自動車任意保険の中断

自動車を売却すると、自賠責保険の手続きは買取業者に任せて良いですが、自動車任意保険は、自分で保険会社に連絡しなければなりません。

車を売却するときは、しばらく車に乗らない予定であっても任意保険の中断証明書を発行しておくことがおすすめです。


中断のメリット

中断証明書を取得しておくと、車売却後、10年以内に新たに自動車を購入して、任意保険に入る場合、等級が維持できます。

中断証明書を発行せず、解約してしまうと、次に車を購入したときに入る任意保険は等級がリセットされ6級からのスタートになってしまうためです。

中断証明書を取得しなかった場合、通常は、6等級から始まるのですが、6等級の場合「19%割引」です。

最高の20等級は何と「63%割引」ですから中断証明書を取得しない手はありません。

SBI損保の場合は、中断証明書の発行は、解約手続きと同時もしくは解約後・満期日以降に、マイページから手続き可能とあります。


解約返戻金

保険料を年間一括支払いしていた場合は、解約した際に保険料の一部が「返戻金」として返金されます。

「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」とは、残りの保険期間に応じて返還されるお金のことです。

一括払い(年払い)で保険料を支払っている場合は、途中解約すると、残りの保険期間分に「短期率」をかけた保険料が解約返戻金として戻ってきます。

既経過期間短期率(年払い)
7日まで10%
15日まで15%
1ヶ月25%
2ヶ月35%
3ヶ月45%
4ヶ月55%
5ヶ月65%
6ヶ月70%
7ヶ月75%
8ヶ月80%
9ヶ月85%
10ヶ月90%
11ヶ月95%
12ヶ月100%

解約返戻金は以下の計算式で算出されます。

総支払金額×(100%-既経過期間分の短期率)=解約返戻金

たとえば、年間保険料30,000円を一括で支払った人が7ヵ月で解約する場合は、以下のようになります。

30,000円×(100%-75%)=7,500円(解約返戻金)

既経過期間は、保険始期日(開始日)からの経過月数です。

例えば、保険始期日が4月26日の場合、解約日が毎月の26日を1日でも超えてしまうと1ヶ月後の短期率に変わってしまうため注意が必要です。

中断のための条件

中断をするためには、色々と条件があります。

(1)中断する契約の次の契約のノンフリート等級(※)が7等級以上となること。

(2) 中断日(解約日または満期日)以前に、車は売却されていなければなりません。

(3) 「中断証明書」発行の請求日が中断日(解約日または満期日)の翌日から13ヵ月以内(保険始期日が2023年1月1日以降のご契約の場合は5年以内)であること。

以上の条件を踏まえて、提出する書類として、譲渡を証明する書類が必要です。

1)登録事項等証明書 (詳細証明)
2)新所有者へ名義変更後の自動車検査証
3)売買契約書(売買契約の両当事者(売却前の所有者と売却先)の記名またはサインおよび売却日が記載されている必要があります。 )

譲渡先が買い取り業者や自動車販売店の場合は、その業者に求めるように書かれています。

1)の登録事項等証明書とは、車の登録内容を確認するための書類です。

車が廃車されるときに発行される書類で、永久抹消登録を証明する書類です。

車検証と同じ内容が記載されており、廃車証明書として使われます。

運輸支局で発行・再発行の手続きができますが、個人情報が分かるため、交付の条件は厳しいです。

登録事項等証明書と似ている書類に登録事項識別情報等通知書がありますが、別の書類です

登録事項識別情報等通知書は一時抹消登録を証明する書類で、いわゆる車検有効期限を過ぎた車に適用されます。

1)は廃車した場合ですので、通常の販売を目的とする中古車業者へ売却した場合とは異なります。

2)
2)は個人売買の場合は入手可能と思われますが、中古車業者へ売却した場合は個人情報の関係もあるので、簡単に入手可能とは思われません。

3)のみが業者へ売却した時に、業者から受け取ることができる書類です。


中断証明書を発行する手順

中断証明書とは自動車保険を解約する際に発行できる物で、以後自動車保険に加入する予定がない方でも10年以内に再開すれば等級を当時のまま引き継いで加入できるというものになります。

1等級違えば保険料もかなり違ってくるので、少しでも等級が上がっているなら発行しておくと良いです

SBI損保の自動車保険で中断証明書を発行する時はマイページから行うことができます。

マイページにログインして「契約内容変更・解約」の「ご解約のお手続き」を選択して手続きを進めていくと中断証明書の発行の欄が出てくるので、そこで発行理由と送付先を選択し発行条件を満たしていれば後日中断証明書が届くようになっています。


サポートデスクへ電話して対応してもらう

SBI損保の場合、サポートデスクへ電話するに際し、0800で始まる無料電話が用意されています。

電話は、自動音声でネットのSBI損保ホームのマイページの利用を促しますが、無視して、選択番号を押して、オペレーターへの接続を選びます。

しばらくすると、電話口に対応してくれるオペレーター(多くの場合女性)が出ると、証券番号を聞かれ、先方で端末で確認した後に、さらに名前、生年月日を聞かれます。

任意保険を契約している車種と登録番号を先方が確認してくるので、相違ないと答えます。

以上で本人確認が完了します。

オペレーターからは、本日付けで解約処理することと、追って解約に伴う返戻金の振り込み口座を記入する書類(変更手続依頼書)を送るので必要事項を記入して返信封筒に入れ返送してくださいと伝えてきます。

また、中断証明書を申請するための書類(譲渡確認書)も同時に送るので同様に必要事項を記入して同封で返送すれば、1週間ぐらいで中断証明書は発行され送られてくるということを説明してくれます。

解約に伴い契約解除による解約返戻金(払戻金)の実際の金額も教えてくれます。

また、中断証明書申請の書類に添付する公的書類として、売買契約書のコピーがあれば、充分であると教えてくれます。

しかし、中断証明書を使って、新たに自動車任意保険を申し込む時には、電話を使って申し込むことが条件となり、ネットを使っての申し込みはできなくなるとの説明もあります。

従って、現在の等級が保持され、6級にリセットされることは無くなる代わりに、インターネット申し込み不可によりネット割引が無くなります。

SBI損保のインターネット割引は継続1回目から、それ以降も一律で10,000円割引となるので相当大きいです。


中断証明書を使って再開する方法

SBI損保で中断証明書を使って保険を再開する場合は以下の9つの条件を満たす必要があります。

(1) 中断再開契約について自動車保険のページにある「当Webサイトでお見積り・ご契約いただける方」を満たすこと

(2) 中断再開契約の契約自動車(契約の車)が新規取得自動車であること

(3) 中断再開契約の契約自動車(契約の車)の車両所有者が次のいずれかであること

1. 「中断証明書」に記載の車両所有者
2. 「中断証明書」に記載の記名被保険者
3. 2.の配偶者(内縁を含みます)
4. 2.または3.の同居の親族

(4) 中断再開契約の記名被保険者が次のいずれかであること

1. 「中断証明書」に記載の記名被保険者
2. 1.の配偶者(内縁を含みます)
3. 1.または2.の同居の親族

(5) 中断再開契約の保険始期日が、「中断証明書」に記載の解約日(満期の場合は満期日)の翌日から起算して10年以内の日かつ「中断証明書」に記載の有効期間の範囲内であること

(6) 「中断証明書」に「国内特則」である旨の記載があること

(7) 「中断証明書」に記載の契約自動車(ご契約のお車)の用途・車種が自家用8車種であること

(8) 「中断証明書」の原本(コピー不可)があり、そこに上記のほか、「保険契約者名」「車の登録番号・車両番号」「保険期間」「ノンフリート等級」「事故件数」「証券番号」「保険会社名・社印」の表示があること

(9) 「中断証明書」の発行元が保険会社またはJA共済、全労済、日火連(MAPおよび旧中小企業共済に限る)、全自共であること

以上を満たす場合は新しい車の車検証と中断証明書を手元に用意してSBI損保サポートデスクに電話して、新たな自動車任意保険を申し込むことが可能です。


あえて解約もせず中断証明書も発行依頼しない場合

SBI損保のインターネット割引は継続でも1万円もありますから、返戻金が1万円以上であれば、解約しても損はありません。

しかし、返戻金が1万円以下で数千円程度であれば、そのまま満期日まで放置して、満期日までに次の車を購入して任意保険の乗り換えをしてインターネット割引を使った方がお得です。

尤も、満期日以降でも中断証明書申請は可能ですが、その時には返戻金を取り損ねてしまうことになります。

この辺の損得は、満期日までに次の車を決められるかで左右されます。