーツをベースとした、新型XVが誕生し、同時に独立した車種と位置付けるために車名からインプレッサを省きました。


この2代目は、2013年にスバル初のハイブリッドモデルが用意されたことでも話題となりましたが、インプレッサスポーツにハイブリッドの用意はありませんでした。

2016年になると本体のインプレッサは、新しいプラットフォームを使った5代目に進化しました。


翌年には、XVも新型プラットフォームを採用したモデルになり、現在へと続いています。

XVは、全長4,465mm×全幅1,800mm×全高1,550mmでホイールベースは2670mm、車両重量は1440kgです。

対するインプレッサスポーツは、全長4,460mm×全幅1,775mm×全高1,480mmで、ホイールベースは2670mm、車両重量は1350kgです。

ボディは、フェンダーアーチに樹脂パーツを追加したXVのほうが若干大きく、車重は装備品の違いで40−50kgほど増加しています。

全高の70mmの差は、そのまま最低地上高の違いで、スポーツの130mmに対して、XVは200mmが確保されています。


共通のボディなので居住性に差はないものの、乗降性はXVのほうが優れています。

搭載エンジンは、1.6Lと2.0Lの水平対向4気筒DOHCが共通です。

XVのみ2.0L水平対向4気筒+電気モーターのハイブリッド(e-BOXER)が用意されます。


駆動方式は、すべてAWDモデルのXVに対し、インプレッサスポーツには、AWDのほかにFFの2WDが用意されます。

JC08モード燃費も良好で、1.6i-L アイサイト同士で比較した場合、XVの16.2km/Lに対し、2WDのインプレッサスポーツは18.2km/Lをマークします。

最小回転半径がXVの5.4mなのに対し、インプレッサスポーツは5.3mと優位です。


エクステリアデザインは、同じボディを使うため酷似していますが、XVには専用のフロントバンパー、サイドクラッディング、リアバンパー、ルーフレールなどが装備され、ワイルドで躍動感ある印象に仕上がっています。

インテリアデザインも基本は共通で、内装のカラーやシートの意匠によって違いを出しています。


カーゴルームは、ともに385Lで、XVのe-BOXERのみ340Lとなります。

インプレッサスポーツの最低地上高を上げ、アウトドアシーンにも似合う万能な5ドアハッチバック(ショートワゴン)がXVです。


JNCAP安全性評価試験

衝突安全性能

199.7点 / 208

フルラップ前面衝突(運転席)
レベル5
レベル 5 /5
フルラップ前面衝突(助手席)
レベル5
レベル 5 /5
オフセット前面衝突(運転席)
レベル5
レベル 5 /5
オフセット前面衝突(後席)
レベル5
レベル 5 /5
側面衝突(運転席)
レベル5
レベル 5 /5
後面衝突頚部保護 (運転席)
レベル5
レベル 5 /5
後面衝突頚部保護 (助手席)
レベル5
レベル 5 /5
歩行者保護 (頭部)
レベル5
レベル 5 /5
歩行者保護 (脚部)
レベル5
レベル 5 /5
シートベルト着用警報
レベル5
レベル 5 /5
助手席[ ○ ] 後席[ ○ ]

予防安全性能

118.8点 /126.0

被害軽減ブレーキ[対車両]
32.0 /32.0
被害軽減ブレーキ[対歩行者]
61.8 /65.0
車線逸脱抑制
16.0 /16.0
後方視界情報
6.0 /6.0
高機能前照灯
1.4 /5.0
ペダル踏み間違い時加速抑制
1.6 /2.0
















仕様


概要
販売期間2017年5月24日 -
2023年予定
(発表:2017年4月6日、生産終了:2022年10月31日)
ボディ
乗車定員5名
ボディタイプ5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式四輪駆動(アクティブトルクスプリット式AWD)
パワートレイン
エンジンガソリンエンジン:
1599 cc FB16 H4 DOHC
1995 cc FB20D H4 直噴DOHC
1995 cc FB20V H4
1995 cc FB20D e-BOXER H4 直噴DOHC2018年10月-
2498 cc FB25D H4 DOHC
モーターMA1型:交流同期電動機
(e-BOXERのみ)
2018年10月-
最高出力FB16型:
85 kW (115 PS)/6,200 rpm
FB20型:
113 kW (154 PS)/6,000 rpm
2.0L(e-BOXER)
エンジン:
107 kW (145 PS)/6,000 rpm
モーター:
10 kW (13.6 PS)
2018年10月-
FB25型:
136 kW (185 PS)/5,800 rpm
最大トルク

FB16型:
148 N・m (15.1 kgf・m)/
3,600 rpm
FB20型:
196 N・m (20.0 kgf・m)/
4,000 rpm
2.0L(e-BOXER)
エンジン:
188 N・m (19.2 kgf・m)/
4,000 rpm
モーター:
65 N・m(6.6 kgf・m)
2018年10月-

FB25型:
239 N・m (24 kgf・m)/
4,400 rpm
変速機

リニアトロニック
1.6i EyeSight
リニアトロニック(7速マニュアルモード付)
1.6i EyeSight以外


6速MT(北米)
サスペンション
前:ストラット式独立懸架
後:ダブルウィッシュボーン式独立懸架
車両寸法
ホイールベース2,670 mm
全長4,465 mm
全幅1,800 mm
全高1,550 mm
1,595 mm (ルーフレール装着車)
1,575 mm (Advance:ルーフレール装着車)
車両重量1,410–1,440 kg
2018年10月-
1,410–1,550 kg
2018年10月-
その他
ブレーキ前:ベンチレーテッドディスク
後:ベンチレーテッドディスク
系譜
先代SUBARU XV(GP系)
後継スバル・クロストレック(GU系)



中古車最安値価格

1) XV 2017年モデル 1.6i-L アイサイト 純正ナビ/地デジ/バックカメラ/LEDヘッド...

89.2万円(総額 98.2万円)

色 クリスタルブラックシリカ
年式/初度登録 平成30年(2018年)
走行距離 8.2万km
地域 千葉県
車検 2023/09
修復歴 修復歴なし

2) XV 2017年モデル 2.0i-S アイサイト 純正8型ナビ/地デジ/バックカメラ/パワーシ...

122.0万円(総額 139.0万円)

色 クォーツブルーパール
年式/初度登録 平成29年(2017年)
走行距離 1.5万km
地域 埼玉県
車検 車検整備付
修復歴 修復歴なし