スティッククリーナーはどれを選ぶか
歳をとると、長いホースの付いたキャニスタークリーナーを引き出し、コードを引きずって各部屋を回って掃除をするのが面倒になるものです。
妻の実家の義父が、コードレスで、簡単に使えるスティッククリーナーが欲しいというので、色々と調べてみました。
主要メーカー
「吸引力が変わらない」でおなじみのダイソンは、2010年代前半からいち早くコードレスタイプのスティッククリーナーを提案しました。
日本上陸後も欧米とは異なる住環境に適応する形で進化を続けています。
それを追うのが国内メーカーでは、かつて掃除機といえば、日本の家電メーカーのお家芸でしたが、ダイソンの圧倒的な吸引力とライフスタイルの変化に適応できず、後手に回ることになりました。
しかし、モーターのパワーでは国内で右に出る者がいない日立や、静かさとスタミナを兼ね備えるシャープなど、吸引力もスタミナも匹敵するものが現れてきました。
ダイソン以外の海外メーカーといえば欧米人の体型に沿った重量あるモデルが主流でしたが、ケルヒャーやシャークといった大手メーカーからもアジア人に合った軽量機が登場するようになりました。
Shark
海外の大手メーカーといえば、2018年に日本上陸を果たしたシャークは外せない存在です。
アメリカでは「ダイソンキラー」と呼ばれ、自動ゴミ収集機能がついた充電スタンドやバッテリーが50分持つなど、ほかにはない機能の多さが魅力です。
これまでは2kg前後のずっしりと重い商品が主流でしたが、日本国内の軽量クリーナー需要を受け、約1.7kgの「EVOPOWER SYSTEM NEO+/NEO」を発売しました。
シャークのイメージをガラッと変え、定番の1台に躍り出るきっかけとなりました。
敵なしのように思われるシャークですが、価格帯は少し高めです。
予算を抑えながら確かな実力がある掃除機を求める人は、ダイソンも候補に入れましょう。
その高い吸引力はいうまでもなく知れ渡っており、検証でも世間のイメージどおりの威力を発揮しました。
型落ちモデルの展開も積極的に行っており、2〜3万円程度で入手できるモデルも。重量や価格の選択肢が豊富なメーカーです。
dyson
ダイソンといえば、「吸引力の変わらない、ただひとつの掃除機」というキャッチコピーで世に知れ渡った世界初のサイクロン式掃除機です。
サイクロン式とは掃除機の集じん方式のひとつ。ダストカップ内に遠心分離を起こすことで集めたゴミと排気を分け、フィルターにゴミを詰まりにくくします。
紙パック式と比べて排気が汚れにくく吸引力も持続するのが特徴です。
今や一般的になったサイクロン式掃除機ですが、その先駆けはダイソン。早くから開発を始めたこともあり、数あるサイクロン式掃除機メーカーのなかでも技術力はトップクラスです。
通常、サイクロン式掃除機はダストカップの内部にサイクロン構造があるだけなので、サイクロンを通過した微細なゴミがフィルターに詰まることもあります。
一方ダイソンは、通過したゴミも吹き飛ばせるように、計5段階のプロセスを用意。
2段階のサイクロン構造、さらに「シュラウド」という金属フィルターや、静電気を帯びた「プレモーターフィルター」、0.1ミクロンの粒子も通さない「ポストモーターフィルター」でゴミを捕らえます。
だからこそ、数あるサイクロン式掃除機のなかでもフィルターのお手入れをほとんどすることなく、高い吸引力が持続。ペットや小さな子どもがいる家庭のように、掃除の頻度が高い人にはダイソンがおすすめです。
日立
本体の軽さとヘッド性能が武器である国内メーカー。高機能モデルの価格は5〜6万円前後ですが、毎年新商品が登場するので、型落ちになると数万円値下がりすることもあります。
日立は元々モーターの会社として始まったこともあり、高い吸引力が特徴です。
掃除機はパワーを優先しすぎると重くなる傾向がありますが、日立では1.1kgの「ラクかるスティック」といった軽量モデルも販売しており、スティッククリーナーに求められる吸引力と軽さを両立しました。
国内メーカーは価格帯がほとんど変わりません。大きなこだわりがなければ、まずは総合力で一歩抜きん出た日立を候補に入れてみましょう。
パナソニック
パナソニックは、お手入れのしやすさで掃除のストレスを減らすことを目指しました。
国内メーカーでは珍しく、ゴミの自動吸引ステーションも用意しており、70日間お手入れ不要を掲げています。
使い勝手にまつわる独自の進化を遂げる一方、壁際にわずかにゴミを残す様子が見られ、完璧な吸引力とはいえません。
シャープ
軽さといえば以前はシャープも知られていましたが、最近は軽さより静音性にこだわり、モーターを覆う遮音カバーや、振動を減らすヘッドなどを開発して騒音の原因にアプローチしています。
「EC-SR9」は「子どもが寝ている空間でも掃除機をかけられる」と謳っています。
マキタ
「掃除機に4〜5万円は高すぎる」と感じる人も多いはず。国内メーカーのなかでも、手に取りやすい価格でスティッククリーナーを販売しているのがマキタです。
マキタのクリーナーはAmazonの人気ランキングでたびたび上位となる定番モデルです。ミニマルなデザインで広い世代から人気を得ています。
フローリングの検証ではフロアヘッドがゴミを豪快に吸い込み、ダイソンレベルの結果を残しました。
LEDライト
今や定番となったLEDライト、とくに白い砂ぼこりも浮き上がらせる緑色のライトであれば、床の色に関係なくホコリや髪の毛といったゴミがくっきり見えるため、「掃除機をかけたのにザラザラする」というモヤモヤも減らせるでしょう。からまないヘッドブラシ
ヘッドに髪の毛やホコリがしつこく絡んでしまうと除去が難しく、ハサミが必要なこともあります。
ブラシに工夫がされていない掃除機は、ブラシの起伏部分に髪の毛やペットの毛がしっかり絡みます。
ヘッドの絡みにくさを謳っている掃除機でも多少のお手入れが必要でしょう。
数年前は髪の毛が絡みにくいブラシといえば、ダイソンの「フラフィクリーナーヘッド」かパナソニックの「からまないブラシ」くらいしか選択肢がありませんでした。
パナソニックの「からまないブラシ」では、円すい形のダブルブラシにすることで絡んだ毛を取り切れるようにしました。しかし、2021年を境に日立やシャープからもループ構造にする・毛の密度を上げるなどブラシにこだわることで絡みにくさを実現したヘッドが登場しました。
日立の「からまんブラシ」は、ブラシ1本1本がループ形状であるため隙間にゴミが入り込みにくいといえます。
重量は重すぎても軽すぎても使いにくい
スティッククリーナーを選ぶときは、疲れにくさと吸引力をバランス良く兼ね備えた商品を選ぶのがおすすめです。
軽すぎると使いにくいこともあります。
使い勝手と軽さのバランスが良いのは1.4kg前後です。
最近では1kgを切る軽量モデルも増えてきたものの、軽すぎるとヘッドが浮く感覚があり、かえって使いにくさを感じます。
自走式ヘッド
また、ヘッド部分にローラーがないフロアヘッド(床ブラシ)は、床にぴったりと張りつくため自分の力だけで動かさなければいけません。
対して自走式ヘッドが搭載されていると、手で押さなくても掃除機が勝手にスイスイ進むので、家の中を散歩するように掃除できます。
「パワーブラシ」は、ヘッドに内蔵した小型モーターでブラシを回転させ、汚れをかき出すタイプです。
カーペットや絨毯などの掃除に適しており、絡まった髪の毛や糸くずをかき出して吸引します。フローリングや畳の隙間に入り込んだゴミの掃除にもおすすめです。
ブラシの回転を利用して前へ進みやすく設計されている、自走式と呼ばれるモデルもあります。
自走式は軽い力で動かすことができ、手の負担を軽減しながら使用できるのでおすすめです。
疲れにくく、使い勝手のバランスも良かったのは日立の「パワかるスティック」。
本体重量は1.39kgかつ自走式で、これまで掃除機の使用時に生じていた疲労感はほぼありません。また、多くの掃除機が苦手とするカーペット上のゴミにも比較的健闘しました。
スティッククリーナーはボタンの電源方式が主流ですが、なかには掃除している間ずっと指で電源を押さえていなければいけないトリガー式もあります。
短時間のサッとした掃除には向きますが、家中を掃除するときにはおすすめできません。
掃除機の吸引力は、「ヘッドが床に吸着するか」と「ゴミを吸うパワーがあるか」で決まります。
ヘッドに重みがあるとその重みでゴミに吸着します。対して軽量化されている掃除機は、ヘッドがゴミを押さえつける力が弱いため、こぼした生米やスナック菓子など、軽い固形のゴミを弾く傾向があります。
また、ヘッドの構造にも注目してください。
掃除機をかけていると、ヘッドがゴミを壁の奥に追いやることもままあるでしょう。
そんなとき、壁際に掃除機をガンガンぶつけながらかけていませんか?
ブラシと床の距離が近いヘッドはゴミへの密着度が高いため、フローリングやカーペット中央のゴミをしっかりと吸引できます。
さらにヘッドの隅までブラシがある掃除機なら、取りこぼしがちな壁際のゴミもなぞるだけで吸引します。
対して、ブラシとヘッドの間に隙間があるとブラシが壁や床から遠のき、掃除機本体が浮いてゴミに吸着しにくく、ほうきやハンディノズルにつけ替えなければ吸引できないこともあります。
タービンブラシは、吸引力を利用してブラシを回転させます。
ヘッドにモーターを内蔵していないため、比較的ヘッドが軽いのが特徴です。
ゴミをかき出す力が弱い傾向にあるものの、フローリングや畳などの掃除に適しています。
床ブラシは、ブラシがヘッドに固定されたタイプです。
ブラシは回転せず、大きなゴミを引っかけるホウキのような役割を果たします。
両タイプともリーズナブルな価格のモデルが多いので、価格重視の方におすすめです。
連続使用時間
コードレスタイプが完全に主流となったスティッククリーナーにとって、バッテリー持ちの問題は避けて通れません。
近年は、連続使用時間を60分と謳う商品も登場。ただし検証の結果、60分稼動するスタミナタイプの掃除機は重量が重く、静音性も低い傾向があるとわかりました。
いくら長時間使えても、うるさかったり重かったりすると実際に部屋中を掃除するのは難しいでしょう。
スタミナと使いやすさで最もちょうど良いバランスを保つのはシャークの「EVOPOWER SYSTEM NEO+」です。
稼動音は70.8dBとうるさいものの、重量は約1.7kgとスタミナがある掃除機のなかでは比較的軽量です。
とはいえ約7〜8万円と高額なシャークです。
安さも妥協できない人は、最も一般的な稼動時間である30〜40分から選ぶのもおすすめです。
2LDK程度なら一息でかけられる程度のバッテリー持ちで、疲れにくい軽量モデルや静音性にこだわったモデルなど、選択肢が豊富です。
スティッククリーナーのなかには、弱モードやエコモードのほかに「自動モード」が搭載されている機種もあります。
ゴミがあまり落ちていない場所では自動でパワーをセーブでき、バッテリーの節約ができるのはもちろん、稼動音も抑えられるのでうまく活用しましょう。
ダストカップと紙パック
ダストカップには掃除機が吸ったゴミがどんどん溜まっていくため、定期的に捨てなければいけません。
また、髪の毛やペットの毛を多く吸ったらヘッドのお手入れも必要です。
ストレスなく使えるよう、毎日使うならダストカップとヘッドのお手入れが楽な掃除機を選ぶのがおすすめです。
できるだけ少ないストレスで掃除するなら、紙パック式の掃除機がおすすめです。
紙パック式とは、その名のとおりゴミを紙パックに溜めていく方式で、パックがいっぱいになったタイミングで捨てるだけ。フィルターやダストカップのお手入れは不要です。
何よりゴミが溜まった紙パックをそのまま捨てるだけなので、ゴミに直接触れず、溜まったホコリが舞い散ることもありません。
ハウスダストのアレルギーがある人や子どもと触れ合う機会が多い人にもおすすめです。
ただし、紙パックを使い切ったら都度買い足さなければいけません。
紙パック式のスティッククリーナーは、気密性が高い分、吸引力に優れています。ゴミがいっぱいになると紙パックごと捨てるため、ゴミに触れることなく簡単にゴミ捨てできるのもメリットです。
ランニングコストが気になるならダストカップで収集する掃除機がおすすめです。
ホコリが舞い散るリスクやダストカップを洗う手間はあるものの、基本的に本体を購入する費用以外はかかりません。
静音性
稼動音の平均は63.3dBで、静かなモデルでは50.1dBと掃除機とは思えない稼動音のものも。
とはいえ静音性と引き換えに吸引力を犠牲にしたモデルを選んでしまうと、同じ場所を何度も掃除する必要が生じるため、結果的に掃除時間が長くなります。
とくにおすすめなのは、シャープの「コードレススティック掃除機 EC-SR9」。標準モードで50.1dB、強モードでも60.2dBと「掃除機=うるさい」というイメージを覆しました。
充電機能つきスタンド
スティッククリーナーの取り回しやすさを格段にアップさせる充電スタンド。掃除終わりまで楽にしたいなら、充電スタンドで選ぶのもひとつの手でしょう。
充電スタンドは、ただあれば良いわけではありません。毎日の使いやすさにこだわるなら、置くだけで充電できるのかどうかも確認しましょう。
充電スタンドの形式は2種類あり、まずはスタンドそのものに充電機能があるタイプ。充電時は、スタンドに置く以外の動作が不要なため、掃除開始も掃除終わりもとにかく楽になります。
もう1つは、充電コードを挿してからスタンドに置くタイプ。掃除を終えてヘトヘトになったあと、毎回挿し直して設置して...と繰り返すのは小さなストレスになるかもしれません。
充電機能つきスタンドがある掃除機は、高価格な傾向があります。比較的低価格なツインバードでも充電機能つきスタンドがありますが、壁に穴を開けなければ設置できません。
スティッククリーナーの充電機能のないスタンドは掃除機メーカー以外からも多く販売されており、2,000〜3,000円程度で入手可能。充電機能がないスタンドであれば、あえて付属する商品を選ぶ必要はありません。
製品
SharkNinja
Shark | EVOPOWER SYSTEM NEO+ | LC351J
連続使用時間 :ブーストモード=約15分/iQモード=約15~50分/エコモード=約50分
ヘッド種類 : パワーヘッド
充電時間 : 約3.5時間
本体重量 : 1.68kg
集じん方式 : 紙パックレス式
利点
・フローリング・カーペットともゴミの吸い残しがほとんどない
・ダストステーションが付属しているため、お手入れの頻度を減らせる
・本体重量は1.68kgで軽いとは言えない
・カーペットに張りつきやすい
アメリカではトップレベルのシェアを誇るシャークです。
海外メーカーということもあり、従来はスタミナがあるもののずっしりと重いラインナップで知られていましたが、ついに軽さと吸引力を実現した「EVOPOWER SYSTEM NEO+」が登場しました。
本体重量は1.68kgと軽いとまでは言えないものの、従来のシャークの掃除機や海外メーカーの掃除機のなかでは使いやすい部類に入ります。
カーペットには張りつきが強く疲労感があったものの、フローリングであれば国内メーカーと変わりない疲れにくさまで進化しました。
さらにシャークはパワーも妥協しません。
カーペットにもフローリングにも吸着し、吸い残しは目視ではほとんど確認できないレベルまで吸い切ります。
かけ心地の良さと吸引力というスティッククリーナーに欠かせない項目を満たしたシャークは、お手入れのしやすさでも高評価です。
毛が絡みにくいフィン型ヘッドに加えて、ゴミの自動吸引ができるダストステーションが付属しているため、ヘッドからダストカップまで基本的なお手入れの頻度は大きく減らせます。
使い心地のよさでしのぎを削る国産機と比べるとまだまだ重い部類なことは確かですが、我慢できる程度の重量でほぼ完璧な吸引力を実現したのも確かです。
現状ベストアンサーになるスティッククリーナーだといえます。
HEPAフィルターつき : (自動ゴミ収集ドック)
ダストケース : 丸洗い可能
HITACHI | パワかるスティック | PV-BL30K
連続使用時間 : 強モード=約8分/標準モード=約40分
ヘッド種類 : 自走式パワーヘッド
充電時間 : 約2時間
本体重量 : 1.39kg
集じん方式 : サイクロン式
Amazon 42,700円
利点
・ヘッドが床に張りつきすぎずに自走するため、フローリングをスイスイと掃除でまる
・標準モードで約40分の連続使用が可能
欠点
・床への吸着が足りず硬い固形のゴミを弾き、吸引力の検証では評価が伸び悩み
日立のスティッククリーナーシリーズでもパワーと軽さを兼ね備えた「パワかるスティック」は、強力な吸引力をウリにしつつも、本体重量を1.4kgまで軽量化しています。
使用時間は標準モードで約40分と、広い家でも一度で掃除しきれるスタミナもあわせ持ちます。
ヘッド内の圧力を調整して床への張りつきすぎを防ぐ「シンクロフラップ」を採用しています。
加えてヘッドに自走機能が搭載されていることもあり、フローリングをスイスイと犬の散歩のように進みます。
あまりにスイスイ進むため床への吸着が足りず、スナック菓子など固形のゴミを弾き、吸引力の検証ではダイソンやシャークといった海外メーカーを追いかける形に。
とはいえフローリングの大部分を細かい砂まで吸い切ったパワかるスティック。
さらに多くの掃除機が苦戦するカーペットではほどよく吸着するため、わずかにお菓子のクズを壁際に残したのみで、疲れにくさと吸引力という相反する項目を両立したバランス派といえます。
とくに、2LDKなどの広い部屋でほぼ毎日掃除機をかけている人なら、買い替えるだけで掃除にかかる労力が大幅に軽減されるはずです。
家のタイプや生活スタイルにかかわらず、どんな人にもおすすめできる新定番クリーナーです。
集じん容積 :0.15Lダストケース : 丸洗い可能
フィルター : 丸洗い可能
ゴミセンサー : 無
付属品 : すき間ノズル、布団・ファブリック用ヘッド、ハンディ用ノズル、充電コード、収納スタンド、お手入れブラシ
本体幅 : 23.0cm
本体奥行 : 23.0cm
本体高さ : 101.0cm
Dyson ダイソン
連続使用時間 : 約40分
ヘッド種類 : パワーヘッド
充電時間 : 3.5時間
本体重量 : 1.81kg
集じん方式 : サイクロン式
ヤフー 53,800円
楽天市場 64,143円
Amazon 52,800円
利点
・ヘッドの可動域が広く、フローリング・カーペットともサッとゴミを吸引
・持ち手の液晶画面で残り稼動時間を把握でき、掃除中の充電切れが起きにくい
欠点
・ヘッドが分厚く壁際にお菓子のクズの吸い残し
ダイソンの「Dyson Digital Slim Fluffy Origin」は「Slim」と商品名にあるとおり本体重量は1.81kgとシリーズのなかでは比較的軽量です。
トリガー式には「疲れやすい」というイメージがありますが、Digital Slimは従来に比べて、指に合わせた形状に改良されています。トリガーの感度も高くなり、深く指で引かなくてもOK。運転中に握り続けるトリガーがこれまでよりも握りやすい形状へとアップデートされており、今まで以上に疲れにくくなった1台です。
そのため、ダイソンで展開されているトリガー式のなかでは疲れにくいモデルといえるでしょう。
本機には髪の毛が絡みにくいフラフィヘッドが搭載。
分厚い見た目もあり壁際には沿いにくいようで、一部お菓子のクズを吸い残しました。
とはいえヘッドの可動域が広いため、柔軟に角度を変えながらゴミにアプローチし、フローリングだけでなくカーペットのゴミもサッと吸引。
検証ではほかの掃除機が吸い残したゴミの片づけ役として活躍しました。
ただパワフルなだけでなく、掃除する人に寄り添った細やかな機能も充実。持ち手の液晶画面で残り稼動時間を秒単位まで表示できるため、掃除中の充電切れが気になりません。
ダイソンはシリーズやモデルが多く、どれを買えばいいか悩む人も多いはず。
吸引力の高さでダイソンを選びたい人は、迷ったら本機が間違いないでしょう。
集じん容積 : 0.3L
ダストケース : 丸洗い可能 : 不明
フィルター : 丸洗い可能
ゴミセンサー : 無し
付属品 : すき間ノズル、布団・ファブリック用ヘッド、ハンディ用ノズル、充電コード
本体幅 : 25.0cm
本体奥行 : 23.3cm
本体高さ : 110.0cm
連続使用時間 : ブーストモード=約7.5分/iQモード=約7.5分~25分/エコモード=約25分
充電時間 : 約3.5時間
本体重量 : 1.52kg
集じん方式紙 : パックレス式
楽天市場52,280円
Amazon
利点
・コンパクトな充電スタンドが付属していて、一人暮らしや狭い間取りでも設置しやすい
・吸引力が高く、壁際やカーペット奥のゴミもすっきり取り除けた
欠点
・本体は1.52kgまで軽量化したものの、ヘッド部分はやや重たい
スティッククリーナーの常識を変えた「EVOPOWER SYSTEM NEO+」と同時発売された「EVOPOWER SYSTEM NEO」です。
「EVOPOWER SYSTEM NEO+」に付属していた自動のゴミ吸引ダストステーションではなく、一人暮らしや1Kほどの間取りでも設置しやすいコンパクトな充電スタンドが付属しています。
そのぶん、お手入れのしやすさの項目では評価を落としたものの、吸引力や疲れにくさはほとんど変わりません。
従来よりコンパクトになったヘッドと強力ながら軽量なモーターを搭載したことで、本体重量は前作の2kg台から1.52kgにスリムチェンジしました。
スティッククリーナーの準軽量クラスに仲間入りしました。
もちろんシャークらしい文句なしの吸引力は健在です。
一度掃除機を通しただけで壁際のゴミやカーペットの奥の砂まですっきりと取り切ります。
フィン型ブラシの下部には蟻地獄のような広い吸い口があり、掃除機が吸い残したとしてもこの吸い口に自然とゴミが入っていきます。
ただ驚異的な威力で吸うだけでなく、万が一取りこぼしたときのアフターフォローがついている構造です。
軽量化したもののまだヘッドはやや重たい印象で、フローリングでは砂を引きずったり、カーペットの壁際にお菓子のクズを残したりと惜しい点もあります。
とはいえ、比較的疲れにくい重量ながらこの吸引力を実現したのはお見事というほかありません。
集じん容積 : 不明
ダストケース : 丸洗い可能
フィルター : 丸洗い可能
ゴミセンサーつき
付属品 : すき間ノズル、布団・ファブリック用ヘッド、ハンディ用ノズル、充電コード、収納スタンド
本体幅 : スティック時=22.8cm/ハンディ時=9.1cm
本体奥行 : スティック時=16.0cm/ハンディ時=7.1cm
本体高さ : スティック時=104.0cm/ハンディ時=51.0cm
日立グローバルライフソリューションズHITACHI | かるパックスティック | PKV-BK3K
連続使用時間 : 標準モード=約30分/強モード=約8分
ヘッド種類 : 自走式パワーヘッド
充電時間 : 2時間
本体重量 : 1.18kg
集じん方式紙 : 紙パック式
・本体が1.18kgと軽い
・疲れにくさとお手入れのしやすさで高評価を獲得
欠点
・お菓子のクズや炊飯前の米粒など硬く細かいゴミは弾き飛ばして吸いきれなかった
・ヘッドの両側とブラシの間のスペースが大きく、フローリング・カーペットとも壁際のゴミ掃除は難しい
日立から登場した待望の紙パック式スティッククリーナー「かるパックスティック」です。
本体の構造を工夫したことで紙パックには最大2か月分のゴミを溜められる、お手入れの手間が最小限に抑えられた1台です。
本体重量は1.18kgと軽量クラスですが、アルミ素材の「ハイパワー3Dファンモーター」を取り入れたことで軽量と吸引力を実現したと謳っているとおり、持ち手が涼しくなるほどのパワフルな排気を感じました。
しかし持ち前の軽さで、お菓子のクズや炊飯前の米粒など硬く細かいゴミは弾き飛ばしてしまいます。
上からやさしく押さえつけるなど掃除機のかけ方を工夫するのがよいでしょう。
さらにヘッドの両側とブラシの間のスペースが比較的大きいこともあり、壁際のゴミは苦手な様子。
フローリング・カーペットともにお菓子のクズや砂を隅に残しました。
とはいえ、疲れにくさとお手入れのしやすさではNo.1に輝いた同機。
掃除を毎日行うパパ・ママや、2LDK以上の広い家に住んでいる人にもおすすめです。
集じん容積 : 0.4Lゴミセンサー : 無し
付属品 : ルターGP-S120FS 1枚
本体幅 : 23.0cm
本体奥行 : 20.5cm
本体高さ : 108.2cm
連続使用時間 : 25分
ヘッド種類 : パワーヘッド
充電時間 : 3.5時間
本体重量 : 1.43kg
集じん方式 : サイクロン式
ヤフー52,879円
楽天市場53,730円
Amazon52,526円
利点
・本体重量は1.43kgで、国内メーカーに匹敵するほど軽い
・充電スタンド・緑のLEDヘッドライト・ボタン式電源などの付属品や便利機能が充実
・スリムなヘッドが壁や隙間にフィットし、フローリングの検証では高い吸引力を発揮
欠点
・カーペットの検証では壁際や奥にゴミの吸い残しがあり、吸引力の評価が伸び悩み
・連続使用時間が最長25分と短く、液晶ディスプレイがないため残り時間を把握しにくい
本体重量は1.43kgと国内メーカーに匹敵する軽さながら、ダイソン特有の吸引力を両立しました。
機能はシンプルに抑えられているものの、置くだけで充電できるスタンドや緑のLEDヘッドライト、操作がラクなボタン式電源など上位モデルの使い勝手も継承しています。
ハイエンドモデルと比べるとパワーは劣りますが、「Micro」とあってスリムなヘッドが壁や隙間に沿った印象です。
フローリングでは、奥にお菓子のクズをごくわずか残したのみでした。
ただし、本機はカーペットでの使用を推奨されていません。
カーペットの検証では、壁際や奥にホコリや砂を残すダイソンらしからぬ結果になりました。
加えてスタミナにも弱点があり、連続使用時間は最長25分と短めです。
さらに残りの使用時間を伝える液晶ディスプレイが搭載されていません。
とはいえ、ラグやマットがないワンルームなどサッと短時間で掃除が完了する人ならそれほど気にならないでしょう。
最軽量モデルとあって、力の弱い人はもちろん、重さやサイズの問題でダイソン製品を断念していた人にもおすすめです。
集じん容積 : 0.2Lダストケース : 丸洗い可能
フィルター : 丸洗い可能
ゴミセンサー : 無し
付属品 : すき間ノズル、布団・ファブリック用ヘッド、ハンディ用ノズル、充電コード
本体幅 : 25.0cm
本体奥行 : 22.2cm
本体高さ : 109.1cm
連続使用時間 : 標準モード=25分/パワフルモード=10分
ヘッド種類 : フロアヘッド
充電時間 : 約22分
本体重量 : 1.40kg
集じん方式 : 紙パック式
・床への吸着力が高く、フローリングの検証では通った場所にゴミが残らなかった
・月に1〜2回程度紙パックを捨てるだけでよく、お手入れが簡単
欠点
・カーペットに張りついてゴミを吸わず、吸引力の検証では評価が伸び悩んだ
・ヘッドの構造がシンプルで、自分の力で引っ張りながら掃除機をかける必要がある
大手工具メーカーのマキタから販売している「充電式クリーナ CL107FDSHW」は、Amazonや楽天でも大人気です。
1.4kgと軽量で、1.5万円前後と購入ハードルが低い安さが人気の秘密です。
ヘッドの構造は床ブラシ(フロアヘッド)と呼ばれるもので、ローラーやブラシがないシンプルなものです。
そのぶん床への吸着力が高く、フローリングの検証では、通った場所にゴミがまったく残らないほどです。
奥にも隅にもゴミを残しませんでした。
ヘッドだけでなく、お手入れ方法もシンプルです。
スティッククリーナーにはまだ珍しい紙パック式を採用しており、月に1〜2回紙パックを捨てるだけでお手入れ完了です。
ダストカップやフィルターを洗浄する必要がありません。
一方、吸着力の高さが裏目に出て、カーペットの吸引力検証ではゴミではなくカーペットに張りついてしまいゴミを吸いませんでした。
フローリング専門機といえるでしょう。
また、ヘッドの構造がシンプルなため自分の力で引っ張りながら掃除機をかける必要があります。
そのため、フローリングでもカーペットでも実際の重量以上の疲労感があり、軽量モデルという印象は受けませんでした。
集じん容積 : ダストバッグ=0.5L/紙パック=0.33Lゴミセンサー : 無し
付属品 : すき間ノズル、充電コード
本体幅 : 11.2cm
本体奥行 : 15.0cm
本体高さ : 96.0cm
最安価格 : 39,299円
連続使用時間 : ハンディ時=17分/スティック時=13分
ヘッド種類 : パワーヘッド
充電時間 : 約3.5時間
本体重量 : 1.94kg
ヤフー39,299円
楽天市場40,209円
Amazon43,000円
シャークの「EVOPOWER SYSTEM STD+ コードレススティッククリーナー CS150JAE」は商品名に「+」がついているとおり、スタンダードモデルの「EVOPOWER SYSTEM STD」に「自動ゴミ収集ドック」を搭載したモデルです。
シャークといえば高い吸引力で知られていますが、同社の商品のなかではややスコアが伸び悩む結果になりました。
原因は、ヘッド直下にフェルト素材のラインが入っていること。全体の8割程度は問題なく取り切るものの、この部分にお菓子や砂が引っかかってしまい、ゴミを壁の奥側に押し込む様子が見られました。
さらに、本体重量が1.94kgと重いのも難点です。持ち手も掴みにくいため、ほんの1往復でも疲れを感じました。
吸引力や疲れにくさでは惜しい面も見られるものの、ゴミを自動収集できるため毎回のゴミ捨てはとにかくラク。
ブラシも毛絡みしにくいフィン型のため、お手入れの手間がほとんど必要なくなります。
スタンダードとあって、シャークのラインナップでは比較的価格が抑えられています。
重ささえ目をつむれば大きな弱点はないため、予算を抑えて掃除をもっとラクにしたいならおすすめの1台です。
ダストケース丸洗い可能フィルター丸洗い可能
ゴミセンサー : 無し
付属品 : すき間ノズル、布団用ヘッド、ハンディ用ノズル、充電コード、収納スタンド
本体幅 : 26.7cm
本体奥行 : 14.7cm
本体高さ : 103.0cm
日立グローバルライフソリューションズ
ヤフー25,762円
楽天市場26,767円
Amazon27,273円
利点
・本体0.97kgと軽く、なめらかに動く自走式ヘッドを搭載していて負担が少ない
欠点
・軽量なあまりゴミを押さえつけられずお菓子のクズを散らしてしまった
「すごかるスティック PV-BS1L」は日立の自信作で、スティッククリーナーの1kgの壁を破りました。
本体重量は0.97kgと「牛乳パックより軽い」という触れ込みで、梱包されたダンボールは「本当に中身が入っているの?」と疑うレベルです。
加えて自走式ヘッドということもあり、掃除中はもっと軽やかです。
掃除機をかけているとは思えないほど負担がありません。
スティッククリーナーの平均重量を一気に引き下げた同機ですが、吸引力の項目ではほかの商品に追い上げられる評価に。
軽量なあまりゴミを押さえつけるほどのパワーがなく、検証では散布範囲以外にもお菓子のクズを散らし、掃除前より散らかった印象さえ受けました。
軽やかなかけ心地を実現するため、同機のヘッドのジョイント部分にはローラーが搭載。
掃除中はローラーが引っかかり、掃除機が床に吸着できません。
カーペットでもフローリングでも吸い残しが目立ちました。
とはいえこの軽さでホコリや髪の毛は問題なく吸引するのは革新的です。
とにかく軽いので、高齢の人や高齢の両親へのプレゼントを探している人におすすめです。
集じん容積 : 0.13Lダストケース : 丸洗い可能
フィルター : 丸洗い可能
ゴミセンサー : 無し
付属品 : すき間ノズル、ハンディ用ノズル、充電コード、お手入れブラシ
本体幅 : 23.0cm
本体奥行 : 20.6cm
本体高さ : 99.8cm
ヘッドがなめらかに動くので、ストレスなく自由自在な掃除が可能です。
片手でリリースボタンをつまむだけで強力なハンディタイプに早変わりします。
シャークの「EVOPOWER SYSTEM」には「ADV」とついたモデルが販売されています。
このシリーズは、「ハイブリッドパワークリーン」と呼ばれるヘッドを搭載しており、従来のモデルより床への密着性を高めています。
床材やゴミの質を問わず強力な吸引力を発揮するので、部屋全体の掃除に使う人は有力候補のひとつです。
バッテリーは、とくにスティッククリーナーを使う場合は、フローリングから棚の上まで掃除することも多いので、2個あると便利です。
2021年モデルのスティッククリーナー「CS651J」「CS601J」など、はじめから2個付属しているモデルもあるので購入前に確認しておきとよいです。
EVOPOWER SYSTEMでバッテリーを2個使うと、約40〜50分間掃除が可能になります。
これだけ長時間稼動するので、週末にまとめて掃除をしたい人にもおすすめです。平日に時間の取れない人も安心感を持って使うことができるでしょう。
お手入れを簡単にする何よりの方法は、ダストケースやフィルターを丸ごと水洗いすることです。
時短になるだけでなく、隅々まできれいにできるので清潔に使えます。
シャークの「EVO FLEX」はダストケースが取り外すことができないなど、モデルによって特徴が異なるので購入前に確認しておきましょう。
ボタン1つでパイプが曲がるFLEX機能を搭載しており、立ったままの姿勢で家具の下まで楽に掃除できます。
ブラシレスパワーフィンによって、一度で多くのごみを取り除くことが可能です。
やさしいカラーリングで、出しておいても部屋になじみます。
タイプ : スティックコードレス対応
集じん方式 : サイクロン式
操作方法 : ボタン
連続使用時間 : 最大32分(バッテリー2個)
ヘッド種類 : パワーヘッド
充電時間 : 180分
騒音値(実測値) : 76.5dB
騒音値(公称値) : 不明
標準モードの運転音 : 不明
最強モードの運転音 : 不明
集じん容積 : 不明
吸込仕事率 : 非公表
ダストステーション : 無し
充電スタンドつき
ダストケース丸洗い可能
フィルター丸洗い可能
ヘッドライト : 無し
水拭き対応
ゴミセンサー : 無し
静音モード搭載 (エコモード)
節電モード搭載 (エコモード)
付属品 : リチウムイオンバッテリー、充電ドック兼アクセサリースタンド、ミニモーターヘッド、布団ノズル、ペットマルチノズル、ブラシ付き隙間用ノズル
本体重量 : 2kg
本体幅 : 11.4cm
本体奥行 : 25.8cm
本体高さ : 106cm
Dyson V8 Origin SV25 RD2
「ダイソン デジタルモーター V8」を搭載したコードレスクリーナーです。
「ダイソン V6シリーズ」と比較して、よりパワフルな吸引力を実現し、運転音を低減しました。
最長40分の運転が可能で、安定したパワー供給により変わらない吸引力が続きます(モーター駆動のヘッド使用時は約30分)。
「2 Tier Radial サイクロン」を採用し、強力な遠心力を発生させて微細なゴミまでを空気から分離し、クリアビンに弾き飛ばします。
名前に「origin」がついている商品のように安価なモデルには充電ドックが付属していないので注意しましょう。
費用を抑えながら取り回しもよくしたい人は、ダイソン以外のメーカーから販売されている安価なスタンドを購入するのもおすすめ。
「ダイソン掃除機スタンド」「クリーナースタンド」などの名称で山崎実業やニトリから販売されています。
スティック2in1(2way)
集じん方式 : サイクロン( フィルターあり)
コードレス(充電式)
最長運転時間/連続使用時間 : 最長40分(通常モードでモーター駆動のないツール使用時)
モーター駆動のヘッド使用時:30分
強モード:5分
充電時間 : 5時間
サイズ : 本体寸法(幅x高さx奥行) 250x210x1176 mm