血圧計測定が安定しない場合に考えられること

無くなった父母がともに血圧が高く、降圧剤を服用していた記憶があり、私は、毎朝毎晩、血圧を3回ずつ測って平均値を折れ線グラフで記録しています。

血圧を正常に保つことは、動脈硬化の予防につながり、ひいては脳卒中、心筋梗塞などの予防になります。

日によって、血圧測定が、大きく上下して安定しないことがあります。

健康のために血圧測定をするのは、毎日のことですので、少し調べてみることにしました。


上腕式血圧計

手首式よりも誤差が出にくいので、上腕式血計の方が基本的にはオススメです。

血圧測定の基準となる位置は右心房(心臓の4つの部屋のひとつであり、正面から見て左上に当たる)です。

手首式の場合、測定部位が右心房よりも10cm低いと測定値は約7mmHg高くなり、逆に10cm高いと約7mmHg低くなるとされています。

このため、手首式を使うときは机に肘をつき、肘を曲げて手首を心臓の高さまで上げなければ正確に測定することができません。

上腕式で正確に測定するためには、体型に合ったサイズのカフ(腕帯)を選びます。

カフの幅は、腕の直径の1.2~1.5倍を目安とします。

上腕にカフを巻く際は肘関節にかからないように注意し、指1~2本入るぐらいのわずかなゆとりを持って巻きます。

カフの巻き方が緩すぎると測定値が高くなります。

薄手の衣類の上から測定しても問題ないですが、上腕に圧力がかかるので腕まくりをして測定するのは避けます

血圧測定の時は、手のひらを上に向け、力を抜きます。この状態で1〜2分待ち、落ち着いてから測定します。


アームイン式血圧計

病院でも採用されている、測り方が一番簡単な血圧計です。

腕をいれるだけで勝手に測定してくれます。

手首式、上腕式よりも値段が高いのがネックですが、誤差が少なく、簡単であることが最大のメリットです。

測定は朝と夜

家庭血圧は、朝(起床1時間以内)と夜(就寝前)の1日2回測定することが望ましいとされます。

排尿前は膀胱の充満により血圧が上昇するため、排尿後に測定します。血圧の薬をのんでいる人はのむ前に測ります。

朝晩とも2回から3回づつ測定しますが、カフによる圧迫の影響を避けるため、1回目の測定終了後、2~3分の間隔をあけてから2回目の測定を行います。

室内の温度によっても血圧は上下するので、適温を心掛けます。

正しい姿勢で、背もたれのある椅子に足を組まずに座り、1~2分安静にした後で測定します。

血圧が変動してしまうため、測定中は会話を避けます。


血圧を上下させる要因

排尿前、食事中、運動後、コーヒー摂取後、ストレス、低温環境では血圧が上昇しやすいです。

白衣性高血圧症と言われますが、病院で血圧を測定すると高くなる人は多くいます。

逆に、入浴直後、飲酒後には血圧が低下しやすいのが一般的です。

また、測定方法として、測定部位が右心房よりも低い、カフの巻き方が緩い、等があると、血圧測定値が高くなります。
 
逆に、測定部位が右心房よりも高い、カフの巻き方がきつい、等があると血圧測定値が低くなります。

右腕と左腕で血圧が大きく異なる場合がある

左右の腕で血圧にかなり差のある場合があります。

特に左右の腕で測定値に大きな差が出やすいのは高齢者の場合です。

これは腕の血管が狭くなったりしている場合があるためだと考えられています。

もし、左右の腕での測定結果に殆ど差がなければ、原則として利き手の反対側での測定が推奨されています。

定期的に左右両方の腕での測定値に差が出ていないかを確認することが推奨されます。

 

普段の生活で血圧変動が大きい場合は要注意

日常生活の中では、血圧は常に変動しています。

血圧は交感神経が活発になる日中に次第に上昇し、副交感神経が活発になる夜中に次第に下降します。

しかし、中には血圧が大きく変動する人がいます。

血圧が必要以上に変動すると、血管壁への負担を大きくして血管の老化を早めてしまう原因になります。

健診などの検査では血圧が正常値なのに、自宅や職場で血圧が高くなる人がいます。

これは「仮面高血圧」といって、本人に自覚症状がないため放置されることが多くなり、十分な注意が必要です。

仮面高血圧の症状には、いくつか種類があります。

普通は、就寝時には血圧は下がるものですが、夜間でも血圧が高いまま下がらないのが、「夜間高血圧」です。

睡眠時無呼吸の症状などがこのパターンになることがあります。

また、朝起きた時の血圧が異常に高くなる「早朝高血圧」の人もいます。

これは、早朝から血圧が上昇するタイプと、夜間から早朝にかけて血圧が高いままのタイプとがあります。

朝方に特に高くなる早朝高血圧は、脳卒中や心筋梗塞の発症が、血圧の正常な人に比べて高くなります。

他に、職場で血圧が高くなる「職場高血圧」の人もいます。

仮面高血圧の人は、脳卒中や心筋梗塞を起こす確率が、正常な人と比べて3倍近くになることがわかっています。

仮面高血圧を発見するためには、普段から自分自身で血圧を測定する習慣をつけて、血圧の変動を把握しておくことが大切です。

仮面高血圧であることが分かったら、医師の診断を仰ぎ、降血薬などの処方を受けることになります。


高齢者は血圧の変動が大きい

高齢者は血圧の変動が起こりやすいです。

座っていて急に立ち上がった時や、長い間立ったままの状態の時などでは、血圧が下がって脳への血流が減少するため、立ちくらみを起こす「起立性低血圧」になりやすいのです。

また、食事の後も食べ物を消化するのに血液が使われて、脳への血流が少なくなります。

そのため、食後30~90分の間は低血圧を起こしやすい時間帯ですので、めまいやふらつきが起こることがあるので、急の付く動作は要注意です。

また「入浴」は、温度差が大きくなる入浴時に、脳血管障害や心筋梗塞、一過性意識障害を起こすケースが多くなります。

特に気温が下がる冬場の入浴時には、血圧の変動が大きくなりがちです。

高齢者は入浴後に血圧が低下しやすい傾向があるので、寒くなる冬の時期に、入浴による事故が起きやすくなります。


食べ物による血圧変動

食べる物によっても血圧を高くして変動させるものがあります。

血圧を上げる食べ物には、「塩分を多く含む食べ物」や「カロリーの高い食べ物」「動物性脂肪の多い食べ物」「糖分の多い食べ物」があります。

毎日使う調味料に“塩分を多く含む物”を選んでいる人が意外と多いです。

“うまみ調味料”とは聞こえはいいですが、これは一般的に「化学調味料のダシ」になります。

化学調味料に含まれるナトリウムは、血圧を上げる原因となるため、使い過ぎると塩分過多となってしまいます。

インスタント食品、レトルト食品、コンビニ弁当などのような加工食品には、アミノ酸などの化学調味料が多く使われています。

そのため、知らず知らずのうちに思っている以上の塩分を摂取していることになります。

動物性脂肪の摂り過ぎは、コレステロールを増やす原因となります。

特に、脂質の多い肉類を摂り過ぎると、悪玉のLDLコレステロールを増加させてしまいます。

LDLコレステロールの増加は、動脈硬化を加速させてしまう最も大きな要因です。

動脈硬化は高血圧の原因となるだけではなく、命に関わる重大な血管病を引き起こす原因でもあります。

糖分の多い食べ物、例えば砂糖には、体内のミネラル分を溶かしてしまう作用があります。

そのため、糖分を過剰に摂取することで、血液中の塩化カリウムの濃度が濃くなります。

それによって血管が膨張し、血液の通りが悪くなり血圧が上昇します。

普段から“血圧を上げる食べ物”を多く摂っていると、血管の老化を促進することになるので要注意です。