車の中で古いカセットテープを聞く手立て

最近のカーナビでは、カセットが装備されているものはまずお目にかかれません。

私は古い人間で、かつてダビングしたテープを今も所持しています。

カセットの音質はレコードのような暖かみのあるもので、中々捨てがたい魅力があります。

カセット付きカーナビ

最近は、滅多に車の中でテープを聴くことは無いのですが、2002製造のトヨタ純正富士通テン製造のカーナビであるイクリプスNDKT-D52を、後生大事に所持していました。

本機は、2023年時点で、既に21年も経過しているので、そろそろ中のプラスチック製ギヤが劣化でいつ破損してもおかしくない状態でした。

この古いカーナビは、さらに今では殆ど見られなくなったCDチェンジャーを接続できる機能がありました。

私は、このカーナビを、ヤフオクで確か1,000円で入手して、後からバックカメラも接続して、CDチェンジャーやカセットで好きな曲を聴きながら、快適にカーライフを送っていました。



恐らく、このモデルがカセットテープを利用できるカーナビの最終モデルであったと思われます。


トヨタ純正カーナビ

トヨタ純正ナビの型式の分類は下記のようになっています。

N・・・ナビ

・・・DVD、H・・・HDD 、S・・・SD 、C・・・CD

K・・・カセット再生対応、D・・・DVD再生対応、C・・・CD再生対応 、B・・・BD再生対応

T・・・富士通テン、A・・・アイシン、N・・・パナソニック、 D・・・デンソー 、P・・・パナソニック

・・・DINサイズ、W・・・ワイドDINサイズ(幅20cmモデル) 、X・・・8インチ、Y・・・9インチ

52・・・2002年モデル、60・・・2010年モデル、63・・・2013年モデル 

G・・・G-BOOK対応、T・・・T‐Connect対応

ヤフオクなどで古いトヨタ純正カーナビが出品されている場合には、型式から機能や製造年が類推できます。

しかし2023年時点で、ネット上でカセット付きのナビを検索しても、ヤフオクにさえ殆ど見られなくなりました。

恐らく見つかったとしても、現在私の古い車の中にあった個体と五十歩百歩であろうと思われます。


トヨタディーラーオプションナビ

2023年モデル
NMZK-W73D(1)

2018年モデル
NSZN-Z68T、NSZT-Y68T、NSZT-W68T、NSCN-W68

2016年モデル
NSZN-Z66T、NSZT-Y66T、NSZT-W66T、NSCD-W66

2014年モデル
NSZT-Y64T、NSZT-YA4T、NSZA-X64T、NSZN-W64T、NSZT-W64、NSCP-W64、DSZT-YC4T、NSZT-ZA4T

2012年モデル
NHBA-X62G、NHZN-X62G、NHBA-W62G、NHZD-W62G、NSZT-W62G、NSLN-W62、NSCP-W62、DAN-W62、NSZT-Y62G

2011年モデル
NHZN-W61G、NSCT-W61、NHZA-W61G、NSZT-W61G、NSDD-W61、NSCP-W61、NHZN-X61G

2010年モデル
NHDT-W60G、NHZA-W60G、NHZN-W60G、NSCN-W60、NSDN-W60、NSZD-W60、NSZT-W60

2009年モデル
NHDT-W59、NHDT-W59G、NHZA-W59G、NHZN-W59G、NSCN-W59C、NSDN-W59、NSDT-W59

2008年モデル
NDDN-W58、NH3N-W58、NH3N-W58G、NHDT-W58、NHDT-W58G、NHZA-W58G、NHZP-W58S、NHZT-W58、NHZT-W58G

2007年モデル
ND3T-W57、NDDN-W57、NH3N-W57、NHDA-W57G、NHDP-W57S、NHDT-W57、NHDT-W57D、NHZN-W57

2006年モデル
ND3T-W56、NDDA-W56、NDDN-W56、NH3T-W56、NHDN-W56、NHDN-W56G、NHDP-W56S、NHXT-W56D

2005年モデル
ND3T-W55、NDCN-D55、NDCN-W55、NDDA-W55、NH3T-W55、NHDN-W55G、NHDT-W55、NHXT-W55V

2004年モデル
ND3A-W54A、ND3T-D54、ND3T-W54、NDCN-D54、NDCN-W54、NDCT-W54E、NHCT-D54、NHCT-W54、NHDN-W54G、NHDP-D54、NHDP-W54、NHDT-W54V

2003年モデル
GCN-W53、NCMT-D53、NCMT-W53、ND3A-W53A、ND3N-D53、ND3N-W53、NDCT-D53、NDCT-W53、NDCT-W53E、NDDP-W53R、NHDP-D53、NHDP-W53、NHDT-W53、NHDT-W53M

2002年モデル
NCKT-D52、NCKT-W52、NCMT-D52、NCMT-W52、ND3A-D52A、ND3A-W52A、ND3N-D52、ND3N-W52、ND3T-D52M、ND3T-D52V、ND3T-W52M、ND3T-W52V、NDDP-D52R、NDDP-W52R、NDKT-D52、NDKT-W52、NHMP-D52、NHMP-W52

2001年モデル
NCN-D51、NCN-W51、NDP-D51R、NDP-W51R、NKP-D51、NKP-W51、NKT-D51、NKT-W51、NMCN-D51M、NMCN-W51M、NMCT-D51、NMCT-W51、NMT-D51、NMT-D51M、NMT-W51、NMT-W51M

2000年モデル
NKN-D50、NKN-W50、NKP-D50、NKP-W50、NKT-D50、NKT-D50S、NKT-W50、NKT-W50S、NMCT-D50、NMCT-W50、NMN-D50、NMN-W50、NMP-D50M、NMP-W50M、NMT-D50M、NMT-W50M

1999年モデル
NKCN-D59、NKCN-W59、NKCT-D59、NKCT-W59、NMCT-D59、NMCT-W59、NMDN-D59、NMDN-W59

カセット付きカーナビ以外でカセットテープを聴く方法

どうしても、車の中で聴きたい場合は、古いラジカセを中古市場で見つけ出し、助手席か後部座席にでも置いて聴くしかないかもしれません。

昔のものは次第に消え去り、灰芥に帰する運命ですが、一抹の寂しさを感じます。

ネットで調べると、AUX入力がある場合は、ウォークマンやラジカセなどのテープが再生できる機器のヘッドフォン出力とカーステレオのデッキAUX入力を繋ぐだけで良いそうです。

アームレストボックスの中に、ウォークマンを収納し、延長ケーブルで出力をAUX入力に接続することができれば、車の中でひっそりカセットを楽しむことができるかもしれません。


車に音楽機器をつなぐ方法

音楽機器を接続して車内で音楽を楽しむには、主に次の4つの方法があります。

・USBケーブルでの接続
・FMトランスミッターでの接続
・AUXケーブルでの接続
・ブルートゥースでの接続

USBケーブルでの接続

カーナビやカーオーディオにUSBのポートが設置されている場合、USBケーブルで接続することができます。

有線ケーブルでの接続なので、周囲の状況に左右されず、音質が安定するというメリットがあります。

しかし、USBケーブルを別途購入しなければならないことや、ケーブルでカーオーディオ周りが雑然としてしまう、といった点がデメリットとなりうることがあります。

また、後部座席に座っている人のスマホを再生する場合にも不便が生じます。


FMトランスミッターでの接続

FMトランスミッターとは、FMラジオの周波数を使ってスマホなどの音楽を流すことのできるアイテムのことです。

FMチューナー(受信機)は多くの車種に設置されているため、FMトランスミッターを準備すれば車種を選ばずに音楽を再生できることが大きなメリットです。

一方、音楽再生の際にFMラジオの周波数を使用するため、ノイズに弱く音質が優れないというデメリットがあります。

※FM放送に使用されていない周波数を使用するため、周波数が干渉してしまう心配は不要です。

AUXケーブルでの接続

AUXケーブルとは、カーオーディオにヘッドホン端子で接続するタイプのケーブルです。

AUXケーブルのメリットは、安価なものでも音質が良いものが多いという点です。しかし、AUXケーブルが接続できないカーオーディオが存在することや、イヤホンジャック(イヤホンの差し込み口)のないスマホが増えてきていることから、AUXケーブルがあっても接続できないケースがあることに注意しておく必要があります。


ブルートゥースでの接続

カーオーディオにブルートゥースが搭載されているときは、遠隔で簡単にスマホとオーディオ機器を接続することができます。

ブルートゥースの大きな特徴は、高音質でノイズに強いことや、無線で接続できるため後部座席にいる人のスマホをつないで音楽を流せる点です。

ブルートゥースとは、無線通信規格の一つです。

無線通信といえば、Wi-Fiが代表的ですが、ブルートゥースもWi-Fiと同じ無線通信の仲間ということです。

音楽再生以外に、身近なところでは無線のマウスの接続や無線のイヤホンなど、データ容量の小さな無線機器に使用されている技術です。

ブルートゥースがどのようなものなのかをイメージするためには、具体的な特徴を把握するとスムーズです。

・接続可能範囲は約10m(一般的な乗用車なら、後部座席のスマホでもカーオーディオとの接続が可能です)

・国際標準規格(ブルートゥース対応であれば、スマホ・カーオーディオの機種に関係なく、接続することが可能です)

・ペアリング機能(ブルートゥースは機器同士を1対1で接続します(接続方法は、次の章で解説します))

※参考までにですが、Wi-Fiは1対多数で接続が可能です。そして、ペアリング機能は初期設定をおこなえば、2度目以降には設定の必要がないこともブルートゥースが手軽に利用できる点です。

・消費電力が小さく、バッテリーの消耗がWi-Fiよりも少ない

以上の特徴により、ブルートゥース対応機種であれば手軽にスマホとオーディオ機器を無線接続することができます。


現在新品が買えるカセットデッキ


MAX WIN

型番:1DNSP004
価格:1万5000円前後(インターネット通販などでの実勢価格)

カセットテープを聴ける機器として、MAX WINの1DINSP005(実勢価格1万5000~1万7000円)という商品があります。

この商品はカセットテープ+ラジオ(FMでAM放送を聴けるワイドFMにも対応!)に加え、スピーカーがないクルマでも使えるよう、本体にスピーカーも内蔵しています。

さらに外部入力やブルートゥースも装備しているうえに、スマートフォンなどと接続した際には一時停止などの操作が本体からも可能となっています。

ブルートゥースによるスマホとの接続、USBメモリやマイクロSDカードに対応するのに加え、カセットテープのデータをRECボタンひとつでUSBメモリやマイクロSDカードに変換して保存可能となっています。

CDが聞けない以外はなかなか使い出のある充実したカーオーディオに仕上がっています


ビートソニック

型番:HCT3
価格:4万~5万円(インターネット通販などでの実勢価格)


すでに生産を終了しており、在庫のみの販売となっているようです。

こちらもカセットテープの再生、AM&FMラジオに加え、USBメモリーやSDカードにも対応し、スマートフォンなどとの接続に使える外部入力も装備しています。

カセットテープの再生には片面が終わった際に自動で裏返すオートリバース機能を備え、AMラジオをFMラジオのクリアな音で聞けるワイドFMにも対応するなど、一見アナログに見えるカーオーディオながら現代的に使える面も合わせ持ちます。